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手術支援ロボット

手術支援ロボットの概要

医療従事者を技術面で支え、患者の身体への負担を軽減する「手術支援ロボット」に関するビジネステーマ。

手術支援ロボットの用語の定義

医療従事者の緻密な作業を手助けし、短時間で正確な作業ができるロボットのこと。主に泌尿器科、婦人科、消化器外科、胸部外科、整形外科などで利用されている。例えば、患者の体内に細長い器具を挿入して治療する腹腔鏡手術のような低侵襲手術や人工関節の置換手術などで用いられる。支援ロボットを利用することで、手振れの補正や手術時間の短縮、出血量の抑制が期待でき、患者の身体的負担を減らす。

手術支援ロボットの背景

市場を独占していた米インテュイティブサージカルの「ダヴィンチ」の主な特許が切れたことで、国内外企業が新たに市場に参入し開発競争が活発化している。内視鏡による患部の可視化に加え、臓器の感触を遠隔で確認できるロボットなど技術開発が進む。保険適用対象範囲が広がっていることも、市場拡大につながる。

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手術支援ロボットが解決する課題

医療技術の向上,手術時間の短縮,出血量の抑制,医療の地域格差解消

手術支援ロボットに関連するビジネステーマ

遠隔医療
遠隔医療とは、情報通信機器を活用した医療行為のことを指す。患者に対して実施する「BtoC」の遠隔医療と、医療従事者間で行う「BtoB」の遠隔医療に分類される。手術支援ロボットは、「BtoB」の遠隔手術にも用いられる。
スマート治療室
スマート治療室とは、IoTによって手術室にある種々の医療機器を接続・連携させることで、手術に使う医療機器の状態や、患者の心電などの生体データを一括で管理・表示することのできる治療室のこと。スマート治療室の導入によって患者の状態と医療行為の対応情報を蓄積することで、手術支援ロボットの性能向上や運用効率化も期待される。
AI医療ロボット
AI医療ロボットとは、人工知能(AI)を活用して手術の一部を代替したり検体採取などを行ったりするロボットのこと。AIに手術データや呼吸に伴うわずかな動きなどを学習させて自動化する。世界的な医師不足が懸念される中、医療の質の維持や手術時間の短縮などが期待されている。米国のジョンズ・ホプキンズ大学やVicarious Surgical、Johnson & Johnson、シンガポールのNDR Medical Technology、日本のメディカロイド(神戸市)などが実用化を目指し研究が進められている。

手術支援ロボットのレポート(最新10件)

手術支援ロボットの関連企業

株式会社メディカロイド
株式会社メディカロイドは、産業用ロボットの川崎重工業株式会社と、検査・診断の技術を保有し、医療分野にネットワークを持つシスメックス株式会社の...
株式会社デンソー
自動車関連部品・生活関連機器・産業機器製造販売

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...手術支援ロボットだけを販売するのは時代遅れ hinotori発売前の2019年12月、今後の事業展開や手術支援ロボットに求められる機能、手術支援ロボットを利用した手術の将来像などについてメディカロイド...

2020年11月30日 日経クロステック 3802文字
浅野薫19
手術支援ロボット、1強「ダビンチ」への挑戦者続々

...手術支援ロボットの市場拡大に伴って参入するメーカーが増えてきた。力覚フィードバックや遠隔手術など手術支援ロボットに関連する新しい技術の開発も進んでいる。医療機関がどの手術支援ロボットを選び、活用してい...

2023年3月14日 日本経済新聞電子版 2502文字