絹の道は天然ガスの道 中国がウイグル支配強めるワケ
編集委員 後藤康浩

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2014/7/27 7:00
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かつて絹や陶器、香料などが運ばれたシルクロードは21世紀の今、「エネルギーロード」となった。同時に中東から中国沿岸まで大型タンカーが石油を運ぶ「シーレーン」と同じように新疆ウイグルを通る天然ガスパイプラインは"ランドレーン"として中国政府にとって安全保障上、譲れないものになってきた。

■イスラムとの衝突も

海軍力が発展途上の中国にとって、シーレーン防衛には不安な面が大きいが、陸続きで中央アジアからエネルギーを輸入できるパイプラインは陸軍大国、中国にとって軍事的な意味では守りやすく、頼れるものだろう。過度な石炭依存から脱却するため、天然ガスを増やしたい中国にとってますます"ランドレーン"の意味は重くなる。 

新疆は原油や天然ガスが豊富だ

新疆は原油や天然ガスが豊富だ

当然、中国政府の新疆ウイグル支配、締め付けは強化されることはあっても緩和されることはないだろう。一方で、既存の国境を無視したイスラム国のような存在が定着するような事態になれば、ウイグル族が鼓舞されるのも間違いない。ウイグル族は中国国内だけで1100万人の人口を持ち、カザフスタン、ウズベキスタン、キルギスにも広がっており、サウジアラビアなど中東諸国にもたどり着いている。

旧ソ連はアフガニスタンで泥沼に陥り、アフガンで戦ったイスラム過激派のビンラディンは米国に牙をむけた。米国は9・11を受けて、イラクのサダム・フセイン政権を倒したが、やはり泥沼にはまりこんだ。大国は自らの力を過信し、イスラムとの戦いで深い傷を負う歴史があるのかもしれない。中国が同じ轍にはまる可能性は十分にある。

 「私が見た『未来世紀ジパング』」はテレビ東京系列で毎週月曜夜10時から放送する「日経スペシャル 未来世紀ジパング~沸騰現場の経済学~」(http://www.tv-tokyo.co.jp/zipangu/)と連動し、日本のこれからを左右する世界の動きを番組コメンテーターの目で伝えます。随時掲載します。筆者が登場する「"中国異変"第1弾 シルクロードの光と影」は7月28日放送の予定です。
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