
第一三共系、薬包装シートを回収・再生CO2排出5割減へ
第一三共子会社で大衆薬大手の第一三共ヘルスケアは薬の包装シートの回収に本格参入する。2025年をメドに都市部の薬局や病院など200カ所以上に回収箱を置く。回収したプラスチックの再生利用も目指す。包装シートは焼却されることが多いが、再生できれば二酸化炭素(CO2)の排出量を約5割減らせるとの試算もある。脱炭素に向け、リサイクルの裾野が広がってきた。 回収・再生事業は米リサイクル大手、テラサイクルの…
コープさっぽろが北海道で「物流プラットフォーマー」として存在感を高めようとしている。離島や過疎地にも効率的に配送する物流網を整え、良品計画や成城石井などの他の小売業の商品も届け始めた。コープさっぽろのあり方は、生鮮にも力を入れるネットの巨人「アマゾン」に対するスーパーの一つの対抗策を示している。 無印の商品、コープがお届け 「無印良品のバウムクーヘンや化粧品などを注文している。近くに無印の店がな…
西日本から関東にかけて桜が見ごろを迎え、花見商戦が盛り上がりを見せている。新型コロナウイルス下の3年間は感染対策で花見宴会が制限されたが、今年は解禁する名所も多い。4年ぶりの花見宴会を楽しもうと、弁当やレジャーシートの販売が伸びている。2023年の花見関連の市場規模は、前年比約2倍の2100億円との試算もある。 東京都は、上野などの都立公園で飲食を伴う宴会を4年ぶりに可能にした。気象会社のウェザ…
米インテルの共同創業者で、「ムーアの法則」の提唱者としても著名なゴードン・ムーア氏が24日、死去した。1960年代に発表した「半導体の集積度が1年(その後2年に修正)ごとに倍増する」との予見は米IT(情報技術)企業「GAFA」誕生の下地をつくったともいえ、現在もハイテク産業の指針だ。産業のデジタル化に乗り遅れた日本企業にも多くの影響と教訓を残した。 「2のn乗」――。チップに乗る素子の数が毎年2…
企業に対し、サプライチェーン(供給網)の人権侵害のリスクを調べる「デューデリジェンス(DD)」を義務付ける動きが欧州で広がっている。ドイツでは2023年1月、国内に一定の規模の拠点を構える企業に人権DDを義務付ける法律が施行した。今後は欧州全域に人権DDの義務化が広がる公算が大きい。ルールの特徴や日本企業への影響について、国内の人権DD指針の策定にも参加した福原あゆみ弁護士に聞いた。(聞き手は児…
ノンアルコール飲料の平均価格が上昇している。食品や飲料の値上げラッシュの流れもあるが、見逃せないのは健康志向を訴求した商品による価格の押し上げ効果だ。売れ筋をみると、消費者がアルコール飲料を代替する役割にとどまらず、新たな価値を求めていることもうかがえる。 全国のスーパーの販売データを集めた日経POS(販売時点情報管理)「アルコールテイスト飲料類」の2023年2月時点の平均価格は前年同月比3.9…
伝統的な大企業から上場ベンチャーまで、幅広い業種・規模の企業がコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)活動に取り組み始めている。オープンイノベーションの重要性が高まる中、業務提携にとどまらずスタートアップへの投資にまで踏み切った企業の現状と今後の展望は? CVCに取り組む企業が集まる日本最大の業界コミュニティー「FIRST CVC」代表でスタートアップの経営を支援するブルーサークル(東京・渋谷…
駅ナカとショールーム型店舗は相性がよいのではないか。このような仮説の下、駅構内の商業施設を運営するJR東日本クロスステーション(JRC、東京・渋谷)と大日本印刷(DNP)が協業し、「&found(アンドファウンド)」という期間限定のポップアップ店舗で実証実験を続けている。JRCが持つ駅ナカのロケーションに、DNPが推し進める次世代型店舗づくりの技術を組み合わせた。 ショールーム型店舗とは、商品は…
悩める経営者の役に立ちたい――。そんな思いを込めて「社長!それやめませんか」とアドバイスする熱血税理士・内藤克氏。同氏は社長が直面する様々な課題の解決方法を丁寧に解説した書籍『熱血税理士がずばり指摘! 社長!それやめませんか』(2022年12月、日経BP発行)を出版した。同書から組織改善に伴う課題の解決方法を4回にわたって紹介する。 ◇ ◇ ◇ 税理士「社長、先月入社されたAさんにまだ…
新薬の承認申請など規制当局による審査に直接向き合うのがCMC(化学・製造・管理)と呼ばれる部門の人たちだ。認知症治療薬などを手掛ける米バイオジェン日本法人、バイオジェン・ジャパン(東京・中央)の医薬品生産&技術本部CMC部長の渡辺ユキノは、研究者や技術者の思いをくみとり、「つなぐ」役割で活躍する。 わたなべ・ゆきの 95年明治薬科大学大学院修了。日本医科大学老人病研究所(現先端医学研究所)…
インドでタマネギの価格が下落している。インド政府によると、2月末時点での全国平均小売価格は1キログラムあたり24.03ルピー(約38円)と、前年同月末比33%減った。インド全体ではインフレ傾向が続くなか、豊作による価格の急落が際立っている。対応を求める農民のデモも発生しており、政府としても看過できない展開となっている。 インドの主な野菜であるトマトの価格が1年前と比べてほぼ同じ水準で推移する一方…