信用保証・再保険

信用保証は企業や個人が金融機関から融資を受ける際に、その債務を保証する。再保険業界は、保険会社が抱える災害などの保険金支払いリスクを引き受ける。
中小企業が金融機関から融資を受ける場合、事業規模や担保などの経営リスクが大企業に比べて大きいため、融資を受けられないケースがある。その際に信用保証会社が金融機関に対して保証承諾し、中小企業の資金繰りを支援する。信用保証会社は中小企業からの保証料を収益源とする。このほか、消費者金融、クレジットカードによる金銭貸付、リースなど業態は幅広い。(2023/05/13調査)

２００８年秋のリーマン・ショックは信用保証業界にも大きな影響を与えた。中小企業の資金繰りが厳しくなり、信用保証へのニーズも急増したが、住宅ローンの需要が減ったことで保証料を引き下げる動きも強まり、収益面では厳しい状況が続いた。０９年に成立した改正貸金業法を受け、顧客が消費者金融業者に対し、過去に払いすぎた利息（過払い金）の返還を求めるようになったことも向かい風となった。これまでに返還された過払い金は業界全体で１兆円を超える。再保険業界では東日本大震災による保険金支払いが大きな重荷となった。
中小企業の業績改善を受けて、政府が中小企業の借り入れの金額を信用保証する制度を利用できる業種が、１４年７月から１５６業種と、２００８年のリーマン・ショック以前の水準まで減った。(2023/05/13調査)

Ｊトラストはレジャー施設会員を取り込むことで、ＫＣカードの会員数増加やカード利用率の向上などを図る。同社は２０１２年３月に会社更生法適用中の武富士を傘下に収め、武富士の顧客基盤を活用して国内では信用保証業務を強化している。最近は不動産関連の保証事業に注力。信用保証業務における債務保証残高合計は、２２年１２月末で前年同月比２．６％増の２０９５億８７００万円。
イー・ギャランティと東京センチュリーリース（１６年１０月東京センチュリーに商号変更）は、仏保険大手系のコファス・ジャパン・ファイナンス（東京・港）が手掛ける債権買い取り（ファクタリング）事業と保証事業を共同で譲り受けた。コファスが持つ顧客基盤とノウハウを活用する。(2023/05/13調査)