宇宙ベンチャー、発進へ準備着々

2016/3/8 18:00
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宇宙での事業展開を目指す日本のベンチャーが着々と準備を進めている。かつてはアポロ計画のように国家単位で取り組むプロジェクトだったが、打ち上げの低コスト化も進み、小規模な民間企業でも取り組めるようになってきた。ベンチャーキャピタルなど資金提供者も増えている。

■宇宙のゴミ掃除

デブリ除去・観測衛星と岡田CEO(右)ら(1日、東京都千代田区)

デブリ除去・観測衛星と岡田CEO(右)ら(1日、東京都千代田区)

官民ファンドの産業革新機構などは1日、宇宙ごみ(デブリ)の除去を目指すベンチャー企業、アストロスケール(シンガポール、岡田光信最高経営責任者=CEO)に最大3500万ドル(約40億円)を出資すると発表した。同社は資金調達により、2016年後半から18年前半にかけて計画するデブリ観測・除去衛星の打ち上げに弾みをつける。

宇宙ベンチャーに40億円 革新機構が出資発表(3月2日)

OSGの石川則男社長(左)とアストロスケールの岡田CEO(15日、愛知県豊橋市)

OSGの石川則男社長(左)とアストロスケールの岡田CEO(15日、愛知県豊橋市)

具体的には衛星についた薄い膜の上に貼った微細な導体線が、微小デブリと衝突する際に切れることで、いつ、どこで、どのようなデブリが衝突したかを計測。宇宙空間に存在する微小デブリの量の解析につなげる。
運用を終えた人工衛星やロケットの残骸などのデブリは高速で宇宙空間を漂っており、小さくとも人工衛星に衝突すると故障につながりかねない。アストロスケール社はデブリ対策に乗り出す民間企業として注目を集めている。

OSG、宇宙ベンチャーを支援 衛星打ち上げ費用など(2015年12月16日)

■昆虫型ロボで月面探索

アイスペースの昆虫型ロボットが活動する様子(想像図)=アイスペース提供

アイスペースの昆虫型ロボットが活動する様子(想像図)=アイスペース提供

宇宙開発ベンチャーのispace(アイスペース、東京・港)は宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で、月面を効率的に探査できる昆虫型ロボットの開発を始める。小型で跳躍するバッタのような動きをするロボットで、クレーターの内部や丘状の地形を調べやすくする。2017年の完成を目指す。
JAXA内組織の「宇宙探査イノベーションハブ」の研究開発プログラムにアイスペースの提案が採択された。手のひら程度の大きさの昆虫型ロボットはカメラやセンサー、通信機能を持ち、月面の資源の所在や地形を把握する。バッタ型のほか、イモムシのように壁面をはうロボットの開発も予定する。

虫型ロボ、月を行け アイスペースがJAXAと開発へ 効率探査、来年完成めざす(3月2日)

■数十の衛星で地球観測

アクセルスペースが打ち上げる予定の衛星の模型

アクセルスペースが打ち上げる予定の衛星の模型

アクセルスペースの地球観測の構想図

アクセルスペースの地球観測の構想図

民間商用の超小型衛星の開発・運用を手掛けるベンチャー企業のアクセルスペースは、2022年までに超小型衛星50機を打ち上げる計画を明らかにした。狙いは、地球観測画像データのサービスプラットフォーム(基盤)「AxelGlobe(アクセルグローブ)」を用意し、この画像をさまざまな企業が気軽に活用できるようにすることだ。将来構想として、画像データを蓄積・分析し、未来予測につなげたいとする。

超小型衛星50機打ち上げ、日本発宇宙ベンチャーの野望(3月8日)

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