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自動運転

自動運転の概要

自動車の次世代技術・サービス「CASE」のA(Autonomous)、自動運転に関するコレクション。

自動運転の用語の定義

自動運転はレベル0(自動化なし)からレベル5(完全運転自動化)までに分類される。2019年までは公道でレベル3を実現した市販乗用車の例はなく、先進的と言われる運転支援システムでもレベル2に位置づけられる。ドライバーではなくシステムが運転を主導するレベル4からを「自動運転」と呼ぶことが多い。

自動運転の背景

市販乗用車で自動運転が普及すると移動が楽になり、交通事故減少も見込まれる。自動車は目的地に行くための移動手段としての性格が強調されることになり、乗用車の魅力の中心だった運転の楽しさ、加速力などの性能、デザインなどへの注目度は薄れる。これまでの乗用車作りの考え方、業界秩序が一変する可能性がある。

自動運転のニュース記事検索

自動運転が解決する課題

交通事故防止,交通弱者の移動促進,物流業界の人手不足対応

自動運転の鍵となる技術

センシング統合技術
周囲・車内の状況を把握するための各種センサーとそれらの情報を統合して安全運転につなげる技術が鍵となる。前方監視にはカメラ、ミリ波レーダーが併用されるケースが多いが、今後はより精度の高いLiDAR(Light Detection and Ranging)の採用も増え、冗長性の観点から複数センサーが併用されるのは確実。パワートレイン制御、車体系など複数のECU(Electronic Control Unit)があるが、これらを運転支援系と統合する動きもあり、ハッカー対策も必須だ。
OTA技術
OTA(Over-the-Air )とは、携帯電話、自動車などの機器に新しいソフトウェアや設定を配信する方法のこと。スマートフォンなどではOTAが一般的になったが、自動車業界ではまだ普及期。自動車業界では電気自動車大手のTeslaが先行する。OTAを使えばハードウエア販売後に追加でソフトウェアを販売し収益を作れる。例えばTeslaは機能追加をOTAで行い、自動車購入後のアップグレードのタイミングや定期支払いの形で収益を得るビジネスモデルを確立している。

自動運転に関連するビジネステーマ

Connected(コネクテッド、つながる車)
自動車の次世代技術・サービス「CASE」の中で、C(Connected)、E(Electric)が自動運転との関連が深い。自動運転には自動更新される高精度地図、緊急通報、自動車との音声対話やドライバー監視システムなどコネクテッド技術が不可欠だ。
Electric(電動化)
「CASE」の中でConnected(コネクテッド)と並んでE(Electric)は自動運転と関連が深い。センシングから各種制御まで自動運転の過程のほとんどで電気が使われ、動力制御についてもエンジンよりモーターの方が親和性が高い。環境問題から普及が見込まれているEV(電気自動車)と歩調を合わせ自動運転技術も進んでいくとみられる。

自動運転に関する法規制

道路交通法(道交法)
道路交通法とは、道路における危険や障害の防止および交通安全などに資することを目的とした法律。政府は2022年10月に、道交法の一部を改正して23年4月から一部の自動運転の公道走行を許可する方針を打ち出した。走行ルートなど特定条件下で完全な自動運転を行う「自動運転レベル4」の無人バスのほかに基準を満たした自動宅配ロボットが対象となる予定。パブリックコメントを実施したうえで、正式な内容や施行時期が決められる。(2022年10月調査)

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