【無料情報誌】フリーペーパー大手。デジタル事業を拡大方針。
情報サイト運営のスタートアップ企業、ジギョナリーカンパニー(東京・渋谷、市川航介社長)は3日、飲食店や公共施設などの場所探しを手助けするウェブサービス「MachiTag(マチタグ)」を始めた。「ベビーカーOK」「バリアフリー」などのキーワード(ハッシュタグ)に応じて、具体的な利用シーンに合う場所を近い順に表示する。
自社の調査員が都内の渋谷近辺や京都の清水地区など約3500カ所を登録した。利用者や店舗側も情報を追加できる仕組みだ。年内にはアプリでも提供する。
マチタグは利用者が好みのハッシュタグで場所を検索できるのが特徴。会議に適したカフェを探す際はキーワードの「打ち合わせ向き」というタグを入力すると、該当する店舗の写真が現在地に近い順に表示される。
店を選択すると営業時間や所在地、連絡先など詳しい情報を見られる。「電源あり」など複数のタグを組み合わせ、さらに細かく検索できる機能もある。飲食店だけでなくトイレや休憩場所を探すことも可能だ。
ユーザーの使用履歴や時間帯、季節に合わせておすすめ順にタグを表示する技術を採用しており、既存の検索サイトと違って何度もキーワードを打ち込む手間を省けるという。利用は無料。
将来は詳細な情報がわかる課金モデルの導入や自治体などのイベント情報を掲載して広告費を得るといった手法で収益を上げる方針。2020年の東京五輪を控え、外国人観光客向けの多言語対応も進める。
ジギョナリーカンパニーは19年1月に設立された。市川社長はRIZAPグループなどを経てフリーペーパー発行のぱどの取締役を務めた経験を持つ。「利用者が細かいニーズに合わせて簡単に場所を探せるようにしたい」と話している。
(斎宮孝太郎)
8件中 1 - 8件