2019年1月23日(水)

三陸鉄道、山田線の被災区間移管 一貫路線へ

2014/12/24付
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ホームの先でレールが途切れたままとなっているJR山田線の浪板海岸駅(岩手県大槌町)

ホームの先でレールが途切れたままとなっているJR山田線の浪板海岸駅(岩手県大槌町)

東日本大震災で被災し運休が続くJR山田線の宮古―釜石間(55.4キロ)について、岩手県と沿岸12市町村は24日、第三セクターの三陸鉄道(宮古市)に移管するとしたJR東日本の提案を受け入れることで合意した。三鉄は2016年にも同線の一部区間の運行再開を目指す。山田線の南北を走る三鉄の南北リアス線は今年4月、全線で運行を再開しており、移管部分の全区間が開通すれば久慈から盛までを一貫して結ぶ路線となる。

■交渉難航の末

山田線の09年度の乗客数は、1キロ当たりの1日平均が約400人とJR東日本管内で3番目に少ない路線だった。被災後、JRはバス高速輸送システム(BRT)導入を提案したが、地元は「あくまで鉄路復旧」を要求。

JR山田線の三鉄移管案、三陸一貫運行に現実味(8月8日)

沿線の大槌町は推計人口が震災直前から2割以上も減り、あるJR関係者は「復旧しても乗客数の維持すら難しい」と話す。

被災鉄道、復旧いつ 岩手の山田線三セク移管難航(11月19日)

県は盛岡市で開いた首長会議で、JRから(1)30億円を負担する(2)車両を無償譲渡する(3)軌道を強化する(4)検修庫・施設管理拠点を整備する(5)人的にも支援する(6)観光客誘致などで協力する――などの提案があったことを報告した。

JR山田線、三陸鉄道移管へ前進 JR東「30億円負担」(11月25日)

■三鉄、新生なるか

三陸鉄道は4月6日、最後まで不通となっていた北リアス線小本―田野畑間(10.5キロ)の運行を再開した。南リアス線と合わせた107.6キロが全て復旧し、開業30周年で再出発を果たした。

三陸鉄道「第二の開業」 全線再開(4月6日)

三陸鉄道南リアス線の全線復旧を祝い、釜石駅でくす玉を割る藤原紀香さん(左)ら(4月5日、岩手県釜石市)=共同

三陸鉄道南リアス線の全線復旧を祝い、釜石駅でくす玉を割る藤原紀香さん(左)ら(4月5日、岩手県釜石市)=共同

津波で流失した3橋梁を、防災性能を強化する新工法で架け替えた。

帰ってきた三陸鉄道 流失橋梁、耐震性高めて架け替え(7月3日)

三陸鉄道はNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の舞台として人気が上昇。その南北に分かれた2路線を山田線がつなぐ形になっており、一体化で「円滑な接続やコスト削減も見込める」とJRは強調する。

被災鉄道、復旧いつ 岩手の山田線三セク移管難航(11月19日)

三鉄は久慈―盛を一貫運行すれば約1割の増収になると見込んでいる。

JR山田線、三陸鉄道移管へ前進 JR東「30億円負担」(11月25日)

安部誠治関西大教授(公益事業論)は「鉄道はまちづくりの核になる」と復旧の意義を語り「被災した公共施設を駅周辺に再建するなど、まずは自治体が鉄道を中心とした将来の展望を示すべきだ」と指摘する。

被災鉄道、復旧いつ 岩手の山田線三セク移管難航(11月19日)

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