企業の採用意欲 24年卒、11年卒以降で最高 就活のリアル 1月31日 2024年大卒予定者の就活準備がいよいよ本格化してきている。リクルートワークス研究所が実施した民間企業における「採用見通し調査」で見えてきたのは、企業側の採用意欲の高まりだ。 23年卒と比較した新卒採用数を聞いたところ、24年卒は「増える」と回答した企業の割合が15.5%だったのに対し、「減る」は3.6%で、「増える」から「減る」を差し引くとプラス11.9ポイントとなった。23年卒の同調査でもプ 企業の採用意欲 24年卒、11年卒以降で最高
「課題解決力」どうとらえる 社会人の目意識、等身大で 就活のリアル 1月24日 「私の長所は課題解決力です」と男子学生が就活面接の練習に来て自己PRを話してくれた。「どんな課題を解決したのだろうか」と、エピソードを聞きたくなった。まずは結論を最初に話し始めて次に説明していく展開か、どんな社会課題に取り組んだのだろうかと、期待が膨らんだ。 その説明は「サークル活動で部員が減ってしまった理由を調べ、増やすためにオンラインで説明会を開くようにした」ということだった。新人勧誘は確か 「課題解決力」どうとらえる 社会人の目意識、等身大で
大企業はわずか 知名度、規模以外にも目を 就活のリアル 1月17日 就活を始めて早々にぶつかる壁の一つに「企業研究」がある。「幅広い業界や企業を調べよう」などとよく耳にはするものの、そもそも世の中にどんな企業があるのかが分からず、テレビCMなどで目にする企業以外に対象が広がらない。そんな学生は少なくない。また、「中小企業ではなく大企業や上場企業」を最初の条件として挙げる学生にもよく出会う。 では、企業のカテゴリー分けとして使われがちな中小企業、大企業、上場企業と 大企業はわずか 知名度、規模以外にも目を
インターンシップ改革 新しいルールで現実的に 就活のリアル 1月10日 「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」(産学協議会)が、2022年4月に21年度報告書を公表し、その中でインターンシップなどについて新たな定義を示した。以下、その趣旨をなぞりながら、評価する点と、改善を望む点を指摘していくことにしよう。 まず、学生のキャリア形成支援について以下の4類型が定義された。ひとつは「オープン・カンパニー」といい、企業紹介・事業紹介的なもの。基本的に就業体験無しの座学 インターンシップ改革 新しいルールで現実的に
インターンシップの効用 自己分析の良い機会に 就活のリアル 12月27日 「インターンシップに行ってみて、ようやく就活に取り組もうと前向きになれました」と、9月から支援してきた大学3年生が報告してくれた。特に仕事としてやっていきたいと思うことがないうえ、面接などで聞かれることに答えられるかどうかも不安で、インターンシップの応募に踏み出せないと言っていた私立大学社会学部の男子学生だ。 そこで、一緒に自己PRの内容やガクチカ(学生時代に力を入れたこと)などを考えて自信を持 インターンシップの効用 自己分析の良い機会に
学生時代の経験 得たことを伝えよう 就活のリアル 12月20日 就職活動で学生時代のどんな経験から自分の強みや特徴をアピールすべきか。今後のエントリーシートの作成や面接対策に向けて、考え始める就活生が増えてくる時期かもしれない。 リクルート就職みらい研究所は2022年新卒者を対象とした採用活動の振り返り調査(『就職白書2022』)で、企業が採用基準で重視する項目と、学生が面接などでアピールする項目についてアンケートを実施した。その結果、企業側のトップ3は「人 学生時代の経験 得たことを伝えよう
正社員でなくても 非正規職、条件改善傾向に 就活のリアル 12月13日 昨今、「人と接することが苦手」な人でも主役になれるビジネスが興隆している。例えば、飲食店の出前や通販の配達を請け負う仕事。電子商取引(EC)用の大規模倉庫でピッキングを行う仕事。仕切り板で区切られた席で、客と店員が全く会話なくタブレットを通じて注文や精算を行う店。こうした形であまり「人と接しなくても働ける」社会がまた戻ってきた。 昭和30年代までの日本も、農業・建設・製造・自営業などの分野で、や 正社員でなくても 非正規職、条件改善傾向に
替え玉受験 学生孤立、リアル感乏しく 就活のリアル 12月6日 11月の報道によれば、新卒採用試験のウェブ型適性検査で、替え玉受験による逮捕者が出るに至った。 代行してテストを受けた容疑者は28歳。立派な大学を出て一流企業で働きながら、違法行為に手を染めるとは残念極まりない。この事件で今回さらに大きな波紋を広げたのは、依頼した学生側も書類送検されたことである。依頼側も罪に問われるのは当然ではあるが、これから社会に出ていこうとする前途洋々な学生が検挙された衝撃 替え玉受験 学生孤立、リアル感乏しく
インターンシップの選考 落ちても採用の門戸広く 就活のリアル 11月29日 就業体験を通じて仕事内容や企業風土を理解し、これからのキャリア選択のヒントを得る。インターンシップは本来、企業と学生の相互理解を深める場だ。ただ、その受け入れ数にも限りがあることから、選考を行う企業も少なくない。 このインターンシップの選考結果が、本選考を受けるかどうかの学生の意思決定に大きく影響していることが、リクルート就職みらい研究所の調査から見えている。 2020年の大卒生を対象に「インタ インターンシップの選考 落ちても採用の門戸広く
壮年の就労困難者 社会の側から歩み寄りを 就活のリアル 11月22日 就労困難な壮年者の問題について、踏み込んで考えることにしよう。ひきこもりは50代以上の中高年も多く、8050問題(80代の親が50代のひきこもりの子を支える)などと呼ばれている。こうした現象は、平成になってとみに騒がれるようになった。だから、今日的な課題だと考えがちだ。 だが、私の解釈は全く異なる。確かに問題となったのはここ数十年なのだろうが、就労困難な人は昔から存在した。それが、過去は問題にな 壮年の就労困難者 社会の側から歩み寄りを