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ブルー水素

ブルー水素の概要

ブルー水素の製造に関するビジネステーマ

ブルー水素の用語の定義

ブルー水素とは、天然ガスや石炭などから取り出された水素のこと。 水素の製造工程でCO2が排出されるが、回収・貯蔵することで排出を実質ゼロとみなす。化学品製造や、燃料電池車(FCV)などの運輸関連の燃料、製鉄の還元剤など用途は多岐にわたる。

ブルー水素の背景

水素は燃やしても水になるだけでCO2を排出しないため、化石由来燃料の代替として注目されている。現時点では、欧州では製造工程でCO2を排出しないグリーン水素を、石油・ガス産出国などはグリーン水素よりも低コストで製造可能なブルー水素をCO2削減の手段として主に採用している。日本の場合は、グリーン水素製造コストに見合う水電解装置の開発を進める一方で、諸外国企業と共同でブルー水素製造や輸出事業などを行っている。(2021年12月時点)

ブルー水素のニュース記事検索

ブルー水素が解決する課題

CO2削減,電源の脱炭素化

ブルー水素に関連するビジネステーマ

水素製造プラント
様々なエネルギーや資源を利用して水素を製造する産業用設備のことを「水素製造プラント」という。化石燃料由来のブルー水素を製造するプラントや、電力や再生可能エネルギーで水分解して生成されるグリーン水素を製造するプラントなどがある。
CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)
CCSとは、発電所や製油所、化学プラントなど多くの工業設備から排出されるCO2を分離して回収・貯留する技術のこと。ブルー水素製造に用いられる技術の一つ。
CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)
CCUSとは、発電所や製油所、化学プラントなど多くの工業設備から排出されるCO2を分離し、回収、貯留、工業原料としてCO2の再利用も含めた技術のこと。ブルー水素製造に用いられる技術の一つ。
グリーン水素
グリーン水素とは、水を再生可能エネルギーで電気分解して生成された水素のこと。水素の製造工程で、二酸化炭素(CO2)を発生させないため環境に優しいとされる。
イエロー水素
イエロー水素とは、原発の電気で製造する水素。「第4の水素」やピンク水素」などとも呼ばれ、低コストと脱炭素を両立する技術として期待がかかる。「イエロー」や「ピンク」の語源はウラン燃料の原料となるイエローケーキや、色の種類のアトミックピンクが語源とされる
水素分離膜
水素分離膜とは、水素を含む混合ガスから水素だけを選択的に透過させられるガス分離膜のこと。CCUSを促進し、ブルー水素の回収を可能にする技術としてCO2分離膜とともに水素分離膜の活用も期待されている。

ブルー水素のレポート(最新10件)

ブルー水素の関連企業

株式会社INPEX
石油・天然ガス、その他の鉱物資源の調査、探鉱、開発、生産、販売及び同事業に付帯関連する事業、それらを行う企業に対する投融資
エア・ウォーター株式会社
(1)産業ガス関連事業 (2)ケミカル関連事業 (3)医療関連事業 (4)エネルギー関連事業 (5)農業・食品関連事業 (6)物流関連事業 ...
川崎汽船株式会社
海上運送業、陸上運送業、航空運送業、陸海空通し運送業、港湾運送業等

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関連する人物・専門家

菅義偉8
水素流通時代、担うのは誰(眼光紙背)

...エネルギー関係者はコスト競争力の点で、まずはブルー水素やこれを加工したアンモニア燃料が先行すると指摘したうえで、「ブルー水素は既存インフラを活用できる電力、ガス、石油、商社など従来のエネルギービジネス...

2020年11月4日 日経産業新聞 569文字
小山堅3
加速する水素開発、日本置き去りの危険編集委員 松尾博文

...ブルー水素をゼロカーボン燃料として使うためには、水素製造の段階で出るCO2を、CCUSの技術を使って回収・処理しなければならない。 グリーン水素はまだブルー水素に比べて割高だ。...

2020年10月19日 日本経済新聞電子版 2219文字