ネット広告（アフィリエイト）

広告代理店のうち、成果報酬型（アフィリエイト）広告を扱うアフィリエイトサービス事業者（アフィリエイトサービス・プロバイダー：ASP）を本欄の対象とする。アフィリエイト広告は、広告掲載先を経由して会員の獲得や商品の購入などをした場合のみ広告料を支払う。成果を上げたことに見合う広告費用を支払えばよいことから、広告主にとって経費節減につながる利点がある。
アフィリエイトサービス事業者の役割は、広告主と広告枠を持つウェブサイトを仲介することである。そのサイトの持ち主で、広告収入を得る人をアフィリエイターまたはアフィリエイトパートナーと呼ぶ。具体的には、アフィリエイトサービス事業者が運営するアフィリエイト・サイトにアフィリエターが登録すると、広告主は同サイトを通して広告を配信、アフィリエイターのウェブサイトに広告が掲載される。消費者がその広告をクリックして、資料請求や登録、商品購入といった成果があったときに、成果に応じて報酬が支払われる。(2023/03/23調査)

ここ数年、利用者が増加しているのはスマートフォン（スマホ）向けのアフィリエイト広告で、各社ともスマホ向けのサービスを強化している。
アフィリエイト広告の一種にリワード広告がある。広告枠をクリックした利用者が会員登録や商品を購入した場合にのみ広告料金が発生する仕組みで、利用者は仮想通貨やアイテムなど特典を得られる。利用者を囲い込みやすく、広告主にとっても広告の費用対効果を高めやすい。(2023/03/23調査)

アフィリエイト広告で国内大手のファンコミュニケーションズ（ファンコミ）はＰＣ利用者向けアフィリエイトサービスで国内最大の「A８.net(エーハチネット）」や、スマートフォンアプリ向けCPI広告サービス「seedApp」などを運営している。２２年１２月期（連結）における、アフィリエイト広告が主体の「ＣＰＡソリューション」の売上高は６０億２９００万円、セグメント利益は３４億８３００万円で前の期比０．８％増。収益認識会計基準を適用したため売上高は大幅に減額したが、従来基準の売上高にあたる取扱高は２２５億４１００万円で同７．６％増加した。「A８.net」の期末の稼働広告主数（ID数）は３３２８で1年前に比べ１．５％減少したものの、成果確定件数が伸び、売上高が増加した。
同社の全体の売上高は７７億３７００万円、営業利益は２４億７００万円で同３．８％増。全体での取扱高は２８１億５３００万円で同５．４％増。月次情報によると、ＣＰＡソリューション部門の売上高の前年同月比は２３年１月が７．４％増、２月が６．６％増。(2023/03/23調査)