「潜伏キリシタン」の世界遺産、忍び寄る過疎化の危機
野首集落跡では暮らしを伝える石垣をネットで獣害から保護している(長崎県小値賀町、奥は旧野首教会)

「潜伏キリシタン」の世界遺産、忍び寄る過疎化の危機

長崎・熊本両県の重要な観光資源である世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」(以下、キリシタン遺産)が保存の危機に立っている。伝統を伝える集落の住民や信者の子孫が高齢化や人口流出により減少。離島やへき地に点在する構成資産の多くでは地域の疲弊と史跡の老朽化が同時に進んでいる。 長崎港から高速船を乗り継いで約3時間。五島列島の北端にある長崎県小値賀(おぢか)島から、さらに東へ船で30分…

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盛岡、米紙「行くべき」効果 インバウンド過疎地に変化

盛岡市が米紙ニューヨーク・タイムズに「2023年に行くべき52カ所」の一つとして紹介されてから4カ月余り。新型コロナウイルスの5類移行も相まって、街にはにぎわいが戻ってきた。欧米からの旅行者に加え、記事を知った国内からの観光客も増えている。さらに、移住への問い合わせの増加という思わぬ効果も表れている。 「棚からぼた餅」。ある老舗旅館の経営者はこうNYタイムズ効果を表現する。「東北地方はインバウン…

子育て支援企業、徳島県が割合トップ 男性育休率高く

従業員への子育て支援を重視する企業が地方で拡大している。男性の育児休業取得率が13%以上などの基準を満たした国の認定企業数が各地の企業に占める割合は都道府県トップの徳島県で約8%に達した。認定企業割合が上位の地域は女性の管理職比率が高い傾向にある。子育て支援は人材の採用や定着とともに女性活躍も左右する。 子育てと仕事との両立を支援する制度が手厚い企業を厚生労働省は「くるみん」の愛称で認定する。男…

ラピダス余波、札幌再開発を選別 重機や作業員逼迫

ラピダスが北海道千歳市に建設する次世代半導体工場。建設に必要な資材や機器を確保しようとする動きが早くも始まった。2025年4月の試作ライン稼働まで残された期間は2年弱。札幌市内の再開発も同時期に進み、人員や資機材など限られたリソースの配分を巡り、案件を選別する動きが予想される。 道内建設関係者の頭を悩ませている課題が重機の確保だ。とくに杭打ち機は「道内にある分だけで間に合うのかわからない」。 …

下北沢、ホテルやオフィス新たな顔に 再開発から1年

小田急電鉄や京王電鉄による東京・下北沢エリアの再開発が完了してから1年が経過した。線路跡地には芝生の公園や温泉旅館などが設けられ、高架下には個性的な飲食店が並ぶなどエリア全体で活況を呈している。地域住民や働く人によるコミュニティー活動も旺盛で、鉄道沿線を中心に人々のつながりも広がっている。 「色々な人から落ち着くって褒められます」。小田急電鉄の下北沢駅を出てすぐの場所にある広場のカフェで働く金子…

行政の思い、私が届ける 行動促す「ナッジ」普及に奔走

文章やデザインなどをちょっと工夫するだけで望ましい行動選択を促す「ナッジ」。お金をかけずに政策効果を高めるツールとして関心を寄せる自治体が増えている。横浜市職員の長沢美波さん(36)は2人の子どもを育てながら、NPO法人「Policy Garage(ポリシーガレージ)」の事務局長として庁内外でナッジ普及にも取り組む。 2022年春、第2子妊娠中の長沢さんはつわりの症状に苦しみながら、ポリシーガレ…

三菱UFJ銀行、千葉の農漁業「6次化」支援 収益力向上へ

――メガバンクとして千葉県経済の特徴をどうみますか。 この国随一の経済圏の一角である点は説明不要だろう。そのうえで昨年、千葉支店長に就いて改めて感じるのは、この地の豊かさと奥深さだ。 気候は温暖。農業と漁業がともに盛んで大型港と国際空港も備える。交通や貿易の利便性が高く、個人的には(東海道沿いの)神奈川県にも負けないポテンシャルがあると考えている。 ただ豊かな土地柄ゆえか、ビジネス面では余裕があ…

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