戦いはこれからだ…ベテラン黒田、新球の封印解く

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2014/7/1 7:00
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レギュラーシーズンのちょうど半分の試合を消化しようというこの時期、調子をぐんと上げてきたのが、ヤンキースの黒田博樹投手(39)です。チームの連敗を4で止めた6月25日のブルージェイズ戦ではツーシームが切れ、球速もシーズン当初よりぐっと速くなっていました。長いシーズンをにらんで、夏場にピークを合わせてきたのです。

ブルージェイズ戦は6回3分の1を投げて、8安打3失点。5月28日のカージナルス戦以来、約1カ月ぶりの勝利となりました。この間も大きく打ち込まれたわけではなく、打線の援護に恵まれないなかで、何とか我慢し続けてきました。白星黒星に一喜一憂するのでなく、シーズンの先を見通して耐えてきたのでしょう。

カットボール、6月から使い始める

39歳になった今季、黒田投手は新しい球をキャンプで試していました。カットボールです。スライダーほど曲がりは大きくはないけれど、左打者の懐に食い込む球です。

春先、開幕第2戦となったヒューストンでのアストロズ戦で先発したときのことです。新球の効果に注目しながら私は現地で中継していたのですが、1球も投げません。

あれ、どうしたの?と2カード目のブルージェイズ戦で移動した先のトロントで聞きました。「あれは忘れてください」と黒田投手。思うようにボールが動かないので、取り下げたというのです。

何日もかけて磨いたはずの球が使えないとは、投手も大変だなあと思いながら聞いていたのですが、6月に入ってからの投球をみると、封印したはずのカットボールを使っているではありませんか。

ピークのおきどころを夏から秋へ

今季、6月まで5勝5敗、防御率4.23となかなか成績があがらなかったのですが、その間も生煮えのままのカットボールは使わずに我慢し、ここに来て投入したのです。そこにベテランらしい味があると思うのです。

防御率は彼のこの数年の実績からすると1点ほど悪いのですが、6月だけをとると3.52と調子が上向いていることがわかります。

過去2、3年、黒田投手は8月以降、調子が落ちてしまう傾向がありました。その反省を踏まえて、彼はピークのおきどころを夏から秋と定めたのではないでしょうか。

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