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植物肉

植物肉の概要

大豆、小麦、エンドウ豆やソラマメなどの植物性原料で作られた肉のような食品である植物肉に関するビジネステーマ。

植物肉の用語の定義

植物肉とは、大豆やこんにゃく、小麦、エンドウ豆、ソラマメなどの植物由来の原料で作る人工肉・代替肉の一種。プラントベースドミートなどとも呼ばれる。

植物肉の背景

動物肉の生産は地球環境への大きな負荷がかかるなどサステナビリティの点で問題とされることが増えた。また消費者側としても動物愛護などの意識の高まりやベジタリアンやビーガンといった考え方に共感する若年層が増えたことを背景にニーズが高まっている。家畜のような陸上動物だけではなく、魚介類の植物肉を作る企業もある。

植物肉のニュース記事検索

植物肉が解決する課題

地球温暖化,食糧不足,代替タンパク源

植物肉の鍵となる技術

遺伝子組み換え技術
植物肉を製造・開発するImpossible Foodsは、遺伝子組み換え酵母によって製造されたレグヘモグロビンというヘム関連分子を植物ベースの製品に取り入れることで肉のような味わいをもつ植物肉を実現している。

植物肉に関連するビジネステーマ

培養肉
培養肉は代替肉の一つで研究室で自己増殖する細胞から肉を培養する。主に「動物由来の」製品だが、膨大な数の動物を飼育したり、処分したりする必要はない。
昆虫産業
昆虫由来のタンパク質を食品の代替原材料として利用する技術・ビジネス。昆虫食昆虫飼料が挙げられる。昆虫はタンパク質などの栄養が豊富で、大量飼育も可能な点にメリットがある。
ソイウニ
ソイウニとは、大豆を原料とした代替ウニのこと。(2022年7月調査)
米マクドナルド、植物肉バーガーMcPlantの米国市場での販売テストを中止
米マクドナルドが植物肉ベースのハンバーガー「McPlant」の米国でのテスト販売を終了すると報じられた。このハンバーガーに植物肉のパティを供給する米スタートアップのビヨンド・ミートとマクドナルドとは、2021年2月に3年間のパートナーシップ契約を結んでいたが、わずか1年の停止となった。

植物肉に関する法規制

食品表示法
欧州連合(EU)では「ソーセージ」「バーガー」など、肉を想起させる表示を代替肉でできた商品には使わせないようにする規制案が2020年10月に欧州議会にかけられた。結果は否決されたものの、畜産業界と環境保護団体などの間で激しいロビー活動が繰り広げられた。同様の問題は米国でも起きている。市場規模が大きく政治力がある米畜産業界が動いた結果、代替肉製品に「バーガー」などと表示することを禁止する州法が、18年のミズーリ州を皮切りに、ミシシッピ、アーカンソー、ルイジアナ、サウスダコタ州などで可決された。 食品表示法
食品安全基本法
食品衛生法
食肉税
肉税または食肉税(英:meat tax)とは、食用肉の生産・消費により生じる健康や環境に対するコストをカバーするために、肉やその他の動物性食品に課される税金のこと。 近年、家畜が排出する温室効果ガスや、家畜の飼育のために必要な飼料や水が地球環境に及ぼす負の影響が注目されている。こうした背景のもとにデンマークやスウェーデン、ドイツなど欧州を中心に一部の先進国での肉税の導入の検討が進む。

植物肉のレポート(最新10件)

植物肉の関連企業

株式会社食の力コーポレーション
株式会社食の力コーポレーションは、代替肉『山形大豆ミート』の開発および同代替肉を使用した総菜の販売を行う企業。『山形大豆ミート』は、他社から...
株式会社モスフードサービス
フランチャイズチェーンによるハンバーガー専門店 「モスバーガー」の全国展開、その他飲食事業など

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2019年11月13日 日本経済新聞電子版 1564文字
畑佳秀8
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2020年4月30日 日本経済新聞電子版 2523文字