REIT、海外勢が距離 ポジション 7月1日 国内不動産投資信託(REIT)の最大の買い手だった海外勢が投資を手控え始めた。来春の「ポスト黒田」を見据えると、日銀の大規模緩和は続けられないとの見方を強めているためだ。投資資金の多くを借り入れで賄うREITは金利上昇に弱い。地銀も外債損失の穴埋めに追われ、買い手不在が現実味を帯びている。 「円安が政治問題となるなか、日銀が長短金利操作(イールドカーブコントロール=YCC)の修正に動くのは時間の REIT、海外勢が距離
(ポジション・ポジション)円高反転阻む貿易赤字 ポジション 6月29日 米長期金利の上昇が一服したにもかかわらず、円安・ドル高になかなか歯止めがかからない。背景にあるのは、膨らみ続ける日本の貿易赤字だ。いったん円高方向に転じても、輸入急増に伴う企業の円売りが壁になり、円高に勢いがつかない。円の上値の重さがヘッジファンドなどの円売りに安心感を与え、円安の長期化を招いている。 春以降の急激な円安を招いたのは、米金利の急上昇に伴う日米金利差の拡大だ。6月に入って米金利が3 (ポジション・ポジション)円高反転阻む貿易赤字
超長期債、生保が二の足 ポジション 6月24日 日銀の金利抑制策が債券市場を揺さぶっている。債券先物市場を起点とした最近の金利急変動で、残存期間が10年を超す超長期債の流動性が低下しているためだ。債券を売る側の証券会社がリスクを回避している影響で、超長期債で運用する国内生命保険会社などの投資家は取引に二の足を踏む。7月上旬に30年物国債入札を控え、超長期債相場が弱含む(利回りは上昇)展開が懸念されている。 23日の債券相場は上昇した。米連邦準 超長期債、生保が二の足
「緩和は必要」届かぬ訴え ポジション 6月22日 日銀が金融緩和を継続する姿勢を崩さない。資源高にねざすコストプッシュ型のインフレは景気の下押し圧力になるとして緩和の重要性を訴える。だが緩和が円安を生み、インフレに拍車をかけるとの見方は根強い。緩和修正を催促する海外勢の円売りや債券売りの圧力はくすぶり続ける。 21日の外国為替市場で円相場は一時1ドル=136円台に下落した。日銀の金融緩和も円売り要因となっている。 「金融を引き締めると、経済成長 「緩和は必要」届かぬ訴え
社債・地方債も秩序に乱れ ポジション 6月17日 国債市場のゆがみが日本の債券市場全体に波及している。国債と同様に社債でも利回り曲線がゆがみ、残存年限が8~9年物の利回りが10年物を上回った。地方債の利回りが年限の短い国債を下回るなど、異常事態が続発している。あらゆる債券価格の基本になる国債相場が不安定になったことで、買い手、売り手ともに債券に手を付けづらい状況に陥っている。 「社債の値付けの前提が崩れてしまった」。国内証券の社債ディーラーは、 社債・地方債も秩序に乱れ
米不支持でも円安阻止か ポジション 6月15日 急速な円安が進む中、日本の当局による円買い為替介入の有無に関心が強まってきた。米国は日本のドル売りを支持しない姿勢を示唆しており、実施するなら同国の理解を得ない状況での行動になりそうだ。米国に支持されない介入は2011年にも前例があるが、これは円売りだった。円買いの場合、「弾薬」が尽きる懸念が効果をそぐかもしれない。 介入への関心が強まったきっかけは、10日に財務省、金融庁、日銀が開いた「3者会 米不支持でも円安阻止か
財政懸念、超長期債に影 ポジション 6月10日 政府が2025年度のプライマリーバランス(PB)黒字化目標を事実上先送りしたことが債券市場に影を落としている。財政懸念が超長期債の利回り上昇に拍車をかけ、中期債と超長期債のスプレッド(利回り差)は6年ぶりの大きさになった。日銀が大規模買い入れで抑圧する債券市場で、金利上昇のマグマがたまり続けている。 「また海外勢が売りをしかける理由が1つ増えましたね」。ある国内運用会社の債券担当者はため息をつく 財政懸念、超長期債に影
円キャリー取引、復活の兆し ポジション 6月8日 円売りの波が戻ってきた。7日の円相場は対ドルで1ドル=133円台まで下落したが、一段安を見込む市場関係者は多い。円を売り、ドルなどで運用する「キャリー取引」が次の円安の推進役になると衆目は一致する。20年ぶりの安値を付けた円安が今後さらに勢いを増す可能性もある。 「海外時間に円売りが膨らむ日が増えてきている」。ある邦銀の為替ディーラーは、先週あたりから海外勢の動きが活発になってきていると打ち明け 円キャリー取引、復活の兆し
物流REIT「勝ち組」降板? ポジション 6月3日 不動産投資信託(REIT)市場で、ネット通販拡大を背景に資金流入が続いてきた物流系に異変が起きている。物件の需給悪化や指標面での割高感が意識され始めた。経済再開を手がかりにホテル系などに資金が集まり、新型コロナウイルス禍の「勝ち組」交代の様相を呈しつつある。 2日の東証REIT指数は前日比3.8ポイント(0.2%)高の2011.82だった。5月末に約2カ月ぶりに2000台を回復した。2021年末 物流REIT「勝ち組」降板?
カナダドル、強さの裏側 ポジション 6月1日 カナダドルが先進国、資源国の通貨の中で独歩高となっている。世界的に景気減速への懸念が強まる中、投資家が原油高の恩恵や地政学リスクの少なさを背景にリスク回避で買っているためだ。中国経済の影響を受けやすいオーストラリア(豪)ドルや、ウクライナ危機にさらされる北欧通貨は下落している。カナダは先進国の中でいち早く金融政策の正常化を進め、高い経済成長率も見込まれており、通貨には先高観が広がっている。 3 カナダドル、強さの裏側