ベネッセ漏洩、個人情報保護の行方

2014/10/14 18:00
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ベネッセは街角などでの教育関連イベントを通じて個人情報を収集していた

ベネッセは街角などでの教育関連イベントを通じて個人情報を収集していた

ベネッセコーポレーションの顧客情報漏洩事件で、不正競争防止法違反(営業秘密の複製、開示)の罪に問われた元システムエンジニア(SE)の初公判が14日、東京地裁立川支部で開かれた。被告の元SEは「やったことは事実だが、営業秘密にあたるとは思っていなかった」と述べ、起訴内容を一部争う姿勢を示した。

企業が持つ情報の不正入手を巡っては、ベネッセコーポレーションの顧客情報漏洩や、先端技術を狙う産業スパイなどの事件が相次いでいる。政府は競争力の低下につながりかねない機密情報の漏洩を食い止めるため、罰則の強化を検討している。

■個人情報の価値「1件500円」?

ベネッセホールディングスは顧客情報の漏洩を謝罪する手紙の送付をこのほど始めた。最大約3504万通を複数回に分けて送付し、10月末までに着くようにする。顧客は1件あたり500円の図書カードや電子マネー、同社が今年度中に新設する財団法人への寄付を選択する。

ベネッセ、おわびの手紙を送付 漏洩被害者に(9月19日)

記者会見するベネッセホールディングスの原田会長兼社長 (9月10日、東京都新宿区)

記者会見するベネッセホールディングスの原田会長兼社長 (9月10日、東京都新宿区)

補償額は1人当たり500円とするケースが目立つ。ローソンは2003年、ポイントカード会員の名前や住所など56万人分が流出。それ以外の会員も含め、115万人に500円の商品券を送った。ソフトバンクBBやオリエンタルランドも500円だ。

顧客情報漏洩、過去の補償「1人500円」めだつ(7月20日)

■名簿の価値高まる

名簿業者が重宝されるようになったのは2003年の住民基本台帳ネットワークシステムの導入からだといわれています。
電子化に伴う国民の不安を取り除くために「個人情報保護法」という法律が新たに制定されました。
ダイレクトメールなどに使われる住所情報も、以前は役所の窓口で住民基本台帳を閲覧することができましたが、新制度ではそれも難しくなってしまいました。

ベネッセ事件から本当に学ぶべきこと(7月27日)

名簿業者による個人情報の第三者への販売は、法的には本人の申し出があった場合に提供を停止する「オプトアウト」を前提とすれば、本人の同意がなくても可能とされている。つまり現在の個人情報保護法では、条件を満たせば名簿を販売すること自体は違法とはならない

個人情報 保護と利用 適正管理のコスト高まる(9月4日)

■個人情報保護法、見直し

茂木敏充経済産業相は8月15日、個人情報を保護する方法を示した指針を見直すことを明らかにした。ベネッセホールディングス傘下のベネッセコーポレーションで、大量の顧客情報が漏洩した問題を受けた措置。

個人情報保護指針を見直し 経産相、企業に管理徹底求める(8月15日)

ビッグデータ時代に経済の活性化と生活の利便向上が期待されるパーソナルデータ利用のルールを整備するため、個人情報保護法の全面見直し作業を進めてきた官邸IT戦略本部は6月24日、新制度の骨格となる大綱を決定した。
個人情報に一定の匿名化措置を講じ「特定可能性低減データ」に処理すれば、本人の同意なく外部提供も含めた利用を可能とする仕組みの導入が大綱の柱。

個人情報見直し大綱 保護対象 詰め切れず(6月30日)

政府はIT総合戦略本部を中心に個人情報保護法の見直し作業に着手している

政府はIT総合戦略本部を中心に個人情報保護法の見直し作業に着手している

昨年、JR東日本によるIC乗車券「スイカ」の履歴データの提供が問題となったことは、日本の個人情報の管理を考えるうえで極めて象徴的な出来事であった。
JRのデータベースと提供データの履歴部分を照合すれば個人を特定できる以上、「匿名化」の措置が不十分であったと考えるべきである。

個人情報 保護と利用 国際水準との調和を急げ(9月5日)

■企業は自主指針策定へ

政府が今年6月、個人を特定できない程度に情報を加工すれば、第三者にデータを提供できるとのルール改正方針を示しており、企業の間で社内ルール整備に取り組む動きも始まっている。

個人データ活用 企業が自主指針 ドコモ、電話番号など削除(9月22日)

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