NIKKEI COMPASS

フォトマスク

フォトマスクの業界分類
フォトマスクの業界定義
半導体やフラットパネルディスプレーの製造過程で原版となるフォトマスクを製造する。

フォトマスクの業界概要

半導体製造に欠かせない主要部材
フォトマスクは半導体ウエハーに回路を転写するための回路原板で、半導体製造に欠かせない主要部材の一つである。回路パターンデータを元に電子ビーム描画でフォトマスク基板(マスクブランクス)上に回路パターンを形成。その後エッチング(化学薬品などの腐食作用を利用した表面加工)・レジスト剥離・洗浄・測定・検査を経てフォトマスクができあがる。
フォトマスクの原理は写真のネガフィルムと同じで、露光装置でIC(集積回路)の回路パターンをウエハーに焼き付ける。また露光装置に縮小レンズをあてることで、一枚のウエハーに複数枚ICチップを作成することが可能である。用途はCPUやメモリー、トランジスタやコンデンサーといった電子デバイス、液晶・OLED(有機発光ダイオード)などの画表示デバイス、加速度センサーといったマイクロマシンなど多岐にわたる。フォトマスク市場をけん引しているのは45ナノメートル未満の微細プロセスである。(2023/03/05調査)

フォトマスクの市場動向

半導体メーカーのフォトマスク内製化進む
より微細な回路をウエハー上に形成すれば、1枚のウエハーから取れる半導体チップ数が増え生産コストを抑えられるほか、消費電力や処理性能を向上できる。大手半導体メーカーは毎年数百億円規模を投じて、微細加工ができる最先端の製造技術の開発を進めている。
フォトマスクは微細な回路を描くためには欠かせず、微細化が進むにつれて一度に使うフォトマスクの枚数は増えている。最先端の20ナノメートル台の回路技術では一度に必要なフォトマスクに数千万から数億円もかかるケースもある。(2023/03/05調査)

フォトマスクの競合状況

凸版印刷・大日本印刷で世界シェア約5割
世界のフォトマスク市場は日本勢が上位を占めており、凸版印刷と大日本印刷のシェアを合わせると5割近くになる。2社のほかには、米フォトロニクス(コネティカット州)やHOYAも高いシェアを持つ。
凸版印刷のフォトマスクが含まれるエレクトロニクス事業の22年3月期の売上高は、前の期比20.6%増の2215億円、営業利益は同2.5倍の300億円。22年4月、フォトマスク事業を分社化し、「トッパンフォトマスク」(東京・港)を設立した。分社化で経営自由度を高めて、競争力を強化するのが狙いで、新会社株式の50.1%は凸版印刷が保有し、49.9%は日系投資ファンドのインテグラルに譲渡した。トッパンフォトマスクは埼玉県新座市や台湾などの工場で生産設備を増強・更新する。ロジック半導体では回路線幅5~10ナノメートル(ナノは10億分の1)、DRAMでは同10ナノメートル台の先端品向け部材の生産ラインを増やす。23年度までに約200億円を投じて、同40ナノメートルより細かい半導体に対応するフォトマスクの生産能力を20年度比で約2割高める。(2023/03/05調査)

フォトマスクの関連企業

日本フイルコン株式会社
産業用機能フィルター・コンベア事業  紙・パルプ抄造用網、各種工業用特種網等の生産・販売 電子部材・マスク事業  電子部材、フォトマスク製...
ミタニマイクロニクス株式会社
電子部品製造に使用されるフォトマスクおよびスクリーンマスクの製造と販売
株式会社ソノコム
スクリーン印刷用写真製版及び同諸材料・機械・器具の販売

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