2018年7月19日(木)

「月内解散」強まる どうなる消費再増税

2014/11/11 18:00
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首相は4日の参院予算委で、消費再増税について「デフレになっては元も子もない」と語った

首相は4日の参院予算委で、消費再増税について「デフレになっては元も子もない」と語った

 政府・与党内で安倍晋三首相が年内に衆院解散・総選挙に踏み切るとの見方が強まってきた。消費税率10%への引き上げを巡る判断を踏まえ、早ければ来週にも解散し、12月2日公示―14日投開票や、9日公示―21日投開票とする日程が取り沙汰されている。

安倍政権内で「早いうち解散」の風が吹き始めた。消費税再増税を延期し、年内にも衆院選で信を問う選択肢。女性閣僚のダブル辞任と景気の足踏み感から、この3週間で自民党内世論の潮目も変わりつつある。首相の安倍晋三とアベノミクスのジリ貧を危ぶみ、「今ならまだ勝てる」との議員心理が働く。

予算は後回し 「早いうち解散」という奇策(11月11日)

政府・与党で再増税先送り派の代表格とみられているのが菅官房長官だ。「経済再生最優先、デフレ脱却を(実現)する政権として全力で取り組んでいる」と主張している。最近、先送りした場合の財政や金融市場への影響を洗い出すよう関係府省に指示した。

再増税せめぎ合い 予算編成両にらみ(11月7日)

■市場はひとまず好感

株式市場でにわかに「解散風」が吹き始めた。衆院解散・総選挙とともに消費増税が先送りされるとの見方が浮上し、11日の東京株式市場には短期資金が流れ込んだ。日経平均株価は終値で1万7124円と、2007年10月以来7年1カ月ぶりに1万7000円の大台を上回った。

株式市場に「解散風」 増税先送り論で買い膨らむ(11月11日)

仮に消費増税を実施して景気が腰折れしてしまうと、これまで続いた「アベノミクス」相場が本当に終わってしまうとみる海外の投資家は多い。こうした場合には日本株全体に売り圧力がかかってしまう。

短期的な売買を繰り返すヘッジファンドなどは、増税延期は景気のてこ入れととらえ短期的に日本株に買いを入れる可能性が高そうだ。

17日に発表予定の2014年7~9月期の国内総生産(GDP)速報値の改善度合いが弱い結果になると、安倍晋三首相は消費増税の延期を決める可能性が高いとみている。

早期解散論浮上、株式相場への影響を聞く(11月11日)

■景況は悪化

内閣府が11日発表した10月の景気ウオッチャー調査(街角景気)によると、街角の景気実感を示す現状判断指数は44.0で、前月比3.4ポイント低下(悪化)した。悪化は2カ月ぶり。2~3カ月後を占う先行き判断指数は46.6で、2.1ポイント低下した。悪化は5カ月連続。

10月の街角景気、現状判断指数2カ月ぶり悪化(11月11日)

内閣府が11日発表した10月の消費動向調査によると、消費者心理を示す一般世帯の消費者態度指数(季節調整値)は38.9と、前月比1.0ポイント低下した。悪化は3カ月連続。内閣府は基調判断を「足踏みがみられる」から「弱含んでいる」に下方修正した。

10月消費者態度指数1.0ポイント低下の38.9(11月11日)

■各党、総選挙へ準備急ぐ

公明党の山口那津男代表は11日午前の同党の定例幹部会で年内総選挙への準備を指示した。

山口氏はその後の記者会見で「早ければ年内に(解散)というシナリオがあるが、対応できる構えをとっていきたい」と強調した。

自民党の二階俊博総務会長は記者会見で、山口氏の発言について「当然だ。そういう時が来れば自民党が圧勝できる態勢を整えたい」と強調した。「解散の風が吹き始めるのは間違いない」とも述べた。

民主党は11日昼、党本部に幹部が集まり、早期の衆院解散・総選挙をにらんだ対応を協議した。枝野幸男幹事長は記者団に「大義なき疑惑、矛盾隠しの党利党略の解散だ」と語った。維新の党も役員会で公約や広報の準備を急ぐ方針を確認。

「月内解散」強まる 首相、増税の是非見極め判断へ(11月11日)

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