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マグネシウム電池

マグネシウム電池の概要

災害用に長期保存可能なマグネシウム一次電池と、次世代蓄電池として期待されているマグネシウム二次電池に関するビジネステーマ

マグネシウム電池の用語の定義

マグネシウム電池とは酸素や水、金属を正極に、マグネシウムを負極に活物質として用いた電池のこと。充蓄電できないが長期保存可能なマグネシウム一次電池が既に実用化されている。また充蓄電可能な次世代充蓄電池としてマグネシウム二次電池の研究開発が進められている。

マグネシウム電池の背景

マグネシウム一次電池は、非常用・防災用電池としてマグネシウム空気電池が既に市販されている。 マグネシウム二次電池はリチウムイオン蓄電池に比べ融点が高く発火の危険性が少ない。またマグネシウムは海水中に膨大に含まれるため、埋蔵量が豊富なため低コストの生産が可能とされる。実用化に向け、エネルギー密度を高める正極材の研究が進むなど次世代の充蓄電池として期待されている。

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マグネシウム電池が解決する課題

再生可能エネルギー,レアメタルフリー

マグネシウム電池の鍵となる技術

マグネシウム蓄電池の高性能化
2021年1月に発表された東北大学、名古屋工業大学、東京都立大学の共同研究では、亜鉛とマンガンを用いた欠陥スピネル型酸化物の ZnMnO3 を利用することで通電しやすくなり、エネルギー密度や電池容量の維持率が向上した。マグネシウムの作動温度の高さを克服するなどの課題はあるが、これまでの研究から派生した高エネルギー密度、高サイクル特性を持つマグネシウム蓄電池を実現する材料開発が鍵となる。
マグネシウムリサイクル

マグネシウム電池に関連するビジネステーマ

再生可能エネルギー
リチウムイオン電池
エネルギー密度が高く、電池容量の維持率の高い充蓄電可能な二次電池のこと。LFP(リチウム・鉄・リン)、NMC(ニッケル・マンガン・コバルト)、NCA(ニッケル・コバルト・アルミニウム)などを正極材料として使用したリチウムイオン電池がある。電子機器端末やEV(電気自動車)などの充蓄電池として利用されている。
空気電池
空気電池(金属空気電池)とは正極活物質として空気中の酸素、負極活物質として金属を用いる電池のこと。この負極としてマグネシウムを利用したものを空気マグネシウム電池(マグネシウム空気電池、マグネシウム燃料電池、MAFC)と呼ぶ。

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関連する人物・専門家

井上正士1
マグネシウム協会/情報交流会を開催

...日本金属の山崎一正氏は「マグネシウム電池開発動向」について講演し、「今後のマグネシウム二次電池の実用化は正極の開発にかかっている」と述べた。その後、マグネシウムデザインコンテストの表彰式などが開催され...

2021年3月26日 鉄鋼新聞 578文字
内山俊一1
埼玉工大、次世代車を独自で開発 ものづくり研究センター開設

...バイオ分野や機械工学の研究者が中心となり、実用化がまだ遠いとされているマグネシウム電池や、高価な白金を使わない燃料電池の開発を進める。内山俊一学長は「大学は基礎研究ができるのが強み。...

2014年5月30日 日本経済新聞電子版ニュース 793文字