2019年9月18日(水)

小渕氏元秘書宅を捜索 容疑の対象と関係法令は

2014/10/30付
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小渕前経産相の元秘書、折田謙一郎氏の自宅の家宅捜索に入る東京地検特捜部の係官(群馬県中之条町)=共同

小渕前経産相の元秘書、折田謙一郎氏の自宅の家宅捜索に入る東京地検特捜部の係官(群馬県中之条町)=共同

小渕優子前経済産業相(40)の政治資金問題で、東京地検特捜部は30日、元秘書で群馬県中之条町の折田謙一郎前町長(66)の自宅や同県高崎市の小渕氏の後援会事務所など関係先を政治資金規正法違反容疑で家宅捜索した。事件や政治資金規正法の概要は。

■家宅捜索の容疑は
小渕氏の政治団体「小渕優子後援会」と「自民党群馬県ふるさと振興支部」の2009~12年の政治資金収支報告書によると、(支援者向けの)観劇会の支出は4年間で約5千万円だったのに、収入は700万円余り。観劇会の収支とも記載されていない年もあった。
小渕氏は20日の経産相辞任時の記者会見で「観劇会には年約2千人が来場し、1人あたり1万2千円の参加費を集めていた」と説明しており、収支報告書に収入が過少記載されていた疑いが指摘されている。

記者会見で観劇会費についての資料を手にする小渕氏(20日、経産省)

記者会見で観劇会費についての資料を手にする小渕氏(20日、経産省)

■政治資金規正法違反の対象や量刑は
政治資金規正法は収支報告書の虚偽記入について、故意や重過失で起こせば5年以下の禁錮か、100万円以下の罰金と定めている。正式な会計責任者だけでなく、実質的に収支を管理するなどして虚偽記入に関与していれば訴追対象になるとされる。
団体代表者については、会計責任者に対する選任・監督責任を怠った場合に50万円以下の罰金とする規定がある。虚偽記入に加担していれば共犯に問われる可能性もある。
■小渕氏本人の責任は
小渕氏は問題となっている政治団体の代表者にはなっておらず、詳細を知らなかったと説明しているが、今後、政治家としての責任が問われる可能性はありそうだ。

■国会議員の「財布」の実態は
お金の流れを複雑にしているのは、国会議員が3種類の「財布」を持ち、全体像を把握しにくくしているからだ。小渕氏の問題ではいくつもの団体の名前が挙がった。その1つは資金管理団体だ。国会議員本人や立候補予定者が代表で、1つだけ設置する。小渕氏でいえば「未来産業研究会」。ベビー用品や下仁田ネギへの支出が不適切と指摘された。
2番目が選挙区単位などで設置している政党支部だ。議員への企業・団体献金は禁じられている。ところが、政党本部や支部への献金は認められていて、かねて問題視されている。
最後が後援会などの関係政治団体だ。議員本人や秘書が代表者である必要はないものの、実質的に議員の政治資金を管理している場合がある。小渕氏は関係政治団体の「小渕優子後援会」などが開いた観劇会費の収支の食い違いが問題になった。
国会議員に3つの財布 政治とカネ、全体像見えず(10月29日)

■「政治とカネ」の問題が後を絶たない
政治資金の透明化を図る目的で、09年分から資金管理団体や国会議員関係政治団体に対し、弁護士らによる会計監査も導入された。ただ、監査人自らがその団体に寄付をしていたケースも相次いで発覚している。
収支報告書の提出先が団体によって総務省と都道府県選管に分かれていることも、資金の流れがつかみづらい原因になっている。
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