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スマホの仕事活用術・応用編 名刺を撮影、データで管理
画面そのままプレゼン発表 急なプリントはコンビニで

2015/7/16 12:00
ニュースソース
日本経済新聞 夕刊
 仕事ではスマートフォン(スマホ)よりパソコンが使いやすいと思われがち。しかし、ビジネス向けのサービスやアプリが次々に生まれ、スマホの利用範囲はぐんと広がってきた。具体的にどんなことができるのか、一歩先を行く活用事例を紹介しよう。

スマホの画面をプロジェクターで映し、プレゼンに活用する

スマホの画面をプロジェクターで映し、プレゼンに活用する

名刺管理アプリ「エイト」を提供するサンサン(東京・渋谷)でPRを担当する日比谷尚武さんは、プレゼンテーションでスマホをフルに活用している。資料作成からプロジェクターでの投影まで、必要な全ての作業でスマホを使っているという。

資料作成には、情報を蓄積できるクラウドサービス「エバーノート」を利用する。有料のプレミアム会員向け機能「プレゼンテーション」を使えば、入力した文字や挿入した画像などはプレゼンに適したレイアウトに自動調整される。「時間がないときでも移動中にスマホで簡単に作成できる」(日比谷さん)

■ケーブル接続が簡単

スマホの画面に表示させた資料をプロジェクターで映す方法はいくつかあるが、最も簡単なのはスマホとプロジェクターを直接つなぐ方法。iPhoneを使う日比谷さんは、アップルの「Lightning-VGAアダプタ」を使い、ケーブルでつなぐ。iPhoneの画面をパソコンに表示させる「リフレクター」とiOSの「エアプレイ」機能を使って無線でつなぐこともあるという。

エバーノートは無料の機能だけでも十分仕事に活用できる。都内の出版社で書籍の編集を手掛ける榎本紗智さんは、ワードやエクセルを使う際に生じた疑問と解決法を「仕事」というタグを付けて保存するという。例えば「全角数字を一括で半角数字に直したい」ときは、方法を調べてエバーノートに保存。やり方を忘れてもエバーノートを見ればよく、「ネットで一から調べるより早い」(榎本さん)。

コンテンツ制作を手掛ける都恋堂(東京・新宿)の取締役、小林奈巳さんもエバーノートを活用している。気になるウェブサイトを見つけたら「ページ全体を保存」。こうすればサイトがなくなっても安心だ。

スマホを使えば名刺管理も楽になる。「エイト」は、スマホで撮影するだけで名刺がデータ化されるアプリ。画像をデータ化するアプリは、文字が正確に認識されずに誤字や脱字が発生しがちだが、エイトはオペレーターが手作業で入力するためデータが正確だ。相手の名刺情報に変更があった場合は更新・通知されるので、異動や引っ越しなども見逃さずに済む。

日比谷さんは名刺をもらった際、「この会社の人には前に会った」と思ったら、すぐにエイトで会社名を検索する。「御社の○○さんとお会いしたことがある」と伝えれば、話もスムーズに進むからだ。紙の名刺は一度ファイルにしまうと探すのも一苦労。スマホで管理すればすぐに参照し、活用できる。

ペーパーレス化が進んでも、紙で出力したい場合もある。小林さんは、スマホからプリントアウトできるサービス「ネットプリント」をよく利用する。スマホから専用アプリを使ってプリントアウトしたいファイルを登録すれば、セブンイレブンに設置しているマルチコピー機でプリントアウトできる。B4判以下のサイズでカラーが1枚60円、白黒が同20円。榎本さんも「出先で急にプリントアウトしないといけない資料が出た時に使う」。

編集者という職業柄、頻繁に校正作業をする榎本さんは、カメラアプリ「アイリス」をよく利用する。スマホで受信した校正用の画像データに文字や記号を書き込めるので、出先でも校正作業ができるからだ。PDFファイルで届いた場合も、PDFを開いた画面を「スクリーンショット」で画像として保存し、その上から書き込むという方法で校正できる。小林さんも同じく画像に矢印や文字を書き込めるアプリ「Skitch」を活用しているという。

■音声入力でメモ・検索

文字入力が面倒なときなどに活躍するのが音声入力機能だ。小林さんは「家では音声入力でメモをすることも多い」と話す。日比谷さんも「外出時に音声入力で検索をする」という。「人に聞かれると恥ずかしいという理由で使わない人も多いが、外は騒がしいので、意外に気にならない」(日比谷さん)

ヤフーのアプリ「リアルタイム検索」も世の中の動向を知るのに役立つ。ツイッターやフェイスブックで話題になっているキーワードを上位順にリアルタイムで確認できる。「お気に入りワード」に登録しておいた言葉が話題に上ると通知される機能もある。「知らないところで自社製品がメディアに露出していないか、インターネットで炎上していないかなどを知るために使う」と日比谷さんは話す。

工夫次第で使い方が広がるスマホ。仕事で大いに役立てたい。

(ライター ヨダ エリ)

[日本経済新聞夕刊2015年7月13日付]


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