日高屋、1杯390円もう限界 値札の経済学 8月9日 「庶民の味」の代表格、ラーメンの価格が上がっている。総務省によると、6月の中華そば(ラーメン)の全国平均単価は617円と調査を始めた2000年以降で最高となった。ウクライナ危機に端を発した小麦や豚肉などの食材価格の高騰が響く。値上げの波は個人経営店だけでなく、大量生産で低価格を保ってきた大手チェーンにも広がる。価格に厳しい消費者が多い食べ物なだけに、食材高にどう立ち向かうのか。 「これまでギリギ 日高屋、1杯390円もう限界
組み合わせ自在、価格を抑制 値札の経済学 8月2日 新型コロナウイルス下の巣ごもり消費で人気を伸ばしたスーパーの総菜。なかでもプチぜいたく気分も味わえる「すし」は底堅い人気を保つ。主な材料の水産物は価格高騰が続くが、POS(販売時点情報管理)データで分析するとすしはそれほど値上がりしていない。ネタの組み合わせやトレーの改良など価格を抑える様々な工夫が駆使されている。 東京都中央卸売市場の市場統計情報(全市場)によると、鮮魚の5月の平均価格は120 組み合わせ自在、価格を抑制
音楽愛好家に脱炭素の重荷 値札の経済学 7月26日 国内1千万人の音楽愛好家に楽器値上げの波が押し寄せている。原料の金属や木材価格が高騰。輸入品も多いため、物流費の上昇や円安傾向も逆風だ。新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要で新たな裾野が広がり、音楽関連の部活動も本格的に再開してきた。急激な値上がりは演奏を楽しむ流れに水を差しかねない。 「衝撃的な改定幅」(都内大手の下倉楽器)。5月、バストロンボーンの値上げに業界が騒然となった。希望小売価格が一気 音楽愛好家に脱炭素の重荷
別荘地に吹いた3つの風 値札の経済学 7月19日 日本有数の避暑地、長野県軽井沢町が熱視線を浴びている。富裕層の別荘が立ち並ぶ地区として知られるが、新型コロナウイルス禍で別荘購入者の裾野が拡大。充実した教育環境に引かれた移住者やワーケーション需要への期待という3つの要素が支えとなり、土地価格は2年間で1割超上昇した。世帯数より別荘の数が多い軽井沢に新たな風が吹いている。 「新型コロナで爆発的に購入者が増えた」。軽井沢駅近くの不動産会社の営業担当 別荘地に吹いた3つの風
国産中古スポーツ車 高騰 値札の経済学 7月12日 20年以上前に発売された日本のスポーツ車が人気だ。主役は日産自動車「スカイラインGT-R」など主要メーカーの往年の名車だ。中古車価格が高騰しており、発売当時の2倍以上の値段が付くことも珍しくない。米国で映画やゲームに登場する車の人気が高まったのを機に、日本でも価格上昇が続く。 千葉県野田市の高級中古車店「トップランク オートテクニカルベース」では、比較的最近の輸入車に交じって、主に1990年代に 国産中古スポーツ車 高騰
飼料高騰「安さ」維持難しく 値札の経済学 7月5日 食品価格の上昇が続く中、鶏卵にも値上げの波が押し寄せてきた。POS(販売時点情報管理)データで分析すると、2022年は平均価格がここ5年間で最も高い水準で推移している。「プロテインブーム」にも乗り、手軽で健康的な食材として人気を集めるが、エサ代の高騰がじわりと価格に波及している。 全国のスーパー約470店の販売データを集めた日経POS情報によると、「鶏卵」の2022年1~5月の平均価格は前年同期 飼料高騰「安さ」維持難しく
テレビ「中国勢・小型・低価格」へ 値札の経済学 6月28日 新型コロナウイルス下の「巣ごもり」が、テレビの人気機種を変え始めた。動画配信サービスの視聴にマッチした、小型で低価格の機種が販売台数を増やしている。薄型テレビの普及にあわせて大型化してきた国内のテレビ市場だが、よりパーソナルに映像を楽しみたい消費者のニーズが高まり、それに応えた中国勢の人気が上がった。 家電量販店のPOSデータを集計するBCN(東京・千代田)の調査をもとに、2022年4月の薄型テ テレビ「中国勢・小型・低価格」へ
外出増加が支えるタイヤ高 値札の経済学 6月21日 ガソリンに続き、カーライフの必需品タイヤが原材料の高騰で値上がりしている。ところが売り上げは落ち込むどころか、むしろ上り調子。メーカー各社の値上げが出そろった4月の販売本数は昨年を上回った。新型コロナウイルスの流行が一段落し、車に乗ってレジャーに出かける人が増えたためだ。快走する「リベンジ旅行」の需要が相場を支えている。 2022年1月からTOYO TIREが値上げに踏み切ったのを皮切りに、大手 外出増加が支えるタイヤ高
値上げ巧みなハンバーガー 値札の経済学 6月14日 デフレに長い間、苦しむ日本でハンバーガーの価格がやや特異な動きを見せている。原材料の値上がりをうまく転嫁し、価格はこの20年あまりで3割ほど上がった。カフェスタイルの導入など店舗イメージを変え、他の外食より消費者の価格引き上げへの抵抗感を和らげている面がある。高価格帯の商品が人気を集めているのも、デフレと縁遠い要因のひとつと言えそうだ。 「ハンバーガー59円」「チーズバーガー79円」――。日本マ 値上げ巧みなハンバーガー
植物肉値下がり、普及へ前進 値札の経済学 6月7日 植物肉と食肉の価格差が縮小している。「ミートショック」とも表された食肉価格の上昇の一方、植物肉は量産化や競争激化を受けて値下がりしてきた。POS(販売時点情報管理)データで分析すると4月の平均価格は前年同月比7%安。健康志向が高まる中、一気にシェアを伸ばす可能性が出てきた。 「今日は本物のひき肉と半々で混ぜて、マーボー豆腐にするつもり。この1年くらい、健康を考えて使ってみている」。5月下旬、イト 植物肉値下がり、普及へ前進