無愛想監督の本領 山下大輔 スポートピア 7月5日 巨人を2度の日本一に導いた藤田元司さんは「監督になると人相が悪くなる」と言っていた。勝負に徹すれば、非情にもなり、人の恨みも買う。そりゃ人相も悪くなるよ、という話だ。 私は悪い顔になりきれなかったかもしれない。2003、04年と率いた横浜(現DeNA)は連続最下位。選手に甘くしたつもりはないが、慶大の先輩である藤田さんほど徹しきれなかった。 厳しくて、選手に煙たがられても、勝利の味を教えられる頑 無愛想監督の本領 山下大輔
故郷の茨城に恩返しを 二所ノ関寛 スポートピア 6月28日 引退後、どこに相撲部屋をつくろうかと悩んでいる時、頭に浮かんだのが2017年初場所の初優勝と横綱昇進決定後に故郷の茨城県牛久市で行った祝賀パレードの光景だった。人口約8万5千人の牛久市に約5万人が集まり、熱烈な祝福を受けた。 いつか牛久でパレードをしたいと思っていたが、実現して本当に幸せだった。みんなが自分を見ているので、夢見心地だった。後にも先にもあんな体験をしたことはない。地元の人々にこんな 故郷の茨城に恩返しを 二所ノ関寛
半年の目標、未来に通ず 大迫傑 スポートピア 6月21日 競技に取り組む上で、目標設定はいつも大切にしている。マラソンでいえば半年に1回。僕は出場するレースを決めて具体的に「3番以内に入りたい」などと掲げる。タイムは環境に左右されるので、勝負に関する内容が多いかもしれない。 この半年後のターゲットがぼやけていると練習の継続性が失われ、パフォーマンスの再現性が低下してしまう。明確な目標を定めてブレずに進むことは当たり前のようで難しい。 目標から逆算して計 半年の目標、未来に通ず 大迫傑
常にメジャーを意識して スポートピア 6月14日 6、7月は今週の全米オープン、全英オープンなど男女のメジャー大会が5試合と目白押しだ。世界の強豪の戦いは面白く、テレビなどで観戦、試合展開やスコアもこまめにチェックしている。 僕が初めてメジャー出場したのは2014年全英オープンだった。朝は快晴、微風だったのに、午後にコースに出るときはひどい雨風。一日に四季があるといわれるリンクスコースの洗礼を受けた。ゴルフはスタート時間によって状況も違ってくる 常にメジャーを意識して
WE1年目の挑戦を次へ 岡島喜久子 スポートピア 6月7日 リーグがプロになると「選手がやせるんです」と、Jリーグができた1993年ごろを都並敏史さんが回想されていたとお聞きした。意識が高まり時間にも余裕ができ、体は引き締まって動きに切れが出る。プロ化は見た目に表れる。 プロリーグとして1年目を終えたWEリーグも似た道をたどっている。フィジカル面もレベルも向上している。ただ、スペインでコーチをされている佐伯夕利子・WEリーグ理事に言わせれば「まだまだ絞れ WE1年目の挑戦を次へ 岡島喜久子
名手はうまくみえない 山下大輔 スポートピア 5月31日 ロッテ・佐々木朗希の完全試合や、中日・大野雄大の快投、ソフトバンク・東浜巨の無安打無得点ではバックの内野手も成長したはずだ。何しろ、打球を待つ緊張感が違う。100球なら100球、神経を研ぎ澄ませ続けたら、どんな練習より身になる。 これをヒントに「もし、練習のノックの一球一球を完全試合のつもりで受けたら……」と多くの選手に気付いてほしい。プロ野球の守備のレベルは格段にあがるだろう。 練習の1球から 名手はうまくみえない 山下大輔
審判の重責実感の夏場所 二所ノ関寛 スポートピア 5月24日 22日まで行われた大相撲夏場所で私は審判部の一員になった。力士たちは相撲人生をかけて土俵に上がっている。勝つか負けるかで人生が大きく変わってしまう勝負を審判するという重責に、緊張の毎日だった。 現役時代も親方になってからも多くの相撲を見てきたが、審判として見る相撲は全く違う。まげをつかむのを見逃してしまうかもしれないから、足元ばかり見てはいけない。目線をどこに置くのが一番いいのか、模索していると 審判の重責実感の夏場所 二所ノ関寛
不安にあらがわない 大迫傑 スポートピア 5月17日 レース直前はいつも様々な感情が同居している。不安、プレッシャー、ワクワク感……。それらが明確に線引きされることなく入り交じり、集中力が高まっていく。 大小問わず、誰もが不安を抱えているものだが、僕はそれをネガティブに捉えていない。克服するとか、解消するものではなく、常に一緒にあるもの。あらがうことなく許容するというか、むしろ自分をうまく走らせてくれる要素だと思っている。「ちゃんとレースを走れるか 不安にあらがわない 大迫傑
選手主催「地元のお祭り」 宮里優作 スポートピア 5月10日 百花繚乱(りょうらん)で人気の女子ツアーに比べ、男子ツアーはちょっと分が悪い。今季は25試合(賞金ランク加算対象)で、30試合を優に超えていた1990年代とは隔世の感がある。なかなか試合が増えないのなら自分たちの手で、と始まったのがジャパン・プレーヤーズ選手権byサトウ食品(JPC=栃木・西那須野CC)だ。 20年前に新潟オープンの冠スポンサーにもなったサトウ食品さんが、われわれの意向に賛同して 選手主催「地元のお祭り」 宮里優作
集客アイデア、一歩ずつ 岡島喜久子 スポートピア 5月3日 3月、WEリーグの大宮がホームスタジアムでの試合の前に地元サッカー少年団の卒団式を催した。J2大宮の本拠地でもあるそのピッチは、少年たちには身近なようで、そう簡単には立てない場所でもある。 ユニホームで整列し、晴れ姿の我が子を見守る特別な時間を過ごした親たちは、残って試合も見ていった。WEリーグ観戦デビューの方もいただろう。来場者は4024人。それだけの方々に女子サッカーと触れる入り口に立っても 集客アイデア、一歩ずつ 岡島喜久子