高級ワイン、インフレ投資の的 FT Selection 8月14日 世界最大手の高級ワイン商社、英ボルドー・インデックスの売り上げが急伸している。加速するインフレのヘッジ(回避)目的で、投資家が希少なビンテージワインを買い求めているからだ。 ボルドー・インデックスの2022年1~6月期の売上高は8000万ポンド(約130億円)と、前年同期比37%増加した。このまま行けば、通期の売上高は過去最高を上回る公算だ。 増収の主なけん引役となったのは、同社自らネット上で運 高級ワイン、インフレ投資の的
ユーロ圏、観光特需に利上げの影 FT Selection 8月7日 新型コロナウイルスに疲れた外国人観光客がイタリアに押し寄せている。アマルフィ海岸の崖の上から地中海を見下ろすホテル、サン・ピエトロ・ポジターノにとって今年は最高の年となりそうだ。1泊平均室料が1800ユーロ(約24万円)の同ホテルは10月中旬まで予約でいっぱいだ。 ユーロ圏の観光ブームは、通貨ユーロがドルに対して下落したことにも支えられ、域内経済の明るい材料となっている。しかしエコノミストの多く ユーロ圏、観光特需に利上げの影
「一帯一路」、ロシア投資ゼロに FT Selection 7月31日 中国の広域経済圏構想「一帯一路」の対ロシア投資額が初めてゼロになった。ロシアのウクライナ侵攻を受けた欧米の経済制裁に違反し、強硬措置を発動されたくないという思惑がうかがえる。 中国・上海の復旦大学グリーン金融発展センターがまとめ、フィナンシャル・タイムズ(FT)が入手した報告書によると、2022年1~6月に中国はロシアの企業や団体と一帯一路関連の新規契約を1件も締結しなかった。 同センターのクリ 「一帯一路」、ロシア投資ゼロに
中ロ結ぶモンゴルのガス管 FT Selection 7月24日 ロシア産天然ガスをモンゴル経由で中国へ運ぶパイプライン「シベリアの力2」について、モンゴル政府が2年以内の着工を見込んでいる。ロシアは、欧州を供給先としてきたガス田を初めてアジアと直結させようとしている。 モンゴルのオユーンエルデネ首相はフィナンシャル・タイムズ(FT)に対し、ガス管着工への期待を語った。 ウクライナ侵攻により欧州のガス市場を失う可能性に直面したロシアにとって、シベリアの力2は極 中ロ結ぶモンゴルのガス管
FBI、中国スパイ活動を警告 FT Selection 7月17日 米連邦捜査局(FBI)のレイ長官が中国のスパイ活動について英国でも警告を発するという異例の行動に出た。「米国と同盟国への脅威の中で、多くの点で最大かつ最も広範囲な中国の脅威を常に念頭に置かなければならない」。レイ氏はロンドンでのフィナンシャル・タイムズ(FT)のインタビューで述べた。 英情報局保安部(MI5)のマッカラム長官と共に参加した会合で、レイ氏は中国のスパイ活動の脅威が高まっていると財界 FBI、中国スパイ活動を警告
「中国のバフェット」も債務危機 FT Selection 7月10日 「中国のウォーレン・バフェット」とも称される資産家の郭広昌氏は、仏リゾート大手クラブメッドなどを傘下に収めるグローバル企業「復星集団」を築いてきた。 その郭氏が注目を集めている。不動産各社の社債価格が急落したことを受け、復星の400億ドル(約5兆4000億円)に上る債務に厳しい視線が注がれているためだ。 米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは復星の格付け見直しに着手した。中国や欧州 「中国のバフェット」も債務危機
ミャンマー民主派が巻き返し FT Selection 7月3日 テットミャットさんはミャンマー国軍に15年間勤務したが、国軍が政権を転覆したクーデターの数カ月後に軍を離れ民主派勢力に加わった。1年後の今は、国軍から脱走し民主派勢力への参加を望む男性たちに訓練や支援を行うグループに協力している。 「昨年と比較すると我々の状況は改善している」と、テットミャットさんは民主化勢力がクーデター後に結成した「国民防衛隊(PDF)」について話した。 国軍は2021年2月、 ミャンマー民主派が巻き返し
ロシア侵攻で森林破壊拡大も FT Selection 6月26日 ロシアによるウクライナ侵攻で木材貿易の混乱が起き、森林破壊への懸念が高まっている。増産のために森林保護を解除する動きなどが背景にある。侵攻に伴う国際制裁により、針葉樹の木材で世界最大の輸出国であるロシアとベラルーシからの供給が減り、ウクライナの木材生産も激減した。業界統計によると、この3国は2021年に世界の木材貿易の25%を占めた。 各国は供給不足を埋めるべく、措置を講じ始めている。そのひとつ ロシア侵攻で森林破壊拡大も
週休3日、英国企業が効果測定 FT Selection 6月19日 英国では多くの企業が給与据え置きのまま週休3日制度を試験導入している。新型コロナウイルスの大流行を受けて働き方の見直しを模索しているためだ。英企業約70社の労働者3300人以上は、週休3日でも生産性が落ちないかどうかを検証する6カ月の実証実験を始めた。 柔軟な働き方の実験としては過去最大とうたうこのプロジェクトは、非営利組織「4デイ・ウィーク・グローバル」が立ち上げた。英シンクタンクのオートノミ 週休3日、英国企業が効果測定
米国求人数に「水増し」論浮上 FT Selection 6月12日 米コンサルティング会社の顧客サービス部門を率いるテイラー・ガウチャーさんは、経理と技術支援の担当者が至急必要になり募集を始めた。他にも5人を募集中で、期限を定めずに求人情報の掲載を続けるつもりだ。ガウチャーさんは「優秀な人が応募してくれるまで募集広告を出し続けるしかない」と話す。 要件を完璧に満たす理想的な応募者は、その希少性から業界で「紫色のリス」と呼ばれる。そうした応募者が見つかるまで無期限 米国求人数に「水増し」論浮上