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2019年7月19日(金)
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FT、投資の新トレンド「モラル・マネー」紹介
ニューズレター発行開始

FT
2019/6/20 12:17
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英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は購読者向けの新しいニューズレター「モラル・マネー」を発行した。米国版エディター・アット・ラージのジリアン・テットが毎週、環境保全や社会貢献に関わる新たな投資トレンドを紹介する。

6月18日号の主な内容は以下の通り。

海運業も大量の二酸化炭素を排出しており、その規模はドイツ一国の排出量に匹敵するとの推計も(ベルギーのアントワープ)=ロイター

海運業も大量の二酸化炭素を排出しており、その規模はドイツ一国の排出量に匹敵するとの推計も(ベルギーのアントワープ)=ロイター

▼「ポセイドン理念」、欧米大手銀が海運融資で環境配慮

二酸化炭素(CO2)排出量が多い産業は何か――。そう問われたら、政治家や大半の有権者は「自動車」「炭鉱」「飛行機」と答えるだろう。だが驚くことに、海運業も大量の二酸化炭素を排出している。科学者の推計によると、その規模はドイツ一国の排出量に匹敵する。

海運業の排出ガス問題は見逃されてきたため、金融を通じて環境対策を推し進めようという「グリーン・ファイナンス」の流れはいままで盛り上がってこなかった。その状況は変わりつつある。

18日、ニューヨークで世界の大手銀10行以上が集まり、海運業者に対する融資基準に環境対策を審査の条件に加える「ポセイドン理念」を採択した。ポセイドン理念は、国際海事機関(IMO)が掲げる「2050年までに08年比で温暖化ガスの排出量を半減する」という基準に従っていない海運業者に対する融資を事実上禁止する。

米シティグループ、仏ソシエテ・ゼネラル、デンマークのダンスケ銀行などが旗振り役を果たした。IMOが温暖化ガス半減の目標を掲げた時、実現不可能と皮肉な見方をする人も多かったが、考え直した方がいい。今回参加した10以上の銀行だけで、銀行による海運業への融資総額4500億ドルの2割を占める。銀行は海運業界に対する融資市場全体の9割を占め、存在感は大きい。

現時点で参加したのは、米国と欧州の銀行に限られる。だが、ポセイドン理念の関係者は、中国の銀行の参加に自信を示す。そうなれば、日本や韓国の銀行の続いて参加することになるとみる。

結論から言おう。投資家はIMOの取り組みを真剣に受け止めたほうがいい。グリーン・ファイナンスの威力も軽視しないほうがいい。もし、海運業界がIMOが掲げる「排出ガスの半減」という目標を実現できたら、世界の温暖化ガス排出量に与える影響は計り知れないからだ。また、環境に配慮した次世代の海運業界での勝者と敗者をも決めることになる。

▼ローマ法王、企業トップに環境対策を要請

ローマ法王フランシスコは14日、石油会社や銀行の経営トップと面会し、気候変動に対して具体的な対策を打つように要請した。法王が欧米を代表する企業の経営陣に環境対策強化を求める会合を開催するのは昨年に続いて2度目。会合は非公開で行われた。石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルやシェブロンなど約20社の経営陣が、CO2に値付けして削減を促す「カーボンプライシング(炭素の価格化)」の導入などに賛同する覚書に署名した。

▼スイスで大規模な女性たちのデモ、賃金格差是正求めて

スイスで14日、男女の賃金格差是正を求める女性たちが大規模なストを行った。国際労働機関(ILO)の調査で、スイスは先進国のなかで男女の賃金格差が大きい国の一つであることが明らかになっている。特に、代表的な産業である銀行業界での賃金格差は全国平均を上回る。FTの取材に対して、スイスの金融大手UBSとクレディ・スイスは、従業員に対してストへの参加は支援せず、休暇を取って参加するように促したと語った。

【Moral Money(モラル・マネー)】
https://www.ft.com/moral-money
https://www.ft.com/content/e278933c-91d0-11e9-b7ea-60e35ef678d2

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