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優雅なティータイム 絶品パウンドケーキベスト10

2013/10/6 6:30
ニュースソース
日本経済新聞 電子版

 コーヒーや紅茶をゆっくり楽しみたくなる秋。午後のお茶のお供に、親しみやすい焼き菓子としてパウンドケーキはいかがだろう。専門家に取り寄せができ、少しぜいたくな気分も楽しめるケーキを選んでもらった。

1位 いちじく 菓子工房オークウッド(埼玉県春日部市) 1540ポイント
 ■イチジクとクルミの食感が絶妙 キャラメルソースを練り込んだ生地に、黒イチジクの果肉とペースト、香ばしく煎ったクルミをたっぷりと加え、160度のオーブンで1時間かけ焼き上げる。秋冬向きのしっとりとしていて重厚感ある味わい。バターをしっかり泡立てて生地を混ぜる回数を最小限にしているため、ほろりと口溶けがよい。
 「生地の完成度が高く、菓子職人の腕の良さが伝わる」(加藤信さん)一品。「いちじくのプチプチ感とクルミの歯応えがよい」(島本薫さん)と生地自体の味のよさを挙げる人が多かった。「キャラメルのほのかな苦み。ブラックコーヒーやスパイシーな紅茶と合う」(平岩理緒さん)(1)カット220円、ホール1450円(320グラム)(2)oakwood.co.jp、048・760・0357

2位 黒豆パウンドケーキ パティスリーSATSUKI(東京都千代田区) 1250ポイント
 ■「健康」テーマにこだわりの食材 ホテルニューオータニのパティスリーで販売する。「健康」をテーマに考案されたケーキで、栄養価が高い長崎県産の太陽卵や塩沢コシヒカリの玄米粉、和三盆などこだわりの素材を使っている。
 その生地に、ほんのり甘くふっくらと煮上げた丹波の黒豆を加えた。黒豆は縁起物のためお祝いや法要にも向く。
 「日本人が大好きな優しい味。素材の良さに心が和む」(加藤さん)、「ぜいたくなバターの風味の生地に黒豆の甘さがほんのり。子どものおやつにもいい」(服部吉彦さん)。(1)2310円(440グラム)(2)03・3221・7252

3位 キャラメルバナーヌ NOAKE TOKYO(東京都台東区) 1050ポイント
 ■程よい苦みで大人の味 使用している食材の中で最も多いのがバナナ。砂糖をキャラメル状に焦がした中に、完熟バナナを入れて、果肉が柔らかくなるまで煮る。トロトロの果肉を生地に練り込み、さらに果肉をのせて焼き上げる。
 出来たての風味を損なわないように瞬間冷凍して配送するという。栄養も高く朝食にもよいという。「トロリとしたバナナに、キャラメルの苦みが程よい大人の味」(下井美奈子さん)、「しっとりもちもちの食感。奥深い味わいは秋にふさわしい」(鍋田幸宏さん)(1)1890円(350グラム)(2)noake.jp/、03・5849・4256(浅草店)

4位 ウィークエンド オーボンヴュータン(東京都世田谷区) 980ポイント
 ■甘酸っぱく香ばしい 「家族や恋人など週末を過ごす大切な人と食べる」という意味が込められたフランスの伝統菓子。卵を丁寧に泡立て、レモンの皮と果汁、焦がしバターなどを加え、160度の低温で焼く。きめ細かい生地でふんわりとした軽さ。上からアンズジャムを塗り、つややかに仕上げている。
 「焦がしバターが香ばしい正統派ケーキ」(藤原浩さん)、「レモンとアンズジャムの酸味がバターを引き立てている」(若山曜子さん)。(1)1800円(400グラム)(2)03・3703・8428

5位 バニラパウンド オーブン・ミトン(東京都小金井市) 900ポイント
 ■バニラの香りと口溶けが抜群 生地はバター、砂糖、卵、小麦粉がほぼ同割の配合。卵、砂糖とバターをしっかり泡立てるため口溶けが軽く、マダガスカル産バニラビーンズの風味がよい。
 焼き上がりに自家製バニラシロップを塗りしっとり感を出している。「気泡をたっぷり含み、口溶け抜群」(糸田麻里子さん)、「ふんわりバニラが香る、誰からも愛される味」(福田淳子さん)(1)カット168円、ホール998円(235グラム)(2)042・385・7410

6位 フルーツケーキ ルコント(東京都港区) 890ポイント
 ■洋酒の味がしっかり 日本にフランス菓子を広めた名店。ラム酒、フランス産ハチミツやシナモンなどを合わせた自家製の蜜のレシピは1968年の創業時から受け継ぐもの。この蜜にチェリー、プラム、クランベリーなど10種類のドライフルーツを半年以上漬け込んだ。
 昔からの製法を守っており「これぞまさしくフランスの伝統菓子」(加藤さん)、「洋酒がしっかりきいている。男性への贈り物にも」(糸田さん)。(1)2600円(400グラム)(2)a-lecomte-shop.com/、03・3447・7600

7位 テ・ヴェール 帝国ホテル(東京都千代田区) 780ポイント
 ■抹茶と小豆がたっぷり 宇治の抹茶と、ほくほくとした丹波産大納言小豆をたっぷりと使った和風ケーキ。隠し味にホワイトチョコレートを加える。チョコのほんのりとした甘みが抹茶の味を引き立て、食感もしっとりと焼き上がる。底に敷いたアーモンドときな粉のタルト生地が香ばしい。「濃いめに入れた緑茶と味わいたい」(島本さん)、「しっかりとした甘さと、万人に好まれる素材の組み合わせ」(服部さん)(1)3150円(320グラム)(2)ホテルショップ「ガルガンチュワ」03・3539・8086

8位 「ケーク アンフィニマン シトロン」 ピエール・エルメ・パリ青山(東京都渋谷区) 600ポイント
 レモンピールを加えた生地の表面を酸味の強いレモンソースでコーティングし、つややかに仕上げた。爽やかな味わい。「レモンの酸味が華やかな味わい」(松本岳子さん)(1)1575円(160グラム)(2)03・5485・7766

9位 「ケイク オ ピスターシュ」 ドゥーパティスリーカフェ(東京都目黒区) 540ポイント
 ピスタチオの風味が豊か。ピスタチオの実や粉、ペーストも生地に加えた。煎茶とも相性がよい。「チェリーを飾った見た目もかわいらしい」(若山さん)(1)1500円(220グラム)(2)03・5731・5812

10位 愛媛県産伊予柑のケイク アンプレスィオン(福岡市) 500ポイント
 生地にイヨカンのジャムを練り込んだ。冷蔵庫で冷やして食べるとよい。「しっとりした生地に、粗めにひいたアーモンド粒がアクセントになる」(島本さん)(1)1050円(240グラム)(2)imprestion.com、092・407・1600

 表の見方 選者の評価を点数にした。本社・本店名、カッコ内は所在地。(1)価格(消費税込み、送料別)、およその重さ(2)取り寄せ先のホームページ(頭のhttp://は省略。記事中のリンクは掲載時のものです)や電話番号

素材や食感、香りに工夫

 小麦粉、バター、卵、砂糖を1パウンド(ポンド、約453グラム)ずつ使うことから名付けられたというパウンドケーキ。最近は小型のものや、果物や和素材をふんだんに使ったものなども登場。オリジナルを離れて、より口の肥えた現在の顧客のニーズに合わせた姿に変わりつつある。

 1位「オークウッド」や3位「NOAKE TOKYO」は生地にキャラメルソースを練り込んで香ばしさを際立たせた。5位「オーブン・ミトン」や10位「アンプレスィオン」は焼き上げた後でケーキにバニラや果物のシロップを染み込ませている。しっとりとした食感のものが人気だという。

 デコレーションに凝ったケーキと違って、見た目は至ってシンプル。その分、「各店、各シェフが味や風味で工夫し、静かに進化している」(服部吉彦さん)。生ケーキに比べれば日持ちもするので、いくつか購入して食べ比

  ◇  ◇  ◇  

 調査の方法 取り寄せられるパウンドケーキのうち売れ筋や専門家の推薦で21商品を候補に選び、実際に試食して選んでもらった。選者は次の通り(敬称略、五十音順)。

糸田麻里子(フリーライター)▽加藤信(全日本洋菓子工業会理事長)▽島本薫(『パウンドケーキ大好き』著者)▽下井美奈子(スイーツコーディネーター)▽鍋田幸宏(レコールバンタン製菓講師)▽服部吉彦(服部栄養専門学校副理事長)▽平岩理緒(『幸せのケーキ共和国』主宰)▽福田淳子(『パウンドケーキバイブル』著者)▽藤原浩(日本フードアナリスト協会常任理事)▽松本岳子(クオカプランニング商品開発部)▽若山曜子(『パウンド型ひとつで作るたくさんのケーク』著者)


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