
社員交流に知恵絞るコーセー、幹部と若手「疑似家族」
企業が社員間のコミュニケーションを深めようと様々な工夫を凝らしている。コーセーが社内でベテランや若手を組み合わせて疑似的な「家族」をつくって会話を促すなど内容は様々だ。新型コロナウイルス下のテレワークで会社に「居場所」を見つけられず、退社する若手は多い。企業の改革が注目を集めている。 「初詣はどこに行きましたか」。1月中旬、コーセーで商品企画を担う福田開道さんはウェブ会議で話しかけられると、ほほ…
新型コロナウイルス禍で導入が始まったリモート技術を使う市場調査が定着しつつある。ユニ・チャームなどの日用品大手は消費者宅などにカメラを設置し、日常の行動を観察して製品に対する欲求を探っている。従来の訪問調査に比べ消費者と企業の双方の負担が軽く、製品開発に欠かせない手法となっている。 中国の消費者宅に定点カメラ 「中国でもスムーズに使えていそうだ」。香川県観音寺市にあるユニ・チャームの開発拠点。幼…
トヨタ自動車系の主要部品メーカー7社はデンソーや豊田自動織機など4社で社長が交代する。7社の中で過半にあたる4社のトップが代わる年は異例で、新任の4社長は筆頭株主のトヨタの出身ではなく、プロパー(生え抜き)である点も特徴的だ。新社長のもとで電気自動車(EV)や自動運転など「CASE」への対応を急ぐほか、企業統治の強化も図る。 5日までに各社の取締役候補を記した招集通知が出そろった。7社は9日の豊…
2024年春に卒業する大学生・大学院生を対象とした採用選考が解禁されました。いま企業の間で広がっているのが、「ジョブ型雇用」という形態です。終身雇用が一般的だった日本の雇用形態は、欧米のように職務に応じたものに変わろうとしています。そもそもジョブ型雇用とはどのような制度でしょうか。参考になる記事を選びました。(内容や肩書などは掲載当時のものです) 「ビジネス・クリップ」は日々の記事の中から、ビジネ…
京王電鉄が社運をかけた風土改革に乗り出している。スタートアップと駅や沿線で新事業に取り組み、変化を重視する土壌づくりを目指す。定時運行が象徴する安定した事業の運営力に加え、発想力を磨いて今後100年の経営を占う東京・新宿の大規模再開発に生かす。 京王井の頭線が走る渋谷駅(東京・渋谷)の改札近くを通ると、緑色の自動販売機が目に入ってくる。通勤客らが足を止め、のぞき込んでいるのは野菜の自動販売機「サ…
国際海事展「バリシップ」が5月、愛媛県今治市で4年ぶりに開催された。注目を集めた参加企業の1つが、蓄電池事業などを手掛けるスタートアップのパワーエックス(東京・港)だ。世界で初めてとなる「電気運搬船」の事業化はどこまで進んでいるのか、伊藤正裕社長に聞いた。 ――再生可能エネルギーによる電力を蓄電池にためて運ぶ電気運搬船について、年内に新会社を設立すると発表しています。 「本体に残す蓄電池の開発・…
今回はパックンの愛称でおなじみのパトリック・ハーランさんがお茶の水女子大学と一橋大学を訪ねました。「データサイエンス」と呼ばれる新しい学問に取り組む学生を取材するためです。そこには文系や理系の枠を超えて、新たな可能性に好奇心を抱いている学生たちの姿がありました。 源氏物語を分析対象に 今年1月、「デジタル人材どう育てる」をテーマに開かれた大学改革シンポジウム(日本経済新聞社主催)で、お茶の水女子…
ファーストリテイリング傘下のユニクロが特徴を持たせた大型店の出店に再び力を入れ始めている。地元企業と連携して地域限定のTシャツなどを販売。カフェや子どもの遊び場を設けるなど、大型店の特長を生かした店舗作りを進めている。外出の機会が増えてきているなか、来店動機を喚起させる仕組みを大型店に取り入れることで集客につなげていく。 ユニクロの大型店は約270店舗と、全体の3割を占めている。直近ではユニクロ…
準大手・中堅ゼネコンがテレビCMやスポーツ協賛など広告戦略を強化している。西松建設などが相次いでテレビCMを始めたほか、マラソンイベントや歌舞伎公演などへの協賛での露出を増やしている。準大手や中堅のゼネコンは大手と比べて知名度が低いため、人手不足も深刻だ。広く知ってもらうことで、人材を確保したい狙いも大きい。 「俺さ、今、中野の高層ビル担当しているんだよね」「やるねえ、西松建設」。西松建設は4月…
JR東日本グループのJR中央線コミュニティデザイン(CCD)は、木の柱と鉄骨の梁(はり)をハイブリッドした構造の商業施設をJR国立駅南口前(東京都国立市)で着工した。JR東日本グループが木造商業施設を手がけるのは初。木材による二酸化炭素(CO2)の固定効果を見込むほか、開放的なビル建築での木造化のモデルケースとなる技術を確立する。 CCDは「nonowa国立SOUTH」を3月に着工し、2024年…
小田急電鉄は神奈川県箱根町で交通機関を使う際の決済手段を多様化する。周辺の観光エリアで展開するロープウエーや観光船を対象に、今夏にもクレジットカード決済やQRコードの読み取り機能を施した専用端末の運用を始める。訪日外国人の受け入れ再開が本格化するなか、交通系ICカードを持たない乗客の利便性を高める。 まず小田急が導入するのはクレカのVisa(ビザ)やJCB、銀聯(ぎんれん)に対応したタッチ決済シ…