朗希の快投、球界を「励起」 逆風順風 5月12日 ロッテ・佐々木朗希との対戦を前に、ソフトバンク・村上隆行打撃コーチが「簡単ではないが」と前置きして話した。「まっすぐのイメージを164キロに合わすとか、170キロに合わせていくと、ちょっと間ができる。そういう準備ができれば……」 完全試合を達成した佐々木朗を打つのは想像力の勝負らしい。佐々木朗の目下の最速、164キロを思い描き、タイミングをとる。もし、その仮想を170キロまで膨らませられれば、少 朗希の快投、球界を「励起」
のろいのトリセツ 逆風順風 4月28日 鈴木誠也(前広島)の活躍で注目されるカブスは「のろい」に見舞われた球団として有名だった。1945年のワールドシリーズでペットのヤギを連れたファンの入場を断った。それまで熱心に通っていたファンはこのあしらいに怒り「カブスはもう勝てないだろう」と言い残した、とか。 このシリーズ、2勝1敗から逆転され、08年以来の「世界一」を逃した。以来カブスは世界一と縁がなく、言われ始めたのが「ヤギののろい」。 ア のろいのトリセツ
ツキ無用の完全試合 逆風順風 4月14日 無欠の楽曲と同様に「完全」を記述するスポーツの譜面=スコアは、それ自体美しい。10日のロッテ・佐々木朗希の完全試合の公式記録は一回から九回まで、打者3人ずつの「主旋律」が規則正しく現れ、何度見てもうっとりする。 併殺や走塁死があっての「打者27人」のスコアは、見た目は似ても「完全」の無垢(むく)さがない。 無安打無得点3度の沢村栄治投手(巨人)も、完全試合には縁がなかった。失策があってもダメだか ツキ無用の完全試合
心のタックルに活路 逆風順風 3月31日 やはり闘将、星野仙一監督に教えを受けた人らしい。得点力不足を露呈したオープン戦を受け、中日の立浪和義監督は「シーズンに入ったら、勝負事はケンカですから」と言い、選手の奮起を促した。 別に荒っぽいことをけしかけているのではない。そのくらいの気持ちで戦おう、というのだ。対巨人の開幕カード3戦目。逆転での今季初勝利は「やられたらやりかえす」というけんか腰が出たものかもしれない。 最高の技術を戦わすプロ 心のタックルに活路
強化の道に奇策なし 逆風順風 3月17日 プロ生活を始める新人の研修会で、中日の名内野手だった井端弘和氏が語ったのは1つのバントの思い出だった。1軍定着をかけた3年目のオープン戦。星野仙一監督からバントの指示が出た。「失敗したら2軍だぞ」という言葉とともに。 監督とすれば、井端氏はなんでもこなしてほしいタイプで、重圧がかかるなかでもバントができるかどうか確かめたのだろう。 相手は西武・松坂大輔投手。剛速球ならバントも難しかったかもしれな 強化の道に奇策なし
求めて浸る孤独は善 逆風順風 3月3日 巨人の阿部慎之助・作戦兼ディフェンスチーフコーチが、見違えるほどスリムになっている。走り込みの成果らしく、興が乗ると10キロほども走るそうだ。その時間は体を磨くだけでなく、頭脳の体操の時間でもあるようで、いろいろなことを考えながら走っているという。「一人の時間って、いいなあ」とも。 宮崎キャンプのファンサービスのなかで、そんな話を披露していた。巻き返しを図るチームの参謀役として、構想を練る時間な 求めて浸る孤独は善