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ビルメンテナンス

ビルメンテナンスの業界分類
ビルメンテナンスの業界定義
ビル等の建物設備(空調設備、給排水設備等)の維持管理、修繕、リニューアル工事及び、防犯監視システムの設置・運営・保守・修理業務を行う。

ビルメンテナンスの業界概要

建物の修繕・保守など幅広い業務
ビルメンテナンス業は、オフィスビルや商業用施設、倉庫などを保有する法人や、マンションの所有者などを顧客に、建物設備(空調設備、給排水設備など)の修繕や維持管理、建物のリニューアル工事、防火設備・防犯監視システムなどの設置や保守・修理などの業務を担い、業務は多岐に渡る。
業界大手はイオンディライト、アズビル、セコム、綜合警備保障(ALSOK)など。建物を企画・設計する段階から事業に関わる業者もいれば、完成した建物に対してその建物の保守や管理などをする業者もいる。また業務を全般的に請け負う業者もいれば、特定の業務に絞って事業を展開する業者もおり、中小の業者も多数存在する。そのため業界全体の市場規模をまとめにくいが、代表的な関連企業の売上高を積み重ねると1兆円を超える市場規模があるとみられる。(2023/03/20調査)

ビルメンテナンスの市場動向

個人レベルの防災意識の高まりにビジネスチャンス
ビルメンテナンスは、オフィスビルや商業ビルなどの維持管理やマンションの老朽化に伴う保守などが中心。工場などは製品の品質を一定にして生産する必要があり、そのために施設の整備が絶えず求められる。また、商業施設は来場者の安全性が重視されるため、定期的な建物のメンテナンス需要があるとみられる。一方でマンションは居住者の予算の都合により、メンテナンス期間を先送りされるケースもある。しかし分譲マンションでは、毎月の住宅ローン返済時に修繕積立金などがまとめて支払われ、積立金が自動的に増えていくことが多い。東日本大震災以降は個人レベルで防災意識が高まったと考えられ、ビジネスチャンスがある。
日本の住宅の平均使用年数は30年程度と欧米の100年以上と比較すると極めて短いことから、住宅の潜在的なメンテナンス需要も大きい。不動産業界の一部では100年マンション、200年マンションなどを掲げ、住宅保守の促進活動が進められている。中古物件を長持ちさせる技術も向上しており、新築物件に興味をひかれる人に対して、古い住宅の良さをいかに啓蒙していくかが課題となる。不動産業界では、以前はマンションの共用部分のみを管理するのが仕事の範囲だったが、占有部分も含めて管理することで、住宅の寿命を長くする動きがある。(2023/03/20調査)

ビルメンテナンスの競合状況

東洋テック、ビル管理子会社4社を合併
セコムは経済発展が続く東南アジアや中国を中心に、セコム方式の緊急対処サービスの拡販に努め、現地市場にあわせた最先端システムの開発・導入を進める。2020年10月にマレーシアとシンガポールのセキュリティーシステム会社を子会社化したと発表。現在5%の海外売上高比率を10%に引き上げる計画。22年4~12月期の防災事業は前年同期に大型案件があったことなどから、前年同期比4.6%の減収となった。21年10月に自律走行型巡回監視ロボットを関西国際空港に導入した。
綜合警備保障(ALSOK)は先進画像解析技術を活用した法人向け画像監視サービスを始めた。悲鳴や火災、危険ガスなどを検知する新型警備ロボットも開発。自律移動して空港、駅、大型ショッピングセンターなどの巡回警備や案内業務を担う。人手不足対策で人の仕事を一部置き換える運用を目指す。また、空間の二酸化炭素(CO2)濃度を計測して、酸素が不足する時に換気を促すソリューションを開発した。21年4月には、ビルメンテナンス業務を担う子会社2社を統合した。「警備と設備の融合」のコンセプトのもと、ビルメンテナンス事業の拡大に取り組む。22年4月にリース子会社を吸収合併した。11月にバングラデシュで子会社を設立した。(2023/03/20調査)

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