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ブラジル代表、思いのほか苦戦 W杯1次リーグ
サッカージャーナリスト 沢田啓明

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2014/6/27 7:00
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サッカーのワールドカップ(W杯)を開催する1次リーグA組のブラジルは、2勝1分け(得点7失点2)の成績で首位突破を果たした。結果だけをみれば悪くない。しかし、3試合の戦いを分析してみると、思いのほか苦しんだことがわかる。

国民の期待はブラジル代表にとって、力にもなり重圧にもなる=写真 上間孝司

国民の期待はブラジル代表にとって、力にもなり重圧にもなる=写真 上間孝司

W杯とコンフェデ杯、全く別物

12日(日本時間13日)にサンパウロ・アリーナで行われたクロアチアとの開幕戦では、昨年のコンフェデレーションズカップのときと同様、選手が肩を組み、観客と一体となって国歌をアカペラで大合唱。エースのネイマールが涙をこぼしたほど、感動的な雰囲気に包まれた。

この勢いを駆って試合に突入し、15分くらいまでに先制する、というのがコンフェデ杯以来のゲームプラン。ところが、W杯とコンフェデ杯は全く別物で、選手の緊張の度合いが大きく異なる。単純なトラップやパスのミスが続出し、ボールを失ってクロアチアに攻め込まれた。右サイドを簡単に突破され、低いクロスを左SBマルセロが処理し損ねて自軍ゴールへ入れてしまった。

うなだれるマルセロ。自国開催のW杯開幕戦の最初の得点が、よりによってオウンゴールとは……。それまで沸きに沸いていたスタンドが、静まり返った。

10年前の悪夢、指揮官の頭に?

開幕前、ルイスフェリペ・スコラリ監督は「ポルトガル代表監督時代、2004年の自国開催の欧州選手権の初戦で敗れ、本当に苦しんだ。あれと同じことは絶対に繰り返したくない」と語っていた。監督の頭には、10年前の悪夢がよみがえったはずだ。

それでも、これでブラジル選手の目が覚めた。ようやく本来の思い切りのいいプレーが出始めた。

中盤でオスカルが一度失ったボールを奪い返し、ネイマールへ。エースはスピードに乗ったドリブルで相手守備陣を引きちぎり、左足で低く抑えたミドルシュートをたたき込んだ。

後半、ゴール前でクロスを受けたフレジが相手DFと接触して倒れると、西村雄一主審はPKの判定。ブラジルの大半のメディアが「PKではなかった」と評したプレーだったが、ネイマールが決めて逆転。追加タイムには、オスカルが相手DFと競り合いながら右足の爪先で蹴りこんだ。

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