/

TPP交渉、最終局面へ 最大の障害外れる

環太平洋経済連携協定(TPP)交渉が大筋合意へ向け最終局面を迎えつつある。最大の障害とされた米議会の問題が取り除かれることになったためだ。日本など参加12カ国は、交渉のリミットと捉える7月末に向け一気に動き出す。

環太平洋経済連携協定(TPP)とは

太平洋を取り囲む国々で作ろうとしている貿易や投資の自由化のルール。シンガポールなど4カ国が2006年に発効させた自由貿易協定が原型で、後に米国や日本なども交渉に加わった。
貿易では物品の関税を完全に撤廃することが原則となる。知的財産や投資のルールの統一といった分野も対象にしている。
国ごとに国内産業への影響を懸念して関税を残したい品目があるため、交渉妥結に時間がかかっている。
環太平洋経済連携協定(TPP)とは(6月25日)

なぜ米国の法案成立で協議に弾みがつく?

米国では議会が通商交渉に強い権限を持っている。政府が交渉した結果であっても議会が個別の条文ごとに修正できる。大統領貿易促進権限(TPA)法案では議会の通商権限を大統領に一任することで迅速な交渉を可能にしようとしている。
日本を含む交渉参加国はTPA法案が成立していない状況では、思い切った交渉ができなかった。米議会がTPP交渉の大筋合意後に米国の市場開放を急きょやめたり、他国に一段の市場開放を強要したりする恐れがあるためだ。
米国を除く参加国は、TPA成立を大筋合意に向けた交渉に入る前提にしていた。
TPP 晴れる視界 米貿易権限法案の成立にメド(6月25日)TPA 通商権限を大統領に一任(6月25日)
米議会上院は24日の本会議で、TPA法案を賛成多数で再可決した。下院はすでに再可決した。週内にもオバマ米大統領が法案に署名し、成立する。
TPP、7月合意へ時間との勝負 米貿易権限法案成立へ(6月25日)

甘利経財相「7月いっぱいがタイムリミット」

報道陣の質問に答える甘利経財政相(24日、東京都千代田区)=共同
甘利明経済財政・再生相は25日午前、TPA法案が再可決されたことについて「TPPの大筋合意に向けて大きな前進になっていく」と歓迎した。
TPP交渉参加12カ国の閣僚会合に関しては「それぞれの国の事情を考えると、7月いっぱいがタイムリミットだと捉えている」との認識を示した。
経財相、TPP閣僚会合「7月いっぱいがタイムリミット」(6月25日)

日米協議と全体交渉を並行

日本と米国は難航しているコメや自動車市場開放策を巡る2国間協議の決着へ最終の詰めを急ぐ。
TPP、7月合意へ時間との勝負 米貿易権限法案成立へ(6月25日)
日本から米国に輸出する自動車部品の関税(2.5%)では多くの品目が10年以内で撤廃する方向となりつつあるが、TPA成立前にはこれ以上進められないとして1カ月程度は目立った交渉をしていなかった。
コメについては日本が米国産の主食米について無税の輸入枠を設ける方向となっているが、規模は固まっていない。年17万5千トンを主張していた米国と、なるべく規模を小さくしたい日本との間で一定の前進はあるものの、依然として隔たりが残っているようだ。
TPP 晴れる視界 米貿易権限法案の成立にメド(6月25日)
12カ国による全体交渉でも知的財産権保護や農業関税の扱いなど困難な問題が積み残されている。
最短の「7月合意」シナリオは時間との勝負になりそうだ。
TPP、7月合意へ時間との勝負 米貿易権限法案成立へ(6月25日)

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン