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電炉製鉄

電炉製鉄の業界分類
電炉製鉄の業界定義
鉄スクラップを原料とし、電気炉で普通鋼ならびに最終製品を製造する。

電炉製鉄の業界概要

鉄スクラップが原料 小形棒鋼の19年出荷額は6242億円(工業統計)
電炉会社は電気炉と呼ぶ装置で鉄スクラップを溶かし(スクラップをアーク熱で1600度に溶解)、不純物を取り除くなどしてから再び鋼材を生産している。鉄スクラップは主に建物の解体などから発生するものを回収・破砕業者経由で購入。生産品種は小形棒鋼、線材、平鋼、中小形形鋼、H形鋼、厚板、熱延広幅帯鋼など。この分野では鉄鉱石や原料用石炭(原料炭)から鋼材を生産する高炉各社とも競合する。
電炉製鋼材はリサイクルという製法の特性上、成分調整が難しく、高い強度と加工しやすさの両立が求められる自動車用鋼板など製造業用は不向きとされてきた。そのため粗鋼生産量に占める電炉の比率は2割強にとどまっており、米国(6割前後)や欧州連合(EU)主要27カ国(約4割)と比べて低い。裏返せば、成長の余地が残されているともいえる。(2022/12/14調査)
業界レポートを閲覧することで、最新の業界動向・競合環境を簡単に理解・把握できます
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業界をイチから知るなら日経業界分析レポート 電炉製鉄2022年10月7日 PDF 18P
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最近の動きをまとめて知るなら日経NEEDS業界解説レポート 電炉製鉄2022年12月20日 PDF

電炉製鉄の市場動向

日本製鉄、瀬戸内製鉄所で新設電炉の商業生産開始
日本鉄鋼連盟によると、電気炉鋼の粗鋼生産量は17年度以降高水準を維持、自動車や厨房向けが多い特殊鋼や建材に使う普通鋼の需要が旺盛だったが、19年度、20年度は息切れ感が強い。21年の電炉鋼生産量は15.4%増の2439万トンと3年ぶりに増加。粗鋼合計に占める電炉鋼比率は25.3%と前年から0.1ポイント低下した。
素材企業が休止設備の再稼働に動き出した。電炉メーカーでも最大手の東京製鉄が、岡山工場(倉敷市)で22年末にも鋼板生産を再開する検討に入った。建材や産業機械に使う熱延鋼板を生産する。中国メーカーとの価格競争に苦戦したことから岡山工場の鋼板生産は15年に休止した。現在、同社の鋼板生産は田原工場(愛知県田原市)が担っているが、足元の鋼板需要の急回復と、鉄スクラップを原料とする電炉製鋼材生産のCO2排出量の少なさ(石炭を使う高炉製鋼材の4分の1)からニーズが高まるとみて、設備再稼働に舵を切る。再稼働に合わせて、同工場に約75億円を投じてホットコイル(熱延広幅帯鋼)製造設備を新設する。22年春に着工、23年から生産を開始する。(2022/12/14調査)

電炉製鉄の競合状況

北越メタルの今期、異形棒鋼の需要低迷続く
電炉業界には独立系の東京製鉄、JFEスチール子会社のJFE条鋼、日本製鉄グループ系の共英製鋼、合同製鉄、大阪製鉄、兼業メーカーのトピー工業、中山製鋼所、大和工業の事業子会社、ヤマトスチール、中部鋼鈑、ジェイテクトの子会社、光洋サーモシステム等がある。主要鉄鋼製品のうちで電炉メーカーがトップを占めるのは、小形棒鋼の共英製鋼、H形鋼の東京製鉄など。普通線材では合同製鉄、中山製鋼所が上位を占める。
東京製鉄は愛知県田原市や宇都宮市、岡山県倉敷市などに工場4カ所を持ち、生産能力は国内トップクラス。同社の特徴は生産品種を広げてきた点にある。中山製鋼所や合同製鉄、共英製鋼といった有力電炉会社は高炉会社が筆頭株主の場合も多い。かつては高炉メーカーだった中山製綱所と、棒鋼や形鋼の合同製鉄と一般形鋼の大阪製鉄、トピー工業、王子製鉄などが旧新日鉄系、共英製鋼は旧住友金属工業系とされる。(2022/12/14調査)

電炉製鉄の関連企業

株式会社中山製鋼所
・鉄鋼・鉄鋼二次製品の製造販売 ・エンジニアリング事業 ・不動産の賃貸・売買
大和工業株式会社
持株会社(鉄鋼事業会社を傘下においております。)*グループ会社では鉄鋼業、鉄道用品製造業を行なっております。

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