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アルツハイマー型認知症治療薬

アルツハイマー型認知症治療薬の概要

認知症の原因疾病のひとつ「アルツハイマー型認知症」の治療薬に関するビジネステーマ

アルツハイマー型認知症治療薬の用語の定義

アルツハイマー型認知症とは、脳神経が変性して脳の一部が萎縮していく過程で起きる認知症の原因疾患のひとつ。認知症には、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などもあるが、アルツハイマー型認知症の罹患者が最も多い。根治療法はまだなく、様々な治療薬の研究開発が続けられている。そのひとつにアルツハイマー型認知症の原因物質とみられるたんぱく質「アミロイドβ」が脳に沈着するのを抑える薬の開発がある。

アルツハイマー型認知症治療薬の背景

世界の認知症罹患者数は2019年には約5,500万人いるとみられており、2030年には7,800万人、2050年には1億3,900万人に増加すると予想されている。その中でもアルツハイマー型認知症は60~70%の割合を占め、世界的に治療薬が期待されている。 2023年1月、米国FDA(米国食品医薬品局)はエーザイと米Biogenが共同開発した「レカネマブ」をアルツハイマー型認知症の治療薬として迅速承認した。さらに両社は、欧州医薬品庁(EMA)や国内でも承認申請した。レカネマブには脳内にたまる原因物質を取り除く効果があり、早期患者を対象とした臨床試験で認知機能の症状悪化のスピードを27%抑制し、病状が次の段階に進むのを3年程度、遅らせられるという。

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アルツハイマー型認知症治療薬が解決する課題

認知症の症状の進行抑制,QOLの向上

アルツハイマー型認知症治療薬に関連するビジネステーマ

認知症予防・早期発見技術
認知症予防・早期発見技術とは、正常な加齢と 認知症のあいだに位置付けられる「軽度認知障害」(MCI:Mild Cognitive Impairment)を早期に発見し、認知症への進行速度を遅らせる技術のこと。 エーザイと米Biogen共同開発したアルツハイマー型認知症治療薬「レカネマブ」の場合、「アルツハイマー病(AD)による軽度認知障害または軽度認知症の患者において開始する必要」があるため、薬の効果を発揮するためにも認知症の早期発見技術の活用が重要となる。

アルツハイマー型認知症治療薬に関する法規制

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」は医療品・医療機器などの「開発」「承認」「製造」「流通」「使用」を制限する法律。疾病の診断・治療を目的とする医薬品は、規制対象に該当するため薬事承認が必要である。

アルツハイマー型認知症治療薬のレポート(最新4件)

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関連する人物・専門家

内藤晴夫22
乳がん治療薬、月内に日米欧で申請、エーザイ社長「計画通り」。

...現在の柱であるアルツハイマー認知治療の特許が今秋以降、主要国で切れることに対応し、重症敗血症の治療薬など新製品の開発も国内外で加速する。 ...

2010年3月5日 日経産業新聞 504文字
柳良平4
製薬、受診控えで3社最終減益、コロナ下、一部で治験遅れ。

...利益面では米国で承認審査が進むアルツハイマー認知治療「アデュカヌマブ」の市場投入に向けた投資などがかさんだ。 21年3月期の見通しも下方修正した。...

2021年2月10日 日経産業新聞 1658文字