ソフトロボティクス

生き物のような柔軟な動きができるロボットを扱う研究分野「ソフトロボティクス」に関するビジネステーマ

ソフトロボティクスとは、ロボット工学のうち、素材に柔軟性のあるものを使用し、センサーやプログラムによる高度な制御を通じて動きに繊細さやしなやかさを持たせたロボットを扱う研究分野のこと。ソフトロボティクスに用いられる技術は生物の動きから着想を得たものが多い。壊れやすいものや柔らかいものを壊さずにつかんだり、狭い空間に入り込んだりと、これまでのロボットでは難しかった作業が可能になる。 例えば、ミミズなどの蠕動(ぜんどう)運動から着想を得たロボットは、これまでの歩行型や車輪で動くロボットと比べて狭い空間に入り込むことが可能で、狭い配管の掃除・点検や災害時の瓦礫の隙間での救護活動などが期待されている。

これまでロボットには、頑丈さやパワーといった機能が求められてきた。しかし、ロボットが活躍できる領域が広がっていく中で、柔らかい対象物をつかんだり狭い空間を移動したりなど、これまでの機能だけでは解決できない課題が生じている。新しい材料や制御技術の開発により、こういった課題を解決できる柔軟性を持ったロボット技術に注目が集まっている。