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2015年度予算案が決定、今後の流れを確認しよう

2015年度予算案が14日に閣議決定した。一般会計の総額は96兆3420億円と、14年度当初予算を4596億円上回り過去最大となった。一方、企業収益の改善などで税収は24年ぶりの高水準になる見込みだ。

そもそも予算って?

国家予算とは、政府が管理する歳入・歳出の計画のこと。原則として事前に国会の承認を得ないと執行できないため、必要な政策を実施するためには予算を成立させておく必要がある。

日本の予算は4月から翌年3月までの1年間、いわゆる「年度」単位で作成・管理している。

まず、8月末までに各省庁が翌年度に必要な予算額を「概算要求」として財務省に提出する。その後に、財務省と各省とが調整をして政府としての予算案が決まる。以前は、財務省の原案が各省に内示されて、認められなかった予算について各省が復活を求める「復活折衝」というものがあったが、現在は実施されていない。

財務省は3日、各省庁からの2015年度一般会計予算の概算要求の総額が101兆6806億円になったと発表した。要求額は今年度当初予算(95兆8823億円)を上回り、過去最大となる。
15年度予算の概算要求、過去最大の101兆6806億円(2014年9月3日)

現在は、この政府予算案が内閣によって閣議決定されたという段階。1月下旬に召集される通常国会で、この予算案について予算委員会を中心に審議していく。その後、必要に応じて増減などの調整をした上で、国会の本会議で記名投票により採決が行われる。可決されてから、はじめて正式な予算となる。

政府の予算案は通常、年末までに閣議決定する。ただし、2015年度予算は年末に衆院選があった関係で年明けにずれ込んだ。

2014年の仕事納めを迎えた26日の東京・霞が関の中央省庁。例年ならまとまっている次年度の政府予算案は、衆院選の影響で新年に持ち越しが決まった。
霞が関、仕事納め…られず 衆院選余波で政府予算案が越年(2014年12月27日)

予算が決まらないと?

新予算の対象とする期間は4月以降だ。3月末までに成立すれば問題ないが、年度内に決まらなければ「暫定予算」を編成する必要がある。日常的な経費や継続中の案件など必要最小限の予算に限られることが多く、もし暫定予算が長引けば新規事業の実施に悪影響が出る可能性がある。

15年度予算案は26日召集の通常国会に提出する。緊急経済対策を裏づける14年度補正予算案の成立を優先し、15年度予算案は2月中旬に審議入りする見通し。統一地方選を4月に控え、3月末までの成立をめざすが、年度を越えれば、4月以降の最低限の支出を計上する暫定予算の編成を迫られる可能性も出てくる。
15年度予算案を閣議決定 一般会計最大の96兆3420億円(14日)
衆院選を実施した影響で15年度予算案の今年度中の成立を危ぶむ声があり、2年ぶりに暫定予算を組む可能性が出ている。政府は「4月12日の統一地方選には間に合わせる」(政府高官)構えで、地方自治体などへの影響を最小限に食い止める。
選挙後日程、はや調整 政府・与党「経済最優先」を強調(2014年12月12日)
暫定予算は、年度が始まる4月1日になっても予算が成立していない場合に組む。第2次安倍内閣発足直後の2年前は13年度予算案の成立が5月15日まで遅れ50日間の暫定予算を編成した。
15年度予算、年度内成立は綱渡り 財務相は暫定予算示唆(2014年11月26日)

国家予算の構成は?

日本の会計は「一般会計」と「特別会計」で構成しており、今回の予算案は一般会計の当初予算と言われるものだ。一方、特別会計は特定の事業のために特定の収入を得るもので社会保険料などが該当する。東日本大震災以来の大きな話題となっている、原子力を含む国のエネルギー対策も特別会計となっている。

それ以外に、必要に応じて「補正予算」というものが組まれる。補正予算とは予算成立後に特別に組まれる予算のこと。予備費である程度は吸収できるが、それ以上の財政支出が必要な場合は追加で補正予算を編成し、国会の承認を経た上で執行する。

先週の9日の閣議で補正予算案が閣議決定されているが、これは2014年度のもの。通常国会では、まずこの補正予算案について審議した後に、14日に閣議決定した2015年度一般会計の予算案が審議される流れとなりそうだ。

政府は9日の閣議で、総額3兆1180億円の2014年度補正予算案を決めた。景気を下支えする緊急経済対策を盛り込み、個人消費の喚起と地方の産業振興を狙う。厳しい財政に配慮し、13年度補正より公共事業を減らした。
補正予算案3.1兆円閣議決定 消費喚起と地域振興狙う(10日)

当初予算と補正予算を合わせた金額が最終的な予算となる。補正予算は経済対策として組まれることが多く、財政の負担となることがある。

当初予算に比べて補正予算の編成は財政規律が緩む点を問題視し、補正を含めた予算総額の管理を促した。社会保障や公共事業など分野ごとに、中期的な観点で歳出管理に取り組むべきだとも訴えた。
「補正予算の緩い規律問題」 諮問会議民間議員が提言(2014年10月17日)

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