2019年7月17日(水)

GDPと成長率、算出方法をおさらい

2015/8/17 18:00 (2016/2/15 18:00更新)
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2015年10~12月期はテレビやパソコンなどの電化製品の売り上げが低調だった(都内の家電量販店)

2015年10~12月期はテレビやパソコンなどの電化製品の売り上げが低調だった(都内の家電量販店)

2015年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.4%減、年率換算で1.4%減となった。マイナス成長は2四半期ぶりで、足踏みを続ける景気の先行きに不透明感が強まっている。暖冬で冬物衣料が売れず、個人消費が低迷したほか、輸出も減少した。GDPの統計でみると、雇用者報酬は増えているのに家計は節約志向を強めていることが分かる。景気を読むのに役立つGDPと成長率の算出方法をおさらいしておこう。

■15年10~12月、個人消費盛り上がらず


■国内総生産(GDP)とは

Gross Domestic Productの訳で、工場でモノが作られたり、私たちが買い物したりと、一定期間に国内で経済活動がどれだけ行われたかを計算して数値で表す。

内閣府の経済社会総合研究所が、速報は四半期ごと、確報は年1回、推計する。

GDPってなぜ大事なの(2004年5月12日)

GDP統計 四半期ごと速報、内閣府が推計(2014年11月18日)

■GDP速報は2階建て

(GDP速報には)1次速報(速報値)と2次速報(改定値)がある。

関連する統計が多いので、まず速報値を出し、その後にわかった統計をもとに改定値を出す。

1次速報は四半期が終わってから1カ月と2週間ほど後で、2次速報はさらに1カ月後に公表する。

GDP速報では月次の経済統計を使って推計する。個人消費は家計調査や商業販売統計、設備投資は生産動態統計、輸出入は国際収支などを使う。

1次速報から2次速報になる段階で未発表だった法人企業統計が新たに推計に加わる。この影響で設備投資や在庫投資が1次速報から大きく振れることもある。

GDP統計 四半期ごと速報、内閣府が推計(2014年11月18日)

GDPってなぜ大事なの(2004年5月12日)

■経済成長率と季節調整値

GDPを直前の3カ月と比べたものなどが経済成長率と呼ばれ、景気の指標になっている。

企業や個人の経済活動は季節や休日の日数などで大きく左右される。それらの影響を取り除かないまま四半期の数字を前期と比較しても、あまり意味がない。

そこで四半期GDPの実額から季節的な影響を取り除いた「季節調整値」を計算し、それを前期と比較して前期比の成長率を算出する。

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経済指標の年率換算――どうやって算出?(2009年4月20日)

■実質成長率と名目成長率

成長率には「実質」「名目」の2種類ある。ひと言で言えば、名目とは生の数値で、実質とは名目から物価変動の影響を取り除いたもの。

名目GDPが10年間で2倍になったとする。しかしその間に物価も2倍になっていれば、実質GDPは横ばい、実質成長率もゼロ%ということになる。つまり、実質成長率+物価上昇率(インフレ率)=名目成長率。

経済の真の実力を表すのは実質。しかしデフレ経済の下で生活実感に近いのは名目だと言われている。

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■年率換算とは

四半期の成長率が1年間続く場合、年間では成長率が何%になるかを計算するのが年率換算。

年率換算の成長率は四半期の前期比成長率のほぼ4倍に近いが、単純に4倍ではないという。

例えば、ある四半期のGDPが102兆円で前期が100兆円だとする。102兆÷100兆=1.02なのでGDPは前期に比べ2%伸びたことになる。年率換算では1.02を4乗した約1.082、つまり「8.2%」が年率の伸びになる。

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