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JRの割引切符、ネット予約で便利に活用

2015/5/14 6:30
ニュースソース
日本経済新聞 プラスワン

 急に決まった旅行や出張でも、インターネット経由なら出発の間際まで予約できる割安な切符がある。JR各社が会員向けに、新幹線や特急列車などを対象に販売している。座席指定や予約変更をスマートフォン(スマホ)などから簡単にできることもある。ネット予約による割引切符の特徴と、利用時の注意点をまとめた。

 「駅に着く直前でも列車や座席を選べるので便利」と話すのは、ファイナンシャルプランナーで最近まで大阪府に住んでいた合田菜実子さん。移動に新幹線を使う際、自宅からJR新大阪駅に向かう途中の電車内で、スマホを使って指定席を予約するのが常だった。

JR各社は会員向けにネット予約・割引サービスを提供する

JR各社は会員向けにネット予約・割引サービスを提供する

 入会しているのはJR東海の「エクスプレス予約」。会員向けに、新幹線の指定席をネット経由により割引販売するサービスだ。スマホなどの画面上で指示に従って操作をするだけで、発車時刻の原則6分前まで予約することが可能。「切符を買うために窓口に並ぶ時間も省ける」と合田さんはいう。

 JR各社には様々な運賃割引があり、中でも出発日の数カ月前などに予約する早期割引は、旅行計画を早めに立てる際によく利用される。これに対してエクスプレス予約などは、直前に乗車時間を変更することの多いビジネス客が主な利用層だが、一般の人が週末のお出かけや急な旅行に使うのにも便利だ。

◇            ◇

 ネット予約により新幹線や特急列車の指定席を割安に入手できるサービスをに示した。運賃はどれだけ安くなるのか。エクスプレス予約(JR西日本も提供)の場合、東京―京都間の新幹線のぞみは通常運賃より1080円安い。JR東日本「えきねっと」では東京―新青森間が870円引き。JR九州「ネットきっぷ」は博多―熊本間で約1500円お得だ。

 区間や路線、時期によっては3割近い割引もある。遠方に出かける際は割引設定があるかをあきらめずに調べたい。割引価格は繁忙期も変わらないことが多いので、お盆の時期や年末年始に使うのもいい。

 ネット予約割引は家族そろって乗車するとさらにお得なことがある。会員本人と同じ割引価格で複数の切符を入手できるケースがあるからだ。JR東日本とJR九州にはそれぞれ6人、7人までの運賃割引がある。エクスプレス予約でも今年3月から新たに6人まで乗車できる割引切符を導入した。

 ネット予約割引を利用する際にはまず氏名や住所などを入力して会員登録する。登録後すぐに予約に移れる場合もあれば、時間がかかる場合もある。エクスプレス予約の場合、「チケットレス乗車に必要なICカードの送付に2、3週間かかる」(営業本部販売促進グループの竹内謙太郎さん)という。

 気になるのは年会費などのコストだ。JR東日本の場合、誰でも会員登録できるえきねっとは会費無料。電子マネー「モバイルSuica」会員だけを対象にした割引サービスは、登録するクレジットカードの種類によっては年会費がかかる。

 エクスプレス予約は、専用クレジットカードへ入会する必要があり、その年会費は1080円。東京―京都間の割引金額と同じで、1回乗車すれば元は取れる計算だ。専用以外の特定カードで利用できる「プラスEX」(JR東海)は、会費が年540円かかる。

 ネットで会員登録して座席を予約した後に注意したいのは切符の受け取りだ。各社のサービスでは駅の窓口や発券機などで切符を発行するのが一般的。エクスプレス予約のように専用のICカードを改札機にかざすだけで済む場合もあるが、2人以上で予約したときは、やはり切符を駅で受け取る必要がある。

 JR東日本とJR東海が別々の窓口を設けている東京駅などでは別の会社の窓口に行っても切符は手に入らない。冒頭の合田さんは「どの窓口や券売機で切符を受け取れるのか事前に調べている」と話す。

 支払いに使ったクレジットカードは忘れずに駅に持参しよう。本人確認のためにカード提示を求められることが多い。所持していないと通常運賃での再購入を求められることがある。

(南優子)

[日経プラスワン2015年5月9日付]


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