
名古屋のビル、投資マネー熱視線最大級500億円売買も
名古屋駅南側を再開発した街区、ささしまライブ。シンボルの大型ビル「グローバルゲート」の大部分の持ち主が2022年11月に交代した。買い手は米金融大手のゴールドマン・サックス。500億円規模と名古屋周辺ではこれまでで最大級の売買だ。 グローバルゲートは17年に完成した。名古屋プリンスホテルスカイタワーやオフィスが入る36階建てと17階建ての2つのビル、4階建ての商業施設の組み合わせだ。ゴールドマン…
ダムや橋といった公共インフラに人を呼び込む「インフラツーリズム」が各地で浸透してきた。国土交通省がまとめた2022年のツアー件数は400件超と16年比で1.4倍になった。既存の施設を生かして観光資源に乏しい地域でもほかにない魅力を発信できるが、集客には民間との連携がカギを握る。 国や自治体などの公的建造物の公開は主に広報や教育目的だった。民間では関西電力の黒部ダム(富山県)が60年前の完成当初か…
文化庁が27日、移転先の京都市の新庁舎で業務を始めた。地元では歓迎の声が上がり「文化首都」としての発信に向けた機運が高まる。同庁は新天地で文化産業振興の強化を図るが、東京・霞が関を離れることによる出張費の増加や業務の効率低下への懸念は残る。庁舎整備費を含むコストに見合った成果が得られるのか、今後は詳細な検証が求められる。 「千年の都から世界へ文化を発信する」。同庁の都倉俊一長官は27日、新庁舎で…
宇都宮市や経済・まちづくり団体などでつくる、宇都宮ブランド推進協議会は、宇都宮市への移住に関心がある人に無料で生活体験をしてもらう「みや暮らし体験事業」を始めた。東京から新幹線で1時間弱と交通の便がよく、豊かな自然と生活の利便性が両立した都会と田舎の中間「トカイナカ」として同市をPRし、移住を後押しする。 栃木県外の在住者を対象に、日帰り〜2泊3日で市内に滞在しながら様々な施設を巡るツアーの受け…
事業環境の変化、情報の渦。経営者をはじめビジネスパーソンは日々判断を迫られ、悩む。いかに良好なマインドを保ち仕事にあたるか。禅の考えを経営に取り入れるのが前田工繊の前田尚宏社長(49)だ。臨済宗国泰寺派の全生庵(東京・台東)で2022年に得度した同氏に、なぜ禅を学ぶのか、経営にどう生きているかを聞いた。 ――禅を始めたきっかけは。 「座禅は40歳から。『四十にして惑わず』と言うが不平不満も多いし…
「かんてんぱぱ」で知られる寒天大手の伊那食品工業(長野県伊那市)は、国内の生産体制を増強する。主力の沢渡工場(同)の設備を増強し、原料から寒天成分を抽出する能力などを5割増やす。投資額は10億円程度を見込んでおり、年内の完成稼働を目指す。サプライチェーン(供給網)を強化すると同時に独自製品の拡充などにつなげる。 寒天の製造工程ではまず、原料となる海藻を煮て寒天成分を抽出する。この抽出工程がある沢…
秋田県にかほ市で総合発展計画づくりを担うなど、企画部門の中枢にいた職員が役所を辞め、地元で起業して1年になる。人や素材、組織をつなぎ、地域経済が循環する仕組みをつくろうと「プレーヤー」になって動き出した。めぐるめぐ(にかほ市)の佐藤学代表に狙いや思いを聞いた。 ――役所を辞め、起業したのはなぜですか。 「動きが活発な地域にはけん引役になる民間のプレーヤーが必ずいる。県内なら五城目町や男鹿市、仙北…