「日本買い」乗れぬREIT ポジション 6月9日 不動産投資信託(REIT)が日本株高に乗れていない。総合的な値動きを示す東証REIT指数は2022年末比マイナス圏で推移し、東証株価指数(TOPIX)との格差は過去最大だ。相場を先導する海外投資家はすでにREITを持ち買い余力は乏しい。REIT市場が築年数のたつオフィスに偏重する構造も重荷となっている。 REIT指数は8日に前日比0.5%安の1854.62と続落し22年末比でも2%安。TOPIX 「日本買い」乗れぬREIT
逆張り円買い勢、迫る限界 ポジション 6月7日 外国為替証拠金(FX)取引を手掛ける個人投資家が、予想外の円安継続で追い詰められている。円買い・ドル売り比率は5月下旬に1年2カ月ぶりの水準に高まっていたが、足元では縮小に転じた。金利差で決まる「スワップポイント」の支払いも投資の体力をそぐ。円高・ドル安に賭けていた逆張り勢のポジション解消が、円安に拍車をかける可能性がある。 「米国の大幅な利上げによる景気への弊害が表れてもいい頃だと思うのに」。 逆張り円買い勢、迫る限界
長期金利、危うい安定 ポジション 6月2日 長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが0.5%を下回る水準で安定している。日銀の政策修正観測が後退し、政策修正を見込んだ国債売りが落ち着いているためだ。1日実施した10年債入札では久しぶりに需要が増したことを確認でき、長期金利の低下を誘った。ただ依然として国内投資家の買い意欲は鈍く、長期金利が再び0.5%に張り付く懸念も残る。 「ようやく少し需要が戻ってきたかな」。ある市場参加者は10年債 長期金利、危うい安定
円一段安阻む米長期金利 ポジション 5月31日 円相場は1ドル=140円の節目をあっさり抜けた。米国の根強いインフレ圧力を受け、米利上げ継続観測から円売り・ドル買いに弾みがついたためだ。ただ、140円台達成は市場の想定範囲内。むしろ円相場との連動性が強い米10年物国債利回り(長期金利)の上値の重さを意識し一段の円売り・ドル買いに慎重な空気も消えていない。 「浮上する1ドル=140円説」。このコラムに3カ月前に書いた記事のタイトルだ。その時の円 円一段安阻む米長期金利
円安シナリオ 反転に備え ポジション 5月26日 外国為替市場でじりじりと円安・ドル高が続いている。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長引くとの観測から1ドル=140円の節目に接近するが、一気に150円を割った2022年のような熱狂的な動きではない。米国の景気懸念や債務上限問題が歯止めをかけるとの見方が根強く、市場では相場反転への備えが残る。 25日昼の東京市場で円相場は一時139円70銭近辺と、22年11月下旬以来およそ半年ぶりの安値 円安シナリオ 反転に備え
邦銀AT1債に投資妙味 ポジション 5月24日 社債投資家が国内金融機関のAT1債(永久劣後債)に妙味を見いだしている。日銀の政策変更への警戒が薄れて投資意欲が増す一方で社債の供給が限られ、品不足感が強いためだ。投資家は少しでも高い利回りを求める「イールドハント(利回り狩り)」に再び向かいつつある。 23日、みずほフィナンシャルグループが2本立てのAT1債の発行を準備していることが分かった。7月以降の起債を予定する。3月にクレディ・スイス・グ 邦銀AT1債に投資妙味
薄れる「金利差」、円安圧力 ポジション 5月19日 外国為替市場で円安圧力が続いている。4月ごろから円相場は日米金利差との連動性が薄れ、円安・ドル高に振れやすくなっている。背景にはドル高を恐れる国内の輸入企業による年度初めのドル買い・円売りがある。輸出企業の想定レートは実勢より円高方向で、急いでドル売り・円買いに動く必要はない。実需のドル買いが進み、1ドル=140円を目指して下落するとの見方も増してきた。 18日の東京外為市場では一時1ドル=13 薄れる「金利差」、円安圧力
下がる長期金利の天井 ポジション 5月17日 国内債券市場で長期金利が水準を切り下げている。0.3%台後半から0.4%台前半で推移し、4月下旬の0.5%近くから低下した。売りの圧力が収まっていることが背景にある。今後はこれまで売りを主導してきたベア(弱気)型のファンドが買い戻しに動く可能性があり、長期金利の天井は低くなるとの見方が広がっている。 長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りは16日、一時0.39%と前日比で低下する場面があっ 下がる長期金利の天井
ホテルREIT「千客万来」 ポジション 5月12日 ホテル系の不動産投資信託(REIT)に投資マネーが流入している。インバウンド(訪日外国人)が復調するなか、新型コロナウイルス禍で進めた効率化や客室単価の引き上げで収益が改善。機関投資家や個人が増配を期待して買いに動いている。REITで主力のオフィス系は供給過剰への懸念から上値が重く、ホテル系の優位が当面続く可能性がある。 「宿泊料金の高さには驚いたけど、円安で買い物はしやすい。宿泊期間を延ばして ホテルREIT「千客万来」
日銀悩ます「米利下げ説」 ポジション 5月10日 米連邦準備理事会(FRB)が3日、利上げ停止の可能性を示唆した中、市場ではその先の利下げ開始の時期をめぐる思惑も広がる。問題は、米利下げが始まれば日銀は金利を上げにくくなる点。政策の修正や正常化に関する日銀の出方を占う際に、米金融政策という要素の重みが徐々に増しそうだ。FRBに振り回される日銀という図式が繰り返されるかもしれない。 2022年3月にゼロ金利政策を解除して以降、高インフレの退治に向 日銀悩ます「米利下げ説」