ペヤング、半年ぶりの販売再開 まずは関東限定で

2015/6/8 18:00
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異物混入が指摘されたことがきっかけで昨年末から販売を休止していたカップ麺「ペヤングソースやきそば」の販売が8日から再開された。当初は関東から限定的に販売を再開。約1カ月で以前のように日本全国で販売できるようにする予定だ。

販売が再開され、スーパーの売り場に並んだ「ペヤングソースやきそば」=8日午前、東京都練馬区のアキダイ関町本店

販売が再開され、スーパーの売り場に並んだ「ペヤングソースやきそば」=8日午前、東京都練馬区のアキダイ関町本店

まるか食品(群馬県伊勢崎市)の「ペヤングソースやきそば」が8日、関東地方で約半年ぶりに店頭に並んだ。

ペヤング販売再開 関東で半年ぶり店頭に(8日)

関東で6月8日に店頭販売を始め、順次地域を拡大する。

まるか食品、「ペヤング」生産再開 6月8日から販売(5月19日)

前橋市のスーパー「ベイシア前橋みなみモール」では1人3個限りの販売。(中略)7月6日までに北海道、沖縄を除く全国で販売を再開していく予定だ。

ペヤング販売再開 関東で半年ぶり店頭に(8日)

約半年ぶりに店頭に並んだ「ペヤングソースやきそば」=8日午前、前橋市

約半年ぶりに店頭に並んだ「ペヤングソースやきそば」=8日午前、前橋市

■容器を変更、味は変わらず

ペヤングが販売を休止した原因は、商品に異物が混入しているという指摘があったこと。検査の結果、製造過程で混入した可能性もあるとして商品を自主回収。スーパーやコンビニの店頭から商品が消えたことで、損害は数十億円という膨大なモノとなった。

外部に委託した検査を検証した結果、「製造過程で混入した可能性は否定できない」と判断した。

「ペヤング」生産設備刷新 まるか食品、品質管理徹底(2014年12月11日)

昨年12月11日に全商品の生産中止と自主回収を発表。

ペヤング販売再開 6月上旬にも、まず首都圏(4月2日)

11月10日に問題の商品と同じ製造ラインで作られた「ペヤング ハーフ&ハーフ激辛やきそば」と「ペヤング ハーフ&ハーフカレーやきそば」の2種類の計約4万6千個の自主回収を発表した。

「ペヤング」全商品の生産販売休止 まるか食品、虫混入で(2014年12月11日)

昨年12月にはペヤングが撤去され空となったスーパーの棚が見られた

昨年12月にはペヤングが撤去され空となったスーパーの棚が見られた

まるか食品によると、設備の刷新には「2ケタ億円はかかる」。生産停止中の機会損失、返品費用など一連の負担は数十億円に達する見込みだ。

消えたペヤング 虫1匹に払う数十億円の代償(2014年12月22日)

製造元のまるか食品では、生産も停止して製造ラインを大幅に見直すという決定をした。その結果、生産体制だけでなく商品のパッケージや容器を変更し、今回の販売再開にこぎつけた。味や価格は以前と変わらない。

工場出入り口のエアシャワー増設や麺の表裏をチェックするカメラの設置、品質管理スタッフの増員など異物混入の防止策を施した。容器はシール方式の密閉型に変更した。

まるか食品、「ペヤング」生産再開 6月8日から販売(5月19日)

5月19日から群馬県内の工場で製造を再開した。シール方式にしたが、味や価格は販売休止前と変わらないという。

ペヤング販売再開 関東で半年ぶり店頭に(8日)

新パッケージに付いているQRコードから品質管理体制を紹介する自社ホームページにリンクする

新パッケージに付いているQRコードから品質管理体制を紹介する自社ホームページにリンクする

異物混入対策や湯切りのしやすさなどから容器を発泡スチロール製にしフタはシールで密閉する方式に変更した

異物混入対策や湯切りのしやすさなどから容器を発泡スチロール製にしフタはシールで密閉する方式に変更した


■SNSの登場で時代は変わった

そもそも今回の問題は、ツイッターなど交流サイト(SNS)への投稿がきっかけだ。SNSという新しいテクノロジーが広まったことで、これまででは考えられない速度で広まり大騒動となった。

今回の問題は、消費者がカップ麺に虫が入っているとの写真をネット上に投稿したことで発覚した。

「ペヤング」生産設備刷新 まるか食品、品質管理徹底(2014年12月11日)

実際、今回の騒動でも報告者がツイッターに投稿した写真が1日で1万回以上、リツイートにより拡散される結果となった。その後もその写真は様々なニュースサイトに転載され、多くの人の目に触れてしまった。

「ペヤング」事件に学ぶ SNS対策、初動が肝心(2月13日)

食品業界の関係者は「食品製造の現場では残念ながら虫の混入はありうる。しかし、1件の苦情で生産・販売の全面中止に至るとは」と漏らす。
ここ数年、日々のニュースやSNSでの話題をチェックして取り上げる「まとめサイト」が急速に存在感を増しており、情報が拡散するスピードが速くなっている。

ペヤング生産販売中止 ネットで強まる個人の声(2014年12月16日)

ネット対応の誤りから話題が拡散、生産停止に追い込まれた(群馬県伊勢崎市のまるか食品本社工場)

ネット対応の誤りから話題が拡散、生産停止に追い込まれた(群馬県伊勢崎市のまるか食品本社工場)

企業は新しい時代になっていることを意識して、顧客からの意見へこれまで以上に真摯な態度で対応していくことが求められているといえそうだ。対応さえ間違えなければ、むしろ企業の評判を高めるプラスの効果に転換することも不可能ではない。

現在はツイッターなどの交流サイト(SNS)が普及し、利用者の写真1枚がネットで大きく拡散する時代になった。
報告者の過去の投稿を見ると、大量のペヤングを買い込んだ写真を投稿しており、実はペヤングファンだったことが推測される。そういう意味で、初動の対応次第では、異物混入の事実は別として、まるか食品とペヤングに対する印象は違った形になっていた可能性もある。
ネット上での問題提起をたった一人のクレームと片付けるのではなく、公衆の面前で顧客対応するのだと考えた迅速で真摯な姿勢が必須になるだろう。

「ペヤング」事件に学ぶ SNS対策、初動が肝心(2月13日)

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