社長が高値を恐れる日 バブル崩壊、予告の歴史 梶原 誠 Deep Insight 2月20日 「株式市場は変動が激しい。上場来高値を更新し続けるのは理想だが、長期で見てほしい」。自治体のデジタル指南役であるチェンジが15日に開いた決算説明会。福留大士社長は、大幅高で3万円を超えたばかりの日経平均株価を引き合いに出して語った。 昨年11月には、9月につけた高値を「奪還しに行く」と決意表明した。15日の発言には相場波乱に株価が振り回されるシナリオもにじみ、翌日は株価も下げた。 日経平均は週末 社長が高値を恐れる日 バブル崩壊、予告の歴史
カジノ化、株の国脅かす 反面教師は70年前の日本 梶原 誠 Deep Insight 本社コメンテーター 2月11日 「喉元過ぎれば熱さ忘れる」。今の世界の株式市場の雰囲気を表す表現は、これに違いない。 米ゲームストップ株の乱高下が米国のヘッジファンドや証券会社の破綻を招くというシナリオまで語られ、市場が大きく揺れたのはつい先週までのことだ。ところが最悪期を乗り越えたと見るや、マネーはリスク・オンに転じた。 少し待ってもらいたい。過去にないほどの事件が起きたのに、残した警告まで忘れたら、遠からずヤケドを負う。「 カジノ化、株の国脅かす 反面教師は70年前の日本
その就活先、成長しますか? 割安株かワナなのか 梶原 誠 Deep Insight 1月28日 日本企業の行方を巡る読みにズレが生じている。株価の上昇で成長企業への関心を高めている投資家と、就職活動の本番を迎え、将来をどの会社に委ねるか真剣に考えはじめた大学生との間の話だ。 就職情報会社のディスコは1月、就活に入った2022年春卒業予定の学生に志望業種を聞いた。上位の業種に企業の成長性を表す株式投資指標を重ねると、就活生と投資家の選択は必ずしも一致しないことがわかる。 学生に最も人気がある その就活先、成長しますか? 割安株かワナなのか
強い円は企業の敵か ニューアブノーマル避けるには 梶原 誠 Deep Insight 本社コメンテーター 1月16日 円と日本株の関係を、市場関係者がこわごわと見つめている。昨年半ばからの円高は、海外で稼ぐ日本企業にとって逆風になった。それなのに株価はお構いなしに上げているからだ。 円相場はコロナ危機の混乱が落ちついた昨年5月以降、1ドル=109円台の場面もあった。その後はじり高で、今年は一時102円台をつけた。大和証券によると、主要企業は今期1ドル=106円を前提に予算を組んでおり、今の水準だと業績は下に振れ 強い円は企業の敵か ニューアブノーマル避けるには
日経平均3万円の条件 成長するか死ぬかの選択 梶原 誠 1月1日更新 2021年の株式市場では、日経平均株価で3万円の大台が意識されるだろう。実現すれば1990年以来の高水準だが、達成には条件がある。企業が生き残りを目指す「守り」から、成長をねらう「攻め」に転じることだ。 不透明要因だった米大統領選を終え、待望のコロナ向けワクチンの実用化が見えてきた昨年11月、世界のマネーは安全資産からリスク資産に移動した。投資家心理の「リスクオン」である。 米リッパーによると、 日経平均3万円の条件 成長するか死ぬかの選択
日本企業、また敗れるのか 眠れる法務を放置するな 梶原 誠 Deep Insight 本社コメンテーター 12月29日 「日本人は、かつてのハングリー精神を失ってしまった」。12月20日に死去した米国の社会学者エズラ・ボーゲル氏が、2004年に残した一言だ。米国は日本に学ぶべきだと主張した1979年の「ジャパン・アズ・ナンバーワン」。その復刻版では一転、豊かになった日本に警告した。 コロナ危機からの世界的な復興競争で、同氏の懸念が的中するかもしれない。7~9月の企業の設備投資を国別に見ると、4~6月と比べて減った 日本企業、また敗れるのか 眠れる法務を放置するな
株価激震で浮かぶ企業生き残りの条件 日本の論点2021 梶原 誠 本社コメンテーター 12月25日 新型コロナウイルスの感染拡大で2021年は非常に不透明感が強い。日本の経済・政治はどう変化するのか。世界情勢の行方は。日本経済新聞の編集委員、コメンテーターらの見通しを、このほど出版した『これからの日本の論点2021 日経大予測』(日本経済新聞出版)から紹介する。 「ルールが変われば、プレーヤーも変わる」。これは、コロナ後の企業経営にぴったりの真理だ。野球でもサッカーでもそうだが、ルールが変われば 株価激震で浮かぶ企業生き残りの条件 日本の論点2021
マルチスピード経済の罠 コロナ後にちらつく危機の芽 梶原 誠 Deep Insight 本社コメンテーター 12月12日 新型コロナ向けのワクチン実用化を機に、世界同時株高が進む。こんなときこそ細部に目をこらさないと落とし穴に気付かない。 低迷していた日産自動車の株価が急騰している。11月以降の上昇率は51%と日経平均株価の16%を大きく上回る。何が起きたのか。 野村証券が見逃せない裏付け調査をしていた。携帯電話の全地球測位システム(GPS)情報を用いて人の流れを追うと、九州の日産工場内の人員が11月に大幅に増加し マルチスピード経済の罠 コロナ後にちらつく危機の芽
Airbnbは三方よしか 米メガ上場は日本に問う 梶原 誠 Deep Insight 12月1日 ダウ工業株30種平均が3万ドルの大台に乗せた。明るいムードのなかで12月にも、米民泊大手のエアビーアンドビーがナスダック市場に株式を上場しようとしている。 時価総額は300億ドル(3兆円強)を目指すとも報じられた。そうなれば米ランキングの200位台に相当、ホテルの老舗ヒルトン・ワールドワイドを超える。日本のランキングに当てはめると40位台に位置し、JR東海を上回る。 エアビー上場は、米経済の2つ Airbnbは三方よしか 米メガ上場は日本に問う
株高が迫る「復旧より復興」 ワクチンで解決ではない 梶原 誠 Deep Insight 本社コメンテーター 11月19日 米株式市場ではダウ工業株30種平均が3万ドルの大台を視野に入れ、日本でも日経平均株価が2万6000円台を一時回復した。市場は何を語り出したのか。 米株式市場の関心が向かう先は、新型コロナウイルスのワクチンに一変した。「バイデン大統領の政策よりワクチンが重要だ」。米ゴールドマン・サックスがこんなメモを投資家に送っていた。ウォール街の本音だろう。 証券会社は、ワクチン開発で恩恵を受ける銘柄を一斉に推 株高が迫る「復旧より復興」 ワクチンで解決ではない
本社コメンテーター
グローバル市場
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東京、ニューヨーク、ソウル、香港を拠点に市場を通して世界を見てきた。アジア通貨危機、日本の金融危機、リーマン危機も取材。編集委員、論説委員、英文コラムニストを経て2017年2月より現職。市場に映る全てを追う。
東京、ニューヨーク、ソウル、香港を拠点に市場を通して世界を見てきた。アジア通貨危機、日本の金融危機、リーマン危機も取材。編集委員、論説委員、英文コラムニストを経て2017年2月より現職。市場に映る全てを追う。