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天然繊維(植物・動物繊維)

天然繊維(植物・動物繊維)の業界分類
天然繊維(植物・動物繊維)の業界定義
綿、絹、麻、羊毛等の天然素材を原料として紡績糸を製造する。

天然繊維(植物・動物繊維)の業界概要

19年出荷額は絹・人絹織物製造業で1320億円(工業統計)
天然繊維は主に植物繊維、動物繊維、鉱物繊維に分けられる。このうち植物繊維は代表格の綿や麻がある。綿素材の特徴は強度があり吸湿性が高いこと。麻素材は通気性に優れるが、染色性に弱い。キャメル、麻(ジュート)、麻(リネン)、カシミヤ、絹(シルク)、アルパカ、毛(ウール)、モヘヤ、アンゴラウール、綿(コットン)等がある。
動物繊維は絹や羊毛がある。絹素材は吸湿性、保温性に優れ、弾力性がある。羊毛素材は表面が水をはじくが、内部は吸湿性に優れる半面、アルカリ性に弱い。こうした特徴を持つ繊維から糸をつくるのが紡績会社で、かつて紡績業が発達した日本では「○○紡績」「○○紡」「○○ボウ」と名が付く会社が多い。(2023/03/05調査)

天然繊維(植物・動物繊維)の市場動向

22年の綿織物内需は3.4%減、スフ織物は3.6%増、綿織物輸出入は大幅増
アパレル製品が小売市場に並ぶまでの大まかな流れは、原料が織物、あるいはニットの編み地になるまでを「川上」、商社など製品の生産を手助けする企業と縫製工場、ニット工場からなる部分を「川中」、消費者に最終製品である服を売る様々な小売りの段階を「川下」と呼ぶ。この川上で、天然繊維である綿や羊毛を使って糸を作るのが「紡績」。他に麻や絹、カシミヤなども原料として使う。
日本紡績協会によると、糸や織物、衣服など2次製品などの生産や需要を糸ベースで換算すると、綿糸の国内生産はマイナス基調が続いている。内需をすべて輸入でまかなう構図も変わらない。毛糸は内需の大半を輸入に依存している。01年に綿糸・毛糸の生産量が16万9000トンだったのに比べると市場規模は約3分の1まで縮小している。(2023/03/05調査)

天然繊維(植物・動物繊維)の競合状況

帝国繊維の前期は減収 今期予想の下方修正相次ぐ
繊維各社はクラボウ、シキボウといった天然繊維を扱っているメーカーと、帝人や東レのように合成繊維を扱っているメーカーとに大別される。天然繊維を扱っている企業のうち、繊維事業売上高が多いメーカーの業績を概観する。
クラボウ(倉敷紡績)は21年3月末で丸亀工場(香川県)の操業を停止。同工場で担ってきた綿合繊糸の紡績事業の一部を安城工場(愛知県)へ移設した。安城工場は併設するテキスタイルイノベーションセンターとの連携により、開発・生産技術を強化するマザー工場として位置付ける。22年3月期の繊維部門の業績は、売上高が前の期比13.7%減の515億円、営業損益が17億円の損失(前の期が9億5000万円の損失)。ユニフォームは主力の建設・製造業向けの受注が減った。原糸は販売不振が続く。(2023/03/05調査)

天然繊維(植物・動物繊維)の関連企業

倉敷紡績株式会社
●綿、合繊その他素材の繊維製品(糸、織物、編物および二次製品)の製造・販売 ●ポリウレタンフォーム、合成木材、無機建材、機能性フィルム、精密...

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