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特装車・特殊車両

特装車・特殊車両の業界分類
特装車・特殊車両の業界定義
消防車、救急車、高所作業車、除雪車等、特殊な用途に向けた装備を持つ車両を製造する。建設機械、産業用運搬機械を除く。
ビジネステーマ
キッチンカービジネス

特装車・特殊車両の業界概要

特殊作業用途の車両を製造
特装車・特殊車は消防車や救急車、高所作業車、除雪車など、特殊な用途に向けた装備を持つ車両。車両は自動車メーカーによって生産されるシャシー(車台部分)と、架装メーカーによって生産される車体(架装部分)が組み合わされて完成する。走行や運搬よりも作業機としての使用が主目的であるため、車両の形状・構造は特殊なものが多い。消防車や救急車などの公共性のある車両の販売では入札方式が採用される。
企業を中心とした顧客が自動車販売会社へ特装車を発注した後、販売会社の指示に基づき、顧客が求める車体を製造する架装メーカーへ自動車メーカーからシャシーが搬入される。その後、架装メーカーが完成した特装車を販売会社を通じて顧客に納車するのが主な商流になる。(2023/02/19調査)

特装車・特殊車両の市場動向

震災復旧、公共工事で特装車は堅調
特装車は中小型(車両総重量1.7トン超~2.5トン以下と3.5トン超~12トン以下)のトラック・バスなどを対象に、2011年9月から適用された排ガス規制「ポスト新長期規制」に伴う駆け込み需要で生産台数が増加した。また、東日本大震災の復興需要により、ダンプ車やミキサー車、脱着コンテナ車などの復興関連特装車の販売台数が特に増加、その後も同様の流れを引き継いだ。特装車のシャシーとなるトラックは02年以降、自動車NOx・PM法をはじめとする排出ガス規制により、07年頃まで代替特需が発生したため、特装車の生産台数も一時的に増加した。
しかし、特装車の生産台数は最高だった03年度(7万872台)の約78%の水準にとどまっている。20年度の生産台数は前年度比9.3%減の5万5128台、特殊車は同2.3%減の1万1805台だった。(2023/02/19調査)

特装車・特殊車両の競合状況

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特装車の架装メーカーの大手としては、極東開発工業と新明和工業が挙げられる。この2社は架装に加えて、ダンプ車やタンクローリー、トラックミキサー車、環境衛生車などの車体製造も手掛けている。
極東開発工業はタンクローリーとコンクリートポンプ車に強みがある。同社は2020年9月、インド同業大手のサトラック・エンジニアリングを買収した。インドで住宅・インフラ建設向けにトラック需要が伸びるとみて、サトラックの顧客網を取り込み低価格帯の製品を強化する。極東開発は別の現地メーカーと10年に設立した合弁会社を解消し、生産設備や人員をサトラックの工場に集約する予定だ。同工場はスウェーデンのボルボなど取引先工場と近く、輸送費を削減できるという。あわせて中国勢と価格競争が激しいミキサー車事業は撤退も含めて検討。事業の効率を高める。(2023/02/19調査)

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