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4812 : システム・ソフトウエア
東証1部

【システム開発】電通の子会社。金融・製造業向けが得意。

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実権委ね責任は持つ 電通国際スタートアップ投資

コラム(ビジネス)
2018/8/21 6:30
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NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

システム開発の電通国際情報サービス(ISID)がスタートアップへの支援を積極化している。2016年から3年で100億円の投資枠を設定。IT(情報技術)と金融を融合したフィンテック企業の交流拠点も運営し、事業シナジーが見込めると判断したら素早く出資する。出資担当の宮田始紀経営企画室長に狙いを聞いた。

宮田室長は出資をすることで覚悟が生まれると説く

宮田室長は出資をすることで覚悟が生まれると説く

――なぜ、事業会社がスタートアップ投資に力を入れるのでしょうか。

「我々はオープンイノベーションに取り組んでいる。外部技術とのシナジー創出が目的だ。単なる提携とは異なり、出資をすることでお互いに覚悟が生まれ、真剣度合いが変わる」

「スタートアップ企業は特有の技術とビジネスモデルを持っているが、それだけではサービスを作れない。彼らに足りないのは資金力と営業力、そしてシステムを統合するソリューション力だ。それらを提供する。自動運転のZMP(東京・文京)とは、道路の実測データをもとにISIDの技術を使ったシミュレーションを実施している」

――出資先を選ぶ上で注目していることは。

「ある案件を実施するためだけに出資をするということはしない。出資はお見合いと同じようなもの。親族になったら縁を切るのは大変だ。相手先のロードマップを見て、中長期的に連携できるかを考える」

「事業会社から資金を調達することは、スタートアップ企業にとってリスクにもなる。例えば、電通系のISIDから出資を受けると博報堂系の企業からの資金調達は難しくなる。相手企業の成長に対して責任を持たなければならない」

――フィンテック分野では企業の交流拠点も運営しています。

「電通と三菱地所と3社で『フィノラボ』を運営している。主な目的は金融の発展のためのコミュニティーを作ることだ。事業の支援をしていると、資金調達の相談を受けることも多い。普段の交流の中で目利きができているので、出資に踏み込みやすい」

――投資枠は設定していますか。

「16~18年に100億円の枠を設け、ITを活用したビジネスモデルの会社を中心に出資している。我々はベンチャーキャピタル(VC)ではないので出資することが目的ではない。あと60億円の枠が残っているが、ISIDとの事業シナジーを常に考えている」

――出資先との関わり方で注意している点は。

「スタートアップのトップは、これまでのステータスを捨てて起業している。実権を奪うようなことはせずに任せる。事業をつくる一翼を担うというスタンスで参画する。あまりに経営に踏み込むと、その人らしさがなくなってしまう」

「半年に1度、レビューをしている。企業によって動きがあったり無かったりで、8割くらいは予想通りにはいかないものだ。大きな視点で、アクセルを踏めるように支援することに心がけている」

■ ■ 記者の目 ■ ■

大企業がスタートアップ企業に積極的に投資する動きが広がっている。日本ベンチャーキャピタル協会(JVCA、東京・港)によると、2017年度の会員企業数は67社と前年度から2割増えた。技術革新のスピードが速まるなか、自前主義よりも外部との連携で新規事業を創出するオープンイノベーションが重視され始めているためだ。

投資額も大きくなっている。18年にはソフトバンクなどが料理動画サービスのdely(デリー、東京・品川)に総額33億円を超える出資をした。LINEなども、ネット証券のネット証券のFOLIO(フォリオ、東京・千代田)に対し総額70億円の投資を実施した。

ただ、投資枠を設定したものの、なかなか出資先が見つからない企業も多い。スタートアップ側が出資者を見定めようとしているためだ。出資を焦り「高値づかみ」するケースも目立つという。出資までの意思決定のスピードと目利き力のバランスの取り方が重要になる。スタートアップ企業にどのような成長の機会を与えられるかを説明する必要がある。  (広井洋一郎)

[日経産業新聞 2018年8月21日付]

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