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スマート治療室

スマート治療室の概要

IoTを活用した次世代の手術室「スマート治療室」に関するビジネステーマ

スマート治療室の用語の定義

スマート治療室は、IoTによって手術室にある種々の医療機器を接続・連携させることで、手術に使う医療機器の状態や、患者の心電などの生体データを一括で管理・表示することのできる治療室。医療者はあらかじめ統合された情報を得ることで、治療方針の決定を早く正確に行うことができる。また得られた情報を遠隔の専門家に伝送すれば、リアルタイムで判断を仰ぐことができる。これにより治療効果の向上や治療のリスク低下が期待される。

スマート治療室の背景

手術室内には膨大な医療機器が設置されており、これまでは個別に運用されていた。そのため医療者は、断片化された生体情報を自らの頭の中で組み上げ、高度な判断をする必要があった。スマート治療室でリアルタイムでまとめて情報を把握することができれば、治療方針の決定が行いやすくなる。さらに患者の状態と医療行為の対応情報を一括でデータ化することで、暗黙知となっていた治療のノウハウや知見を形式知に変え、若手の育成や手術ロボットの運用を効率化することができる。

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スマート治療室の鍵となる技術

5G
高速かつ大容量の通信を実現する技術。スマート治療室で取得した大容量のデータをリアルタイムで遠隔地に伝送することを可能にする。これにより手術室外にいる熟練医が執刀医をサポートしながら治療を行うことが可能となれば、地域の医師不足等の問題の解決につながることが期待される。

スマート治療室に関連するビジネステーマ

手術支援ロボット
手術支援ロボットとは、医療従事者の緻密な作業を手助けし、早く正確な作業を可能にするロボットのこと。スマート治療室の導入によって患者の状態と医療行為の対応情報を蓄積することで、手術支援ロボットの性能向上や運用効率化が期待される。
遠隔医療
遠隔医療とは、情報通信機器を活用した医療行為のことを指す。患者に対して実施する「BtoC」の遠隔医療と、医療従事者間で行う「BtoB」の遠隔医療に分類される。「BtoB」の遠隔医療をスマート治療室に連携させることで、医師は遠隔の専門家から医療情報を得たり、リアルタイムで判断を仰いだりして治療に生かすことができる。

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