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海水淡水化

海水淡水化の概要

海水淡水化に関するビジネステーマ

海水淡水化の用語の定義

海水淡水化とは、海水から塩分などを取り除き淡水に変える技術のこと。淡水化の方法には、熱エネルギーで海水を温めて蒸発した水分を冷却して収集する「蒸発法」や、逆浸透膜(RO膜)などの水処理膜を用いる「膜法」などの手法がある。淡水化した水は、飲料や農業、工業向けに利用される。

海水淡水化の背景

世界的な気温上昇の影響により引き起こされる海面上昇や河川の氾濫、干ばつが脅威となっており、水不足のリスクが増している。世界気象機関(WMO)が2021年10月に公表した報告書によると、2050年までに世界で50億人以上が、少なくとも一年のうち1か月間は衛生的な飲み水の確保が難しくなる恐れがあると予測。水資源の保全と有効利用の重要性が高まっており、海水淡水化や排水再利用の技術が注目される。

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海水淡水化が解決する課題

水不足

海水淡水化に関連するビジネステーマ

逆浸透膜(RO膜:Reverse Osmosis membrane)とは、1nm(ナノメートル)よりも小さいイオンや塩分を分離し浸透を阻害する水処理膜のこと。濃度差のある二種の溶液を膜で仕切り、高濃度の溶液側に浸透圧以上の圧力をかけて低濃度側の溶液に水分子だけを浸透させる。海水淡水化装置や排水処理装置、超純水製造装置で用いられる。
限外ろ過膜(UF膜:Ultra-Filtration Membrane)とは、0.1μm(マイクロメートル)から2nm(ナノメートル)の粒子や高分子が浸透するのを阻害する水処理膜の一種。海水淡水化における前処理工程で利用されたり、飲料用水のろ過や排水処理などのフィルターとして用いられたりする。
フッ素化ナノチューブ
2022年5月、東京大学と理化学研究所(理研)が、イオンや塩分などの透過を阻害し水分子だけを透過させる性質を持つたんぱく質「アクアポリン」の4500倍の速度で水を透過させることが可能なフッ素化ナノチューブを開発したと発表した。内径0.9μm(ナノメートル)のナノチューブの内壁をテフロン表面のようにフッ素で密に覆った。海水を超高速で真水に変える技術として注目される。現時点で量産するには技術的なハードルが高いが、水処理膜の性能を向上させる技術として活用が期待されている。
膜蒸留(MD:Membrane Distillation)
膜蒸留とは、分離させる対象と水の沸点の差を利用し、疎水性と耐熱性を持った膜に、熱した海水のうち水蒸気のみ透過させる水処理技術のひとつ。例えば、住友電気工業が開発した膜蒸留の水処理膜は上下水処理や産業排水処理で利用されている。海水淡水化の利用も可能とされる。
小型原子炉とは、既存の原子力発電用原子炉に比べ、出力規模が3分の1程度(30万kW以下)の原子炉のこと。小型モジュール炉とも呼ばれる。海水淡水化装置やプラントを稼働させるエネルギー源として小型原子炉の活用も見込まれている。

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