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焼肉店

焼肉店の業界分類
焼肉店の業界定義
焼肉を中心としたレストランを運営する。

焼肉店の業界概要

低料金チェーンがリード、全国で1万5千店強
焼き肉を主力メニューとして提供する飲食店を経営する。かつて焼肉店は客単価が5000円を超える業態だったが、安楽亭をはじめ、「焼肉屋さかい」を展開するさかい(現焼肉坂井ホールディングス)、コロワイド傘下のレインズインターナショナルが運営する「牛角」などが客単価2000円前後の低料金で参入、チェーン展開を一気に進めた。安楽亭などは、郊外のロードサイドにファミリーレストランスタイルの焼肉店を展開し、ファミレスなどから家族客や若者などを呼び込んだ。さらに異業種からの参入企業も相次ぎ、国内でのBSE(牛海綿状脳症)問題が起こる2001年度前後まで市場は急拡大を続けた。
政府が16年6月に実施した「経済センサス-活動調査」によると、焼肉店の事業所数は1万5023店(12年2月調査比24.2%増)ある。市場規模(15年の年間売上高)は8642億円で、12年調査(11年の年間売上高)と比べて57.3%増加した。低料金チェーンが市場をリードしている。(2023/05/20調査)

焼肉店の市場動向

22年の焼き肉市場は4520億円
焼肉店の市場は、2001年9月に発生した国内でのBSE問題の表面化以降、逆風が続いたが、12年半ば以降は売り上げに回復傾向がみられる。11年にはユッケによる食中毒事件の発生に続き、東日本大震災の原発事故による牛肉の放射性物質汚染問題が発生。焼肉店から客足が遠のいたが、12年半ばには客足が戻り、既存店売上高が前年を上回るチェーンが増えた。米国産牛肉の輸入は月齢20カ月以内の牛のみに制限されていたが、13年に30カ月以下に拡大されたことで品質が安定、焼肉店にとって追い風になった。
最近伸びているのが、オーダーバイキングと呼ばれる食べ放題。客自ら食材を取りに行くセルフサービスの食べ放題とは異なり、注文・配膳のフルサービスを提供するテーブルバイキング方式。食材を取る都度席を離れる必要がなく、ゆっくり食べたいニーズをつかんでいる。関西で「1カルビPLUS+(ワンカルビ・プラス)」を展開するワン・ダイニングが先行したが、物語コーポレーションやゼンショクなどが参入。すかいらーくホールディングスなどもファミレスの不採算店をこのスタイルに転換するなど、焼肉店の成長業態となっている。(2023/05/20調査)

焼肉店の競合状況

ワタミ、「焼肉の和民」を米国展開
最大手は外食大手のコロワイド傘下のレインズインターナショナルが展開する「牛角」。焼肉店の展開を主とする株式公開企業もあり、安楽亭、あみやき亭が代表的存在。ラーメン店やお好み焼き店なども展開する物語コーポレーションは焼肉店が主業態となっている。これらの焼肉店は手ごろな価格設定の業態が多い。単独運営する個店や、首都圏の叙々苑のような高級店のチェーンもある。
レインズインターナショナルが展開する「牛角」の国内店舗数は、直営とフランチャイズチェーン(FC)店をあわせて608店舗(2021年1月時点)。コロナ禍で鈍る都市部から家族連れ需要が見込める郊外店に重心を移し、21年10月には国道沿い中心の大型店「牛角食べ放題専門店」と、フードコート向け小型店「牛角焼肉食堂」の新業態を開始した。年間20店舗以上の新規出店を計画、1000店体制に拡大する。コロワイドは30年3月期までに海外直営店を23年3月末時点の5倍となる700店舗にする。東アジアで焼肉店「牛角」を中心に日本食店を増やすとともに、中東やアフリカにも進出する。海外店の6割を焼肉店とする計画だが、出店地域の特性に応じて定食店「大戸屋」やしゃぶしゃぶ店、回転ずし店など他の業態でも出店する。(2023/05/20調査)

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