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自慢のインテリア、見て アプリで写真共有

2014/3/14 6:30
ニュースソース
日本経済新聞 夕刊

 自宅の部屋作りの写真をインターネットを通じて共有するアプリやサイトが人気を集めている。棚などを手作りする「DIY」(日曜大工)に熱中する主婦を中心に、愛好家同士でつながりが広がっている。他の人の写真や口コミを参考に、より良い住まいにできることが人気の理由のようだ。

■分野ごとに検索

「ルームクリップ」を使ってインテリアの画像を共有する渡部友梨奈さん(東京都新宿区)

「ルームクリップ」を使ってインテリアの画像を共有する渡部友梨奈さん(東京都新宿区)

 「このアプリを使い始めてからDIYにはまり、部屋作りに生かしている」。都内に住む主婦、渡部友梨奈さん(23)はこう話す。渡部さんが利用するのは部屋の家具やレイアウトの写真を共有するアプリ「RoomClip(ルームクリップ)」だ。毎日、会員が投稿した数千枚の写真がサイトにアップされる。「収納」や「洗面所」、「机」など分野別に写真を検索できる。部屋作りで気になる会員に、口コミのような形で、知恵や工夫を聞くこともできる。

 渡部さんは、アプリの写真や口コミを参考にしながら部屋を「南フランスのプロバンス風にした」。部屋にある家具の多くが手作りだ。ホームセンターや100円ショップで木材や塗料などを買ってきて、仕立てているという。本などを収納する戸棚は200円ほどで作った。渡部さんはアプリ内の人気会員になり、他の多くの会員が部屋作りの参考にしている。

 ルームクリップの会員数は22万人で、24万枚の写真が投稿されている。女性が7割で、全体の3~4割が主婦だという。「ここまで多くの主婦が部屋作りに凝って生活しているとは思わなかった」(サイトを運営するトンネル)

 外食店などを探す場合、「食べログ」などの情報交換サイトが普及しているが、部屋作りでもこうしたサイトの人気が出てきそうだ。ルームクリップでは、サイトに投稿されたインテリアを見て気に入った人がそのまま、実際に販売する雑貨店などのサイトで購入できるようなサービスを年内にも始める見通しだ。

 ネットを通じて知り合った主婦などが実際に工房に集まり、DIYを学ぶサークルもある。2011年3月に発足した「DIY女子部」だ。ブログでの情報交換からスタートし、現在は約1500人が参加している。女性なら誰でもネットから入会でき、会費は無料だ。見知らぬDIYの愛好家がネットを介してつながりを持つ。

 工房は東京都のほか、大阪府、愛知県、長崎県に4カ所ある。住宅関連企業の協力を得て、DIYを学ぶワークショップ(講座)を開催している。ワークショップ参加費は1回3000円前後と手ごろ。ワークショップは月3~10回ほどあり、実際に作った家具の写真をネットで共有し、会員を募っている。

 雑貨などの販売業者も自社サイトでDIYのコンテストを実施している。100円ショップ大手のセリアはシールやラッピング用の紙など自社の商品を使って作った写真立てなどで、きれいな作品を作った人を表彰している。3カ月に1度のペースで実施。毎回200~300人が参加している。サイト上で、優秀な作品の写真を紹介したり、実際に作る手順を示したりしている。

■専門家とやりとり

 ネットを通じて、愛好家とインテリアコーディネーターなどのプロの専門家をつなぐサイトもある。サイトは「スバコ」との名称で、インテリアコーディネーターのほか家具や照明のデザイナーなどの専門業者が実際に手掛けた個人の家の中の写真をサイト上に投稿。会員は無料で、約8000枚の写真を見られて、会員同士で、やりとりもできる。

 約200の業者が参加し「専門家とのコミュニケーションの垣根を低くできる」(運営するスバコ)。サイト上で、気に入った専門家を見つけられれば、実際に依頼することができる。

 プライベートな自分の部屋やインテリアの写真を見知らぬ人と共有することは、これまであまりなかった。ここにきて、手元で手軽に操作でき、簡単に写真も投稿できるスマートフォン(スマホ)の普及で、広がりそうな気配がある。一度、自慢の部屋やDIY作品、インテリアを投稿し、趣味の世界を広げてみてはどうだろう。

(経済部 飛田臨太郎)

[日本経済新聞夕刊2014年3月13日付]


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