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阪急阪神、梅田に1000室ホテル ミナミと訪日客争奪戦

2018/8/8 6:00
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阪急阪神ホールディングスは7日、大阪・梅田に新しいホテルを2020年春に開業すると発表した。宿泊主体型で客室数は約1千室と大阪市内で最大規模。阪急阪神の旗艦ホテルとなる。大阪市ではホテルの建設が相次ぎ、20年には大阪府全体で16年から4割以上増える見通し。訪日客を巡るキタとミナミの地域間競争は一段と激化しそうだ。街全体の新たな魅力を打ち出せるかが成否を左右する。

新しいホテルは家電量販店大手のヨドバシホールディングスがJR大阪駅北側に建設している35階建ての複合ビル「ヨドバシ梅田タワー」(仮称)に入居する。ブランド名は未定だが、レストランや宴会場の少ない宿泊主体型の施設になる。宿泊料金は中価格帯に設定する見通しで、訪日外国人や出張客など幅広い需要を取り込む。

今後5年、大阪市中心部ではホテル建設が相次ぐ。積水ハウスはホテル世界最大手の米マリオット・インターナショナルと組み心斎橋で「Wホテル」、梅田で「モクシー」と海外の人気ブランドホテルを開く。近鉄グループホールディングスも今後のホテル戦略の中核となる「都シティ」ブランドを本町エリアに開業予定だ。さらに新今宮には星野リゾートが進出、民泊も増えており、顧客争奪戦は一段と激化するとみられる。

日本経済新聞社がまとめる大阪市内の主要13ホテルの平均客室稼働率もエリアに関係なく、上昇傾向は続いている。ただ、客室単価でみると5月ごろから「民泊を含めた供給客室が増えれば、(単価に)影響はある」(ロイヤルホテル)など下落を懸念する声も広がってきた。

不動産サービス大手のCBRE(東京・千代田)の予測によると、大阪府のホテルの供給客室数は20年に必要な数を上回るという。訪日外国人の宿泊需要が急増した14~15年に開発を計画したホテルが相次ぎ開業するためだ。

大阪市内では公示地価で大阪・ミナミの調査地点が初めて大阪・キタを抜くなどミナミエリアの優勢は目立っている。CBREの山口武リサーチアソシエイトディレクターは阪急阪神の新ホテル開発について「大型の宿泊施設ができれば梅田が旅の出発点になる。プラスには働く」とキタの巻き返しを予想していた。

■阪急阪神、梅田地固め

阪急阪神ホールディングスが「ヨドバシ梅田タワー」に大型ホテルを開業する。阪神百貨店と新阪急ビルの建て替え工事など梅田周辺の再開発との相乗効果で、梅田の地盤をより一層強固にするのが狙いだ。

阪急阪神は梅田周辺で5つのホテルを展開している。高価格帯の「ホテル阪急インターナショナル」は富裕層、客室が961室ある旗艦施設「大阪新阪急ホテル」は旅行客や出張客など幅広い層が顧客となる。梅田エリアに宿泊主体型を開業するのは初めてで、既存施設と宴会や結婚式で競合しないようにする。

国内ホテルは宿泊主体型が成長市場となっている。少子化や企業の節約志向で婚礼と宴会需要が伸び悩む一方、訪日外国人の増加で宿泊需要が伸びているからだ。ビジネスホテルより客室を広く上質にすることで家族旅行などビジネス以外の利用が見込めることに加え、総合型の都市ホテルに比べて人件費や維持費が安い利点がある。

阪急阪神は宿泊主体ホテルとして「レム」を全国で5施設展開する。「眠り」がコンセプトで寝心地を高めたベッドやマッサージチェアなどを備えた点が支持され、都内3施設では客室稼働率が90%を超える。

大阪・梅田は阪急阪神にとって一丁目一番地。梅田と沿線で営業利益の9割を稼ぎ、2021年度までの4カ年の中期経営計画では成長投資2700億円のうち、6割を充てる。22年に阪神百貨店と新阪急ビルの建て替え工事が完成。その後も大阪新阪急ホテルや駅ビルの阪急ターミナルビルの建て替えを検討する。梅田の再開発を続けて街の競争力を高めたい考えだ。

(阿曽村雄太、川崎なつ美)

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