光学レンズ・機器・周辺部品の業界概要
カメラ用レンズは日本が世界をリード
日本のレンズ産業は眼鏡用から工業用まで幅広く、素材もガラスから樹脂まで多岐にわたる。その中でも中心的なガラス製の光学レンズは、戦後、カメラ産業とともに発展してきた。2000年代以降はフィルムカメラからデジタルカメラへ移行、カメラが「1家に1台」から「1人1台」へと普及が進み、ピークの10年にはデジカメの世界出荷台数は年間約1億2100万台超まで増え、これに伴いレンズの生産量も増えた。
しかし、その後は高性能カメラ機能付きの携帯電話やスマートフォン(スマホ)、タブレット端末などに押されて激減、20年の世界出荷台数は888万台と前年から42%減少した。(2023/01/05調査)
しかし、その後は高性能カメラ機能付きの携帯電話やスマートフォン(スマホ)、タブレット端末などに押されて激減、20年の世界出荷台数は888万台と前年から42%減少した。(2023/01/05調査)
光学レンズ・機器・周辺部品の市場動向
カメラ用は非球面レンズが主流に
カメラ用レンズは「非球面レンズ(ガラスモールドレンズ)」と呼ばれるタイプが主流。加工技術やコンピューターを使ったレンズ設計技術の進歩により、独特の曲面を持つ非球面レンズが大量生産できるようになった。かつての球面レンズは、収差と呼ばれる像のゆがみを抑えるためにレンズを複数枚組み合わせるなどの措置が必要だった。これに対し、非球面レンズはレンズ枚数を減らすことができるため、小型軽量化や低コスト化につながる。
産業向けでは、リコー子会社のリコーインダストリアルソリューションズが広範囲撮影が可能なカメラレンズを開発、工場の生産ライン内に設置して利用する。広範囲を高解像度で写せるため、生産ラインのスピードを落とさずに一度に複数製品が検査できる。(2023/01/05調査)
産業向けでは、リコー子会社のリコーインダストリアルソリューションズが広範囲撮影が可能なカメラレンズを開発、工場の生産ライン内に設置して利用する。広範囲を高解像度で写せるため、生産ラインのスピードを落とさずに一度に複数製品が検査できる。(2023/01/05調査)
光学レンズ・機器・周辺部品の競合状況
オリンパス、科学事業を米ファンドに売却
ニコンは2017年4月に光学本部を設立、カメラ、顕微鏡、半導体製造装置といった主力製品のレンズの設計を一本化した。コスト削減と投資の効率化を図る。海外ではブラジルとインドネシアでカメラ販売から撤退もしくは縮小する。21年3月にデジタルカメラの交換レンズを生産する長井工場(山形県長井市)と会津工場(福島県只見町)の操業を中止、国内生産を栃木県大田原市の工場に集約した。スマートフォンの普及でカメラ市場の縮小が続くなか、生産体制を見直してコスト削減につなげる。22年3月期連結決算(国際会計基準)は最終損益が426億円の黒字(前の期は344億円の赤字)だった。デジタルカメラはプロや趣味層向けの中高価格帯が好調だった。
外販の分野ではHOYAが世界シェアトップの約3割を持つ。22年3月期連結決算(国際会計基準)は、純利益が前の期比31%増の1645億円と過去最高だった。売上高に当たる売上収益は21%増の6614億円。国内外でコロナ禍からの経済活動の再開で、メガネレンズやコンタクトレンズも回復した。(2023/01/05調査)
外販の分野ではHOYAが世界シェアトップの約3割を持つ。22年3月期連結決算(国際会計基準)は、純利益が前の期比31%増の1645億円と過去最高だった。売上高に当たる売上収益は21%増の6614億円。国内外でコロナ禍からの経済活動の再開で、メガネレンズやコンタクトレンズも回復した。(2023/01/05調査)
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