戦いはこれからだ…ベテラン黒田、新球の封印解く

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2014/7/1 7:00
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25日のブルージェイズ戦で投げたカットボールはほんの2、3球で、見せ球程度の使い方です。しかし、それで十分なのです。

メジャーの球場では1球ごとに球速とともに球種が表示されます。黒田投手の多彩な球種に「カットボール(現地の表記ではcut fast ballです)」が加わるだけで、打者は余計考え込まなくてはならなくなります。

最も安定感のある先発投手の一人

ツーシームというシュート系の球もぐっと切れ味が増してきました。このツーシームを自在に操るのが黒田投手の生命線です。右打者に対しては内角で詰まらせて打ち取る球として、左打者に対しては内角のボールゾーンからストライクに入れ、見逃しでカウントを整える球として用いています。

シーズン当初は左打者に対するツーシームが真ん中に入りすぎるなど、失投になるケースも見受けられました。そこが苦労した原因ですが、今は制球、切れとも問題ありません。

ダルビッシュ有投手のような派手さはありませんし、新加入の同僚、田中将大投手に話題をさらわれた感がありますが、平均して6回3失点程度に収める黒田投手はメジャーの先発投手のなかで最も安定感のある投手の一人です。

シーズン終盤にかけて真価発揮か

2011年から3年連続200イニングを投げていることでわかるように、頑丈さも黒田投手の特徴です。長丁場のシーズンでは何より貴重とされる資質です。

C・C・サバシア投手らが故障などで離脱した今季、何事もなく投げ続ける黒田投手に首脳陣も頭が下がる思いなのではないでしょうか。

白星がついてもつかなくても黙々と投げ、淡々とイニングを稼いでいく黒田投手。ヤンキースは昨季FAになったこのベテランを1年1600万ドル(約16億円)で引き留めました。それだけの値打ちがある投手だということが改めてわかります。今年の黒田投手はこれからシーズン終盤にかけて、さらにその真価を発揮するのではないでしょうか。

(野球評論家)

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