G7が問いかけた課題 経済論壇から 5月27日 5月19~21日の主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)では各国首脳が世界的な課題を議論したが、学界からも提言が目立った。 東京大学名誉教授の吉川洋氏(5月10日付経済教室)はG7が世界経済のリーダーであるためには、結束とともに力強い経済をもたねばならないと説く。日本はなおさらであり、1992年以降の30年間はほぼ、実質経済成長率が他の6カ国(G6)を下回った。日本経済は貯蓄率が高止まりする一方 G7が問いかけた課題
賃上げの定着に向けて 経済論壇から 4月29日 春闘での賃上げ率は平均3.7%と30年ぶりの高さとなった。賃上げが定着するには何が必要だろうか。 大阪大学教授の佐々木勝氏(4月11日付経済教室)は、転職しやすい環境の整備が、転職後の賃金を平均的に高める効果に着目する。企業内で就業が完結する「内部労働市場」だと、企業は従業員の業績を過小評価し、労働のコストである賃金を低くしようとする。転職しやすいように求人情報を広く的確に労働者に提供し、同時に 賃上げの定着に向けて
新型コロナの3年に学ぶ 経済論壇から 3月25日 3月13日からマスクの着脱は個人の判断が基本となり、新型コロナウイルスは5月8日から感染症法上の5類に位置付けることが決まった。新型コロナ対応が新たな局面を迎えている。 一橋大学准教授の高久玲音氏(3月6日付経済教室)は、3年間のコロナ禍は医療提供体制に次々と難題を突き付けたと振り返る。2021年夏までの重症化リスクが高かった時期、日本は他国より重症者数が少なかったのに対応病床の整備が遅れた。平 新型コロナの3年に学ぶ