
熊本空港、旅客・貨物の国際空港化へTSMC効果を加速
熊本空港(阿蘇くまもと空港、熊本県益城町)が旅客と貨物の両面で「国際空港化」に動いている。半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の県内進出などをきっかけに、半導体関連企業をはじめ工場・拠点の立地が加速している。国際線拡充でさらなる企業誘致や人・モノの交流拡大につなげ、地域経済の底上げを目指す。 「TSMC進出を機に、新たな産業の飛躍も期待される。周辺地域の活性化に役割を果たした…
ダムや橋といった公共インフラに人を呼び込む「インフラツーリズム」が各地で浸透してきた。国土交通省がまとめた2022年のツアー件数は400件超と16年比で1.4倍になった。既存の施設を生かして観光資源に乏しい地域でもほかにない魅力を発信できるが、集客には民間との連携がカギを握る。 国や自治体などの公的建造物の公開は主に広報や教育目的だった。民間では関西電力の黒部ダム(富山県)が60年前の完成当初か…
福岡市地下鉄の七隈線が27日、市中心部の天神南―博多駅間で延伸開業した。同区間の一番列車は出発の合図で午前5時30分に博多駅を発車し、市西南部の橋本駅へ向かった。出発式で市交通事業管理者の重光知明氏は「延伸で都心部に新しい人の流れがうまれ、博多旧市街エリアなどのにぎわいが高まることが期待される」と話した。 一番列車に乗ろうと、多くの市民や鉄道ファンなどが早朝から博多駅前に列を作った。10歳と7歳…
本州中央部にあり立地の良さを背景に大企業の工場が多く立地する滋賀県が新たな誘致に苦戦している。近年、地方では台湾積体電路製造(TSMC)やラピダスなど、半導体産業を中心に企業進出が注目を集めるが、「ものづくり県」を自任する滋賀県では用地不足や補助金の不備など誘致施策を巡って県と市町との温度差も広がってきた。 滋賀県内19市町のうち製造品出荷額が最多の甲賀市で、新たな工業団地の計画が行き詰まってい…
コンサル大手のアクセンチュアはリスキリング(学び直し)サービスをテコに中小製造業向け事業を拡大する。同社は福島県会津若松市の「イノベーションセンター福島」を拠点にデジタルトランスフォーメーション(DX)支援を事業化している。ただ中小はDXのノウハウをほとんど持たないため、まず従業員教育から引き受ける。これを機に5年で100社のDX支援業務の受注を目指す。 同社は経理、受注、協力工場への発注、物流…
東京都八王子市で1世紀以上にわたり閉鎖空間となっていた広大な敷地が市民に開放される。2018年に閉所となった「八王子医療刑務所」の跡地開発が本格的に動き出した。市は緑あふれる「集いの拠点」となる公園として整備する方針で、市と契約したPFI(民間資金を活用した社会資本整備)の事業者は26年10月オープンの構想を表明した。 旧八王子医療刑務所は、全国に4カ所あった医療刑務所の一つ。一般の刑務所では収…
東大発スタートアップのアクセルスターズ(福岡県久留米市)は睡眠状況を分析し、睡眠障害を併発するアルツハイマーや統合失調症といった疾患の診断や予防、治療につなげることに取り組む。2023年春にも睡眠健診事業を開始する予定で、6〜7年間で100万人への実施を目指す。睡眠時間が世界で最も短い国の一つとされる日本で、「スリープテック」で健康確保を目指す。 健診の核になるのが、同社が特許を持つ睡眠測定技術…