Loading...

びる路線 んだ列島

「時間地図」で見る高速化の変遷

スクロール

1964~1975年

 新幹線は東京への一極集中をいかに加速させたのか。右の「時間地図」は社会インフラが専門の東京大学の清水英範教授と東北大学の井上亮准教授が国土交通省のデータなどをもとに考案し、日本経済新聞社が動画化した。鉄道網の普及で東京を中心とする全国の200以上の地域間の所要時間がどう縮まったかをコンピューターで視覚化しており、新幹線の影響が大きい地域間ほど距離が短くなる。

 1964年の開業時に東京~新大阪間は約4時間かかったが、翌年には3時間強になった。1972年に新大阪~岡山間が開業した山陽新幹線は75年に全線開通し、東京~博多間が最短で6時間56分で結ばれた。

スクロール

1976~1995年

 1982年に東北新幹線と上越新幹線が部分開業した。新幹線ネットワークは515km(東京~新大阪間)から、約20年間で1800km強に延びた。1987年に日本国有鉄道(国鉄)が分割・民営化され、JR7社が誕生した。92年には300系「のぞみ」の営業運転が開始し、東京~新大阪間は約2時間30分で結ばれた。

 開業時には家族が着飾って乗車した新幹線は生活の身近な存在となり、遠距離恋愛をテーマにした「シンデレラ・エクスプレス」、「そうだ 京都、行こう」といったCMが話題を呼んだ。

スクロール

1996~2016年

 1997年に秋田新幹線、長野(北陸)新幹線が相次いで開業。東西だけでなく南北をつなぐ移動時間が短くなり、東京からの日帰り・通勤圏が広がった。2011年に九州新幹線(鹿児島ルート)が全線、2015年3月には北陸新幹線の長野—金沢間が開業。2016年3月には北海道新幹線もネットワークに加わり、鹿児島中央〜新函館北斗の2000km超がつながる予定だ。

 1965年度の東海道新幹線の1日の平均輸送人員は約8万5000人だったが、現在は新幹線全体で90万人を超える。

 「時間地図」を見ると、この半世紀で日本列島は小さく、狭くなったことがわかる。清水教授は高速道路網についても時間地図を作成したが、「新幹線の影響が大きい鉄道ほどの劇的な変化は起きなかった」という。

 次に日本の一極集中を促した新幹線の機能とデザインの進化を見てみよう。

スクロール